読書の森

逃避行 最終章



聖子は机の上を綺麗に片付けて、百恵の手紙を再び読み始めた。



彼と愛を誓い合ったその日から、メールが届かなくなりました。
さらに、見知らぬ相手からHなメールがくるのです。

思い悩んで全く別の地域に移転した後で、電話に盗聴器が付けてあるのを知りました。
バスに乗ると、知らない若い娘が一緒に乗り込み同じ所で降ります。
それが何回もありました。
その間、私がスマホを手にすると自分のスマホを出して私を睨むのです。

考え過ぎで、妄想めいて決して決して人に言えないけれど、耐えられない嫉妬を一身に受けた気がしました。



しかし事態は思わぬ所から解決したのです。
彼はついに決心してマネージャーに全て打ち明けました。
マネージャーが私に電話をかけて二人はやっと会えるようになりました。

それから、夢の様に事が運び秘密の結婚式を挙げる事が出来たのです。
そう、逃避行でした。



でも結婚生活は逃避行ではありません。
彼は仕事で忙しく、新婚の毎日はかなりつまらなくなりました。

表舞台であまりにもカッコ良い男の妻になるのも辛いものです。

彼にしばらく禁止されてるけど、また会ってお喋りしたいよー。

お身体大切にね!又。

小宮山百恵

読んでいただき心から感謝いたします。

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