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読書の森

雪の中の恋の逃避行

あまりの暑さに狂ったのか変なblog アップばかりして申し訳ありませんでした。
そんな飼い主を尻目に豆苗ちゃんは1週間にして100円のポットでスクスクと育ちました。食べ頃ですね。

これに気をよくして、又変なblog を書き出してます。

時は第二次世界大戦の前夜に近い昭和13年1月3日、霏々として降る雪の樺太の国境を橇に乗って逃避行を企てた美男美女のお話をします。

男は気鋭の演出家杉本良吉(32)、女は人気女優の岡田嘉子(35)であります。
それこそ演劇の世界ですが、現実はドラマより遥かに予想外の展開をするのでした。



今に残る人気女優さんはドラマチックな生き方をする方が多いですが、この岡田嘉子さんはその筆頭に並ぶと思います。

彼女は、父親は新聞記者、母親はオランダ人のハーフで非常にリベラルな教育を受け、今の女子美に学んだ人です。
実は17歳の頃、熱愛され襲われて望まぬ妊娠をした結果男の子を産んだそうです。戸籍上弟だったこの子、後に国際的な医師になったそうです。多分相当優秀な家系だったのでしょう。

彼女の独特な美貌と多情多恨の芽はその頃から芽生えたのでしょうか? 
後に結婚した男優竹内良一との恋で周囲の猛反対(彼女に内縁の夫がいてそれぞれの人気に関わる為)を受け、親戚の家に駆け落ちしてます。
めでたく結婚はしましたが、短い期間で冷えた関係になります。
写真は二人の間に秋風の吹き始めた時、当時の映画雑誌に載った談話であります。

結局、「遠くで眺めてると素敵ですが、一緒に暮らすとお互いの欠点が鼻についてくる」という事で多分大抵の夫婦が味わっている話ですが、、。


この写真は、雪の逃避行よりかなり前の映画のワンシーン、これを地で実行した印象もあります。



戦前のソ連(今のロシアも)は非常にミステリアスな国だったみたいですね。
ただトルストイ、ドストエフスキー、などの文豪が続出して、かつ平等のイメージがある共産主義の国で、広大な未知の大地はその頃の日本人から見ると魅力的だったのかも知れません。

自由奔放な生き方から周囲との軋轢を感じる事の多かった二人、お互いに家庭のある身でありながら(だからよけい窮屈だったのでしょうか?)ロシア国境を越えるのであります。必死の覚悟はあったのでしょう。

国際的駆け落ちは完全に犯罪になります。

ところが二人の見通しは実に甘かった。受け入れてくれる(?)と思ったソ連側は直ちに二人を牢獄に入れました。
そして3日後、二度と会えぬ身になったのです。
「少しでも怪しい人間はスパイと見ろ」という事で竹内は拷問の挙句に言わなくても良い虚偽の自白、その後銃殺されます。
又嘉子は監獄に繋がれ、後に死刑を免れて収容所送りになります。

第二次世界大戦終結後、釈放されてロシア放送局の日本語アナウンサーとなるのです。ご存知の方もいるかと思いますが、日本に一時帰国してその上品な姿を見せてくれました。
が、結局ロシアに戻り激動の生涯を終えました。

これも多分名前が知れる程、人の耳に流れてくる過去の情報や、言ってはいけない情報の間で悩ましいものがあったのでは、と勝手に推測致します。
どうも人生はドラマよりミステリアスなものがあるようです。



読んでいただき心から感謝です。ポツンと押してもらえばもっと感謝です❣️

コメント一覧

airport_2014
@atelier-kawasemi 翡翠さんんl好奇心豊かなところ、お爺さまお婆様のDNAでしょうか?
先日も聞かせていただいたんですが、そのお爺様男らしい魅力的な悪い男(?)みたいですね。

話変わって金沢、能登と一度だけ旅した事があります。旅館の仲居さんが天候があっという間に変化すると言う通り一日の内で晴れた空が急にかき曇り雷がなって突風が吹くとってもスリリングな天候でした。
日本海生まれの新鮮なお魚はコリコリして美味しいし、綺麗な景色でした。
翡翠さんのblog見ながら思い出します。
atelier-kawasemi
こんにちは(*^-^*)

大正生まれの父方祖母は、
当時人気のバスガールでした。
モダンな考えの人だったので、
アメリカ大陸に渡りたいと思っていたようですが
曽祖父に反対され、結婚して主婦になりました。

結局、身体も壊したので、
一度も日本から出ないまま
天寿を全うしてしまいましたが(^-^;

祖父は、84歳まで現役の左官職人だったので
職場の慰安旅行で、何度も海外へ行っていました。

現地で買った、謎のお土産は
私の本棚に飾られています(;´∀`)
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