岩菅山(2,295m) (つづき)
長い稜線歩きを経て「ノッキリ」に出ます。変わった地名ですが、山ではしばしば出てくる「乗越」(のっこし)の変形バージョンでしょう。ここは一ノ瀬バス停から登るコースとの合流点です。
最後の登りは今日一番急な坂でした。石がむき出しのところもあり、ここで今日一番急な風が吹き付けてきましたが、少し慎重に行けばまったく危なくない道でした。
山頂は穏やかな場所で、風もおさまり再び青空が出てきました。四方をススキに囲われた小さな祠があり、石造りで背の低い避難小屋も建っていました。食事と寝具を持参すれば十分一夜を過ごせる造りです。
横手山の左に見えるのは活火山の草津白根山ですが、噴煙は見えません。
2017年6月7日、草津白根山の噴火警戒レベルは2から1に引き下げられました。これで、不思議な色をした湯釜を3年ぶりに見に行けるようになったし、湯田中からの路線バスも間もなく再開するはずです(注:2017年7月1日より再開)。
草津白根山の湯釜(2011年6月)
四阿山と根子岳も分かりました。去年に根子岳に登った時は、志賀高原は草津白根山に隠れて見えないと思いました。しかし、志賀高原から根子岳が見えるのだから、勘違いしていたようです。
他にも、いくつもの山が見えていたはずですが、興味深いのは榛名山でした。標高が低いのに、他の山に遮られていないのが不思議でした。冬の空気が澄んだ日には、つくばエクスプレスの車窓から榛名山がくっきり見えますが、それと同じ形をしていました。ただし左右の方角が逆です。
岩菅山からさらに、裏岩菅山に向かって稜線が伸びています。今日は時間がなくて裏岩菅山までは行けません。きっと次は前泊して、もっと朝早く来ようと思いました。この景色は最高だと思いました。遠くには平面に雪をたくさん残した苗場山の姿までのぞむことができました。あれは苗場だと、遠くからでも分かる、ユニークな形をしていました。
(登頂:2017年6月中旬) (つづく)