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立山(3,015m) (つづき)
ガラガラする坂を登り切ったところに雄山神社の峰本社と社務所があります。神社は7月1日から開山とのことで、今日は社務所の入り口が閉まっています。中から音がするので、準備中のようです。鳥居をくぐった先、神殿のある場所が雄山の頂上(3,003m)です。開山期間中は、祈祷を受けてから山頂へ達するという流れになるようです。山形の月山に似ています。
ここまで来ると後立山連峰が見渡せるようになります。中でも、鹿島槍ヶ岳は真っ先に確かめたい山でした。ここから眺めた鹿島槍は、双耳峰の姿ではなく、片方の頂・南峰だけが美しいピラミッドの形を見せていました。
立山連峰の最高地点(3,015m)はここではなく、もう少し進んだ大汝山です。所々滑りやすい稜線をおよそ20分で着きました。ピークには、雄山のような神殿はありません。とてもきれいな木製プレートが1枚あり、裏返すと今月の日付と何人かの名前が書いてありました。一般の登山者がオリジナルで作ったもののようでした。眼下には黒部湖が見渡せました。
大汝山のさらに先には、3つ目のピーク「富士ノ折立」があります。
室堂平に雲がかかって、大きな影が雪に映し出され、すごい光景です。大きな空が、自ら揺れ動いているかのようです。そう思っていると、数分で一帯はすべて雲で覆われ、室堂の方角が何も見えなくなってしまいました。あっという間の出来事でした。
富士ノ折立(2,999m)に着くと、雲の切れ間から黒部湖が望めて、いい写真が撮れました。
多くの登山客が雄山までで引き返しているようでしたが、雄山からは黒部湖の形があまり分かりません。少なくとも、大汝山までは歩くのがよいと思います。
ここからさらに30分進めば真砂岳(2,861m)です。しかし、視界が悪くなったのもあり、ここで引き返すことにしました。
(登頂:2015年6月下旬) (つづく)