それが『夜は短し歩けよ乙女』であります。殆ど一気に読めて、相当に面白かったです。
多分自分の日頃抱いてる想いを主人公が代弁してくれているからでしょうね。
物語は主人公の属する大学のサークルの先輩の結婚祝いの席から始まります。それが四条木屋町の交差点から高瀬川を下った所にある西洋料理店。木造三階建ての古風な造りとか。私の趣味ピッタリでございます。
しかし、、、この本は変な婆さん(自分の事)の決定的な弱点を露呈してくれた本でもあります。
物語は主人公の属する大学のサークルの先輩の結婚祝いの席から始まります。それが四条木屋町の交差点から高瀬川を下った所にある西洋料理店。木造三階建ての古風な造りとか。私の趣味ピッタリでございます。
招かれた主人公は「路傍の石」と自らを称する冴えない男子、彼が日頃から想いを寄せる女子も同席しました。この女子可愛らしくも非常に凛々しい人。「この広い世の中聖人君子はほんのひと握り、残るは腐れ外道かど阿呆か」などと言う恐ろしい言葉を漏らしちゃう人なのです。それでも路傍の石君はゾッコンなのです。
宴は終了、彼女は二次会は潔く(?)断り、そのまま帰宅すると言って一人で夜の木屋町通りをテクテク歩いてく。
「夜道は危ないから送っていきましょうか?」もしくは「僕と飲み直しませんか」
と彼が言える絶好のチャンスであります。
ところがその一言が口から出ません。
躊躇しながら彼は彼女の後をつけて行ってしまう。
気弱なストーカーにつけられてるなんて全然気づかぬこの乙女。美しい夜の京都の通りをただひたすらに(風流を満喫しつつ)歩いていくのです。
気弱なストーカーにつけられてるなんて全然気づかぬこの乙女。美しい夜の京都の通りをただひたすらに(風流を満喫しつつ)歩いていくのです。
それを彼はビクビクしながらつけていく内に得体の知れぬ暴漢に襲われてズボンを奪われたり散々な目に遭います。
そして、楽しくも怪しい(?)物語は展開していきます。
ファンタジーというよりよくできたコミックを読むような読みやすさで惹きつけられてしまいました。
『夜は短し歩けよ乙女』の題名は戦前の名歌『命短し恋せよ乙女』をもじってますが、内容は全然切ないものではありません。
しかし、、、この本は変な婆さん(自分の事)の決定的な弱点を露呈してくれた本でもあります。
これを買ったのが「天下茶屋」その昔秀吉が堺や住吉に用事がある際に立ち寄ったのでこの名前がついたという事は知っておりました。由緒ある場所で、しかも難波より目的地に近いと思い込み喜んで寄った私は全然無知だった。
笑顔作って(感じ良く見せるため)、道行く人に聞いてしまった「この辺でビジネスホテルありませんか?」。
答える人の良さそうなおばさん「さああ聞きませんけど」と言ってさっと去っていくのです。
ところが辺りにホテルらしき建物はいっぱいあるのですよ。
結構ホテル代かかるのでネット検索する前に安い所を知りたかっただけですが、なんか変なこと聞いたみたい、、。
私「脚が悪いから目立つのか?」とかいろいろ考えてしまった。軽蔑の眼差しを感じてしまった。私って非常にいかがわしき印象を受けるのでしょうか?ずっとマジメだったのに。
何か変???
そして帰京後分かったのでした。
天下茶屋はあの西成区に入ります。西成区では治安の良い場所に当たりますが、実はそちら方面(どちら?)の方やラブホのメッカであった🤭
こんな77の婆さんが(単独だった)ウロウロキョトキョト見回るべき所でなかった。それは人が危ぶむでしょう。
青くなったり赤くなったり、もう「乙女」どころでなくなったのです。
以後謹慎する事にいたしました。