今日は秋の夜長にピッタリな『ビートルズ レコーディング・セッションズ(完全版)』の紹介します。
著者はビートルズの権威であるマイク・ルーイスンです。
レコーディング・セッションズの初版は1988年で、翻訳版は遅れて1990年7月20日(自分が所有しているのは1991年2月20日の2版)です。
そしてようやく入手した完全版(ISBN:978-4401632947)は、2009年の世界標準のリマスターがリリースされた後の2009年9月27日に翻訳版が初版として発行されました。
88年初版の著者名がマーク・ルウィソーンとなっていますが、完全版に記載ありますが、著者に確認してマーク・ルーイスンが正しいとのことでした。
まだ、完全版が読破できていないので、詳細まで話は出来ませんが、途中まで読んだ感じです。
まずはどうでもいい情報です(笑)
本のサイズがA5判からB5判に、紙質はコート紙に変わっています。読みやすくなった上に値段はほぼ変わらず、なんて太っ腹なんだと思いました。
レコーディング内容以外については、88年にあったレコーディング・テクニック解説が完全版にはありません。これはおまけでつけてくれてたんでしょう。
ディスコグラフィは完全版が2009年以降なので88~09にかけてリリースされたアンソロジー、ネイキッドなどが追加され、写真付きでアップグレードされています。U.S.についての記載も写真付きでは無いですが追記されています。
お気に入りの『Love Songs』や『Reel Music』も入っていました。
キャピトル・レコードからのリリース(2004年、2006年)もありましたしね。
US『Rarities』はあるのにUK『Rarities』がないのはコンピ扱い(LPのBoxセットのおまけ)だからか完全に『Past Masters』に取って代わられたのか不明。
残念ながら88版にあった日本版記載は省略されています。
2017年からの50周年記念版(サージェント、ホワイト・アルバム、アビイ・ロード)に関する内容も追記する気なんでしょうかね。
ようやくレコーディング内容についでになります。
気になるのは注釈です。
88版もありましたが本文中にマーカーがなかったので分かりにくかってんですが、今回は引きやすくなってます。
ただしあくまでも88版にはなかった注釈です。
88版以降に出版された同氏の著書や関係者の著書(ジェフ・エメリックの『ビートルズの真実』など)を元にした新たな証言による訂正等、1988以降にリリースされた音源の紹介(例えば、これまで未発表だった曲はアンソロジーで公式になったみたいな)になります。
初めて読む人には優しい仕様となっています。
が、反対に分からない箇所も当然出てきます。
88版で補ってくださいという意味での『完全版』なのでしょう。
また要所にある写真ですが、セッション中の写真、くつろいでいる写真、おちゃらけてる写真は相変わらずです。
『完全版』中程にはカラー写真が含まれています。コート紙にしたのもこれがあったからなんですかね。
また、レコーディングのデータの写真も掲載されていて、ほとんど読めないです(笑)が、かなり貴重なものでしょう。
やっと1967年の『Magical Mystery Tour』までたどり着きました。
ここまで読み続けて来ましたが特にガラッと内容が変わったなぁと感じた箇所はありません。(どこに目をつけてるんだ!と言われそう)
この後期待していいものか若干不安ですが、やはり世紀の『一級資料』であることは間違いないでしょう。
読破した後はまた続きを紹介出来ればと思っています。