武川岳(1,052m)・焼山(850m)・二子山(883m) ((2)のつづき)
二子山から芦ヶ久保駅へ下って行きます。「二子山」だからかコースは途中で二手に分かれます。標識にはどちらも「急な下り坂あり」と書いてあります。距離が長い方の(長いので傾斜が緩そうな)道を選びましたが、それでも急坂はありました。奥武蔵と呼ばれる地域の山には、ところどころ急坂が出てきますが、その中でも一番急だと思いました。
岩の斜面にロープのかかったところもあります。どの岩も角がはっきりしており、武川岳への登りで出てきた石灰岩とは違います。古墳の入り口のように積み重なった岩もあります。その入り口には落ち葉が積もっています。
西武秩父線の線路が見える場所に出ました。ちょうど飯能行きの電車が通るところでした。電車がトンネルに入って、また出てくるところを見下ろしました。
浅間神社を過ぎ、また急坂の下りをこなし、今度は線路の下をくぐって車道に出て、ゴールの芦ヶ久保駅に着きました。
芦ヶ久保の地名は、「窪地に芦が多く自生していたことによる」といいます(『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』(角川書店))。冬になると「あしがくぼの氷柱」が有名ですが、この急斜面を下り落ちてくるから立派な氷柱ができるのに違いないと思いました。
鉄道の駅には、道の駅も併設され、食事もできます。舞茸の天ぷらつきのざるそばを注文しました。
駅員さんから声をかけられました。
「今日はどこに登ったんですか?丸山ですか?」「いや、武川岳です。」
「そうですか、武甲山が見えたでしょう。いい山ですよね。」「そうですね、武甲山には4年前に登ったんです。」
「そうですか、いい山ですよね。反対側(採掘されていない側)から見ればですね。」
今日見たのは、反対側ではない方の武甲山でしたが、大きくていい山でした。山のことで、こうやって声をかけてもらえるのはとてもうれしいものです。
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【名郷から武川岳・二子山を縦走して芦ヶ久保駅へ】
名郷バス停9:38→天狗岩11:02→武川岳12:09→焼山13:18→二子山13:59→浅間神社14:52→芦ヶ久保駅15:40
※骨のあるコースでした。武川岳から二子山にかけては、想像していたよりもアップダウンが多く、二子山からの最後の下りには驚くほど急な坂も現れました。新緑の美しさは格別で、秩父の山・埼玉県の山で一番だと思いました。紅葉の季節に歩くのも楽しそうです。行き帰りとも公共交通機関を使える便利なコースでもあります。
(体力●●●○○ 技術●●●○○) (登頂:2015年5月初旬)