心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

南アルプスの三千メートル峰をめぐる(4) 千枚岳の山頂から富士山を眺める

2016年09月16日 | 中央アルプス・南アルプス


千枚岳(2,880m)・悪沢岳(3,141m)・赤石岳(3,121m)・聖岳(3,013m)
(つづき)

 千枚小屋からおよそ1時間で、最初のピーク・千枚岳に着きました。
 眺望の主役は富士山です。千枚岳から富士山までは直線距離で50kmほどしか離れていません。大きく見えるのは当然です。鋭く光る太陽に匹敵する、唯一の山は富士山だと思えてきました。富士山が神々しい山だと思ったのはこの日が初めてでした。
 遠くには雲に覆われた山も多いなか、今立っている場所がすっきり晴れ渡っているというのは恵まれています。


 北にそびえるのは塩見岳で、初めて見る山です。
 「塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭~」(深田久弥『日本百名山』(新潮社版))
 実際の塩見岳は、書かれているのとは逆の印象でした。左右になだらかに続く稜線がスマートで、ゴツゴツした感じはまったくせず、北アルプスでは西鎌尾根から眺めた鷲羽岳に似ていると思いました。

 ずっと向こうには槍ヶ岳、穂高連峰が見えました。槍ヶ岳から千枚岳を見つけることはできなくても、逆は可能です。いくら離れていても、地理的に見える距離で天気が良ければ、槍ヶ岳を見逃すことはあり得ません。先月登ったばかりなので、見つけた時の感動はなおさらです。槍ヶ岳の高さ、凄さに感動するのではなく、ユニークなところに感動するのです。


 次に目指す悪沢岳のピーク。もうすぐ届きそうなところまで来ています。



 (登頂:2016年9月上旬) (つづく)



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