反社会的勢力の会合に「闇営業」で出席し、報酬を受け取っていた雨上がり決死隊・宮迫博之(49)、ロンドンブーツ1号2号・田村亮(47)が被害者支援のために行った寄付について、寄付先の公益社団法人「全国被害者支援ネットワーク」が寄付金の受領を辞退していたことが25日、分かった。寄付金が団体の理念にそぐわなかったためで、今後、返金される。
宮迫と田村亮の寄付金が受領を断られていた。吉本興業は、反社会的勢力の集まりに出席した闇営業のギャラについて、13日にホームページ(HP)で公表。宮迫が100万円、亮が50万円の報酬を得ていたことを明らかにした。その際、2人が自ら寄付先を選定し、ギャラとして受け取った金銭と同額(宮迫100万円、亮50万円)を全国被害者支援ネットワークに個人で寄付したと報告していた。
同ネットワークの担当者は、スポーツ報知の取材に「当団体としましては寄付金を辞退しました」と認めた。その理由について「犯罪の裏側には必ず被害者がいます。被害者のことを一番に考えるのであれば、反社会勢力から得た疑念が持たれるお金を、受け取ることはできません。(このような趣旨の寄付金であれば)今後も辞退します」と説明した。
同団体では、自分の犯した罪や過失を補うための贖(しょく)罪による寄付の受領を拒否している。2人は犯罪者ではないため、これには該当しないが、団体の理念として被害者と、その家族の感情を最優先にした措置を取った。寄付金は速やかに返金されるという。
同団体はHPに寄付の受付窓口となる申し込みフォームを設けている。2人からは一方的に入金だけがされた形になったとみられる。担当者は吉本側が寄付を公表したことについて「こちら側に何の確認もなく(寄付を)広報し、報道されてしまった。我々は承知していませんでした。何の連絡もなく残念です」と憤りを隠せなかった。
20日の会見後、沈黙を続ける2人。今後、改めて寄付先を探していくことになる。