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読書の森

散る桜 残る桜も 散る桜

良く晴れた休日の巷はハラハラと散る薄い桜の花びらで覆われてます。

「散る桜 残る桜も 散る桜」
これは、禅師良寛の辞世の句と言われます。
英訳すれば
All cherry blossoms are fated to fall.
これは当時としては長命だった良寛さんが自分の命を桜になぞらえて、「いずれは死ぬ命だから」と執着しない心を表現したものと私は捉えます。

英訳と少々ニュアンスが異なります。英訳ですと、「全ての桜はいずれ散る運命が決まってる」と言う意味に解釈できますね。

私は、むしろ良寛さん自身が「生」に執着する心から自由になろうと自分に言い聞かせたと解したのですが。


戦争中特攻隊などで若い兵士を桜に例えて自分の命を惜しむ心を潔しとしない、のとは違うと思います。

実は良寛さんの辞世の句は
「うらを見せ おもてを見せて 散るもみじ」
が本当だそうです。
人生の裏も表も見て、それなりの経験を積んだ上で命を終える、という歌の方が私は納得いきます。








桜が散っても季節の花は次々と咲いていきます。
それぞれに美しく個性ある花々です。

花と咲かない(ホントは小さ過ぎて花と見えない)植物があるように人もそれぞれです、それでいいじゃない、と私は思います。

読んでいただきありがとうございました。

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