櫛形山(2,052m)
櫛形山は南アルプスの前衛峰で、甲府の街からよく見えます。遠くには南アルプスの主峰が連なっていますが、櫛形山はそれらよりずっと大きな姿で見えています。例えるなら、テニスのダブルスで相手に立ちはだかるように聳える、まさに「前衛」の山です。
中尾根登山道を登っていきました。最初は人工的なヒノキ林ですが、他の樹木も少しずつ増えてきて、標高1,200mあたりで、あるがままの森にほぼ変わります。色鮮やかな新緑が続き、さらに標高が高くなると軽快なカラマツの森となります。
歩きながらにして森の変遷を実感できるところが面白い道でした。
樹林帯を歩き続け、ぱっと眺望が開けて姿を現す富士山。気のせいかもしれませんが、左右対称に見えません。ぽっかり開けたテント場と避難小屋(ほこら小屋)の佇まい。
「櫛」形山らしく、長く続く山頂部分の歩き。この山頂部分の原生林こそ最高です。
そして、残雪をまとった北岳・間ノ岳・農鳥岳の揃い踏み。
帰りは楽をして、池の茶屋登山口(標高1,850mはあります。)まで歩き、タクシーで送ってもらいました。そこまでの下りでは、悪沢岳・赤石岳が眺められました。今日一日で3,000m峰を5座、いや6座(富士山を忘れていました)もはっきり見ることができました。
これはまた登りたい!と思う山でした。
(登頂:2017年5月中旬)