三ツ石山(1,466m)・小畚山(1,467m)・大深岳(1,542m)・源太ヶ岳(1,545m)
(つづき)
三ツ石山荘は湿原のすぐ横に建ち、洒落たウッドデッキもある2階建ての小屋でした。綺麗に使われている印象で、営業小屋ではないものの、寝具と食事を用意すれば快適に過ごせそうでした。中には薪ストーブも用意されており、細かい取扱説明があります。小さなストーブながら本格仕様です。「一次空気調整弁」と「二次空気調整弁」があり、「薪の量や大きさ、乾燥状態、燃焼時の炎の形や色、煙の色や量など観察しながら、ご自分の最適な条件を作り上げて下さい。」とのことで、これはほとんど理科の実験の世界です。薪が燃えているのを見たことはあるし、キャンプファイヤーもしたことはありますが、最適な燃え方は何かなど考えたことがありませんでした。
こちらの湿原は、水をいっぱいに湛えており迫力があります。花の時期はきっと凄いんだろうなと思います。
森林限界を越えて、ササの広がる爽快な斜面を登っていきます。山荘に着くまで泥濘ばかりだった道は、大分歩きやすくなりました。振り返ると岩手山が見えます。盛岡市街から眺めた岩手山は「南部片富士」そのものだし、東側の山容はまさに大きな火山ですが、ここ三ツ石山(西側)からは意外に小さくまとまって、キリッとしています。眺める方角によって全然違う姿に見える山だと思いました。
頂上に近づくと、斜面が真っ赤に染まっていました。惜しむらくは、ここで青空が一気に高曇りの空に変わってしまったことです。しかし、紅葉の様子はとてもよく分かりました。山の斜面がまるごと燃え上がるような紅葉は、今までみたことがありませんでした。
(登頂:2016年9月下旬) (つづく)