プログレッシブ・ロックで思い浮かべるバンドと言えば?
この質問に対して大抵の人は、
キング・クリムゾン、イエス、ピンク・フロイド、EL&P(所謂プログレ4大バンド)、
これに加えてジェネシス(ピーガブ在籍時)(所謂プログレ5大バンド)
と答えるのではないでしょうか?(すみません、偏見です)
もう少し拡げると、ジェントル・ジャイアントやソフト・マシーンとか入ってくるんでしょう。
なんだか、イギリスのバンドばっかりです。
イギリス以外ではPFM、アルティ・エ・メスティエリ(イタリア)、ゴング(フランス)
カンサス、ボストン(アメリカ、プログレとは見做されてないかな。。。)。
自分はこれらのバンドは全て大好物です。
最近、気になって、「世界のプログレバンド」というのでググってみたところ、
やはり世界中には未だに知らないバンドがあるもんですね。
ちょっと変わった名前で「ケストレル」なんていうバンドが見つかりました。
"ちょうげんぼう"という鳥の英名のようです。
ジャケットは紳士風な人に取りのクチバシのようなものを付けているものです。
一説には"ナスビ"とか。。。(笑)
自分が聞いたのは2CDで再発された紙ジャケ盤です。1975年にリリースされたKestrel唯一のアルバムということです。
どのような経緯で集まったバンドかは情報が少なくよくわかっていませんが、メンバーはとりあえず、
デイブ・ブラック・・・リード&リズム・ギター、ヴォーカル
ジョン・クック・・・キーボード全般
フェンウイック・モア・・・ベース
デイヴィッド・ウィタカー・・・ドラムス、パーカッション全般
トム・ノウレス・・・ヴォーカル
ブラックは、ボウイのスパイダー・フロム・マーズのミック・ロンソンの代打で一時期やっていたようです。
アルバムの内容はというと、プログレという括りではちょっと大げさかもしれませんが、
普通のロック・バンドとしても聞きやすいです。
イエスやジェネシスの大作があるわけではないですが、一部でメロトロン(本物?)を使っているだけで、
もしかしてプログレ括りされている感があります。
聞きものは1曲めのAcrobatと8曲目のAugust Carolです。
自分としては、AcrobatのイントロはジェネシスのWatcher of the Skiesのようにいきなりメロトロン(風)で
始まり、その後はご機嫌なギターとゴリゴリのベースで開始します。
コード進行やメロディーラインは意外とポップ路線いっています。
8分と意外と長いですが、緩急がはっきりとして長く思わせないところがツボです。
August Carolは一旦曲が終わりと思いきや、キンクリのエピタフを思わせるイントロが流れ出します。
始まってしまうとやはりポップポップしています。
プログレというとキンクリの宮殿がベースになっているのか、21世紀のスキッゾイ・マンから風に語りての
流れを汲んでいるのか、AcrobatからWind Cloudの流れがまさにそんな感じです。
自分はもともとロック、ポップな人なので、3曲めのI Believe in Youや6曲目のTake It Awayなんかが好きです。
ほぼ全曲がブラックの作曲でIn the Warのみが全員での作曲となっています。
これは英国風の翳りが感じられる曲です。
本当に聞きやすいので、大好きなビートルズや落語の合間についつい聞いてしまいます(笑)
是非、聞いてみてください。
●曲リスト
1. The Acrobat
2. Wind Cloud
3. I Believe in You
4. Last Request
5. In the War
6. Take It Away
7. End of the Affair
8. August Carol