岩菅山(2,295m) (つづき)
長い木段を降りていくと、水音が大きくなっていき、「アライタ沢」を横切る場所に出ます。
沢には丈夫な木製の板が渡されており、渡渉する必要はありません。
ここから水路のすぐ傍を歩きます。水源から集落へ水を引くために人の手によって作られたものです。どこまで行っても流れは透明で、小さな木の枝が自分たちを追い越していくなと思ったら、水路の底にひっかかって待ってくれていたりします。自然のままの森は立派で、大好きなブナまで現われました。
いくらゆっくり歩いて楽しんでも、日没までには着けるでしょう。バスの時間が18:30だったので、少しも急がずに歩きました。
サンカヨウ
辿り着いたのは、誰もいない一ノ瀬ファミリースキー場でした。このあたりの旅館は、営業しているところもありましたが、スキーシーズン以外クローズのところも多いようで、とても静かでした。リフトは当然動いていません。ゲレンデの、時計の針すら動いていませんでした。
バスの車窓から見事な夕焼けと雲海が見えました。
稜線歩き、深い原生林、沢沿いの道、色々な楽しみのある山でした。岩菅山がスキー場にされなくて、本当によかったと思いました。
(登頂:2017年6月中旬)
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【発哺温泉ゴンドラを使って岩菅山へ】
発哺温泉ゴンドラ・東舘山頂駅9:58 → 寺子屋山頂10:53 → ノッキリ13:10~13:20 → 岩菅山頂14:00~14:58 → ノッキリ15:33 → アライタ沢(渡渉ポイント)16:55 → 小三郎小屋跡17:27 → 一ノ瀬ファミリースキー場18:25
※志賀高原ならではの爽快さと、高山の山深い雰囲気があいまってとても楽しいと思います。見どころはコース中に散りばめられていますが、一番岩菅山らしいのは寺子屋山からノッキリまでの稜線歩きなので、登り・下りのどちらかはこのルートを歩くことをおすすめします。
今回は時間が足らなくて裏岩菅山までは行けませんでした。しかし、岩菅山からほんの数分歩くだけで、裏岩菅山まで続く尾根をきれいに眺められるポイントがありました。
発哺温泉のゴンドラは土日・祭日以外営業していない期間があるので事前の確認が必要です。ルート中に鎖場や危険なポイント、道が不明瞭なところはありません。
(体力●●●○○ 技術●●●○○)