雲取山(2,017m)・七ツ石山(1,757m)・鷹ノ巣山(1,737m) ((8)のつづき)
鷹ノ巣山からさらに石尾根を下ります。
高丸山や日蔭名栗山と同じく、登山道は北側・南側の二手に分かれています。登り下りの少なそうな南側を歩きます。将門馬場(まさかどばんば)の近くで1本に戻ります。
標高が下がって、紅葉の色づきが鮮やかになってきました。山登りでは、1日に二通りの景色を楽しむことができるのは珍しいことではありません。
奥多摩湖の向こうに見えているのは、「奥多摩三山」の一座・御前山です。左右均等のピラミッドの形をしています。角度も緩すぎず、急すぎず、絶妙です。奥多摩で最も姿のいい山は御前山に違いないと思います。
1,479mの六ツ石山まで下ってきました。このまま奥多摩駅まで石尾根を下る予定でしたが、何となくショートカットして、それより近い奥多摩湖へ行きました。
途中からどんどん坂が急になり、2歩か3歩進んでは止まっての繰り返しでした。全然楽な道ではありませんでした。歩き疲れてそう感じただけかもしれません。
左側は植林・右側は自然林という道が続きました。
六ツ石山から1時間40分で産土神社に出ました。「うぶすなじんじゃ」、漢字は土ですが読みは「すな」とのことでした。こんな立て札が立てられていました。
「~ 一般に「うぶすなさま」として親しまれ、江戸時代から地元住民の崇敬の表徴です。古事記に「山の神、名は大山津見神」、日本書紀に「山の神などを山祇と号す」、伊予風土記には「大山積神」と文字は異なるが、すべて「山の神」「土地の神」として林業、鉱山、農業の神として信仰をあつめてきました。 ~」
ここまで来ればバス停までもうすぐです。舗装された道に出ると、「ジキタリスの里」を示す標識が出てきました。
後で調べてみると、植物の名前でした。ホタルブクロの花によく似ていると思いました。学名は”Digitalis”だそうで、つづりはほとんど”デジタル”と同じです。
ジギタリスには毒があるために、シカの食害を防止できるといいます。
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【鴨沢から雲取山・石尾根の山々の縦走】
(1日目)鴨沢バス停10:25→石尾根との分岐点13:38→雲取山頂15:02~15:12→雲取山荘15:35
(2日目)雲取山荘6:44→雲取山頂7:15~7:25→旧奥多摩小屋8:04→七ツ石山8:56→鷹ノ巣山避難小屋10:48~11:23→鷹ノ巣山11:53→六ツ石山13:25→水根バス停15:35
※眺望に恵まれ、奥多摩ならではの明るさが感じられる楽しい登山道です。よじ登るような場所はなく、全体的にとても歩きやすい道です。ただし、六ツ石山から奥多摩湖方面へ下る道は急でした。距離は長くても、石尾根縦走路を奥多摩駅まで歩き通した方が楽そうです。
(体力●●●●○ 技術●●●○○)
(登頂:2012年11月上旬)