比良岳(1,051m)・烏谷山(1,077m)・八雲ヶ原湿原 ((2)のつづき)
標高1,057mの、堂満岳への分岐点があります。しばらく進むと岩場が見えるところがあります。
切り立った急な傾斜の白くまぶしい岩場が、大木越しに見える様子がよいです。
寄り道して堂満岳に登ることも考えましたが、今日はこの先の八雲ヶ原湿原で時間を使うために先に進みます。
分岐点から20分ほどで金糞峠に着きます。初めて聞くとびっくりしてしまう地名です。『日本山名事典』(三省堂)を開くと、ここ金糞峠のほかに金糞岳という山が出てきます。山も同じく滋賀県(滋賀と岐阜の県境)にあり、標高は1,317mで滋賀県では伊吹山の次に高く、「関西百名山」にも列挙されています。「日本山名事典」の金糞岳の説明には、「~ 山名は鉱石を溶錬する際に生じる滓からきたもので「金屎」が正しい。 ~」とあります。おそらく峠の方も由来は同じなのではと思います。
峠で左折して下ると、地図にはない沢が現れました。八雲ヶ原湿原には小さな丸太の橋を行きますが、「ヨキトウゲ谷」へ進むやや大きな橋もあり、どちらも渡ってみたくなります。水量はそれほどでもないですが、水は完全に透き通っています。想像もしていなかった美しい場所に出会いました。
(登頂:2024年5月上旬) (つづく)