FIFA女子ワールドカップ カナダ2015が開幕しました。毎回なでしこジャパンが繰り広げる劇的でスリリングな試合展開に、日本のファンもドキドキしますが、必死で頑張る彼女たちの魅力は、なんといっても笑顔ではないでしょうか。勝利にこだわることはもとより、ゲームを楽しむことを大切にしている彼女たち。ぜひW杯を再び手にしてほしいものですね。
ところで、サッカー選手は大量に汗をかいていますよね。玉のような汗が流れるその肌をみると、どの選手もとてもキレイなことがわかります。サッカー選手のみならず、運動選手は肌がきれいな人が多いですよね。大汗をかくことは肌にいいのでしょうか。前半部【その1】では、汗の役割、美肌との関係をご紹介します。
汗の役割とは
人間は身体を動かすことでエネルギーを消費する「エネルギー代謝」を行っていますが、その時に熱を発生します。熱は体温を上昇させますが、その熱から身体を守るのが汗の役割です。汗が蒸発するとき気化熱がでますが、これを利用して体温を下げます。
また、汗をかくことで皮膚の角質層に水分を補給して、潤いを与え、肌のバリア機能を高めてくれます。
2つの汗
汗には2種類あります。
1つは、目に見える汗、流れる汗、玉のような汗です。
もう1つは、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)をしている汗です。不感蒸泄とは、私たちが感じることなく、気道や皮膚から蒸発している水分です。
不感蒸泄の汗は、肌の角質層の大切な働きで、肌の柔軟さや滑らかさを保つための汗です。これがなければ、肌は乾いたカサカサの状態で、キメの荒い肌になり、さまざまな肌トラブルに悩むことになります。
汗は、肌にとってプラス面もマイナス面もある
汗を分泌する腺には、エクリン腺とアポクリン腺があります。通常、汗とはエクリン腺から出たものをいい、99%以上が水です。他に含まれている成分は微量で無臭なのですが、皮膚表面の垢や皮脂と混ざって、細菌が繁殖して臭いが発生します。このように、汗は私たちにとっていい面もあれば悪い面もあります。
肌にプラスに働く機能
汗は99%以上が水、他には塩化ナトリウム、尿酸、乳酸などの微量成分が含まれています。健康的な肌は、皮脂腺から分泌される油分である皮脂と汗が混ざりあって、天然のクリームのように皮膚表面に広がって、肌の乾燥を防いだり、外的刺激から肌を保護したりします(加齢とともに汗も皮脂もその分泌量は減ってきますので、肌老化の原因の一つとなります)。
また、健康な皮膚のpHは弱酸性といわれますが、皮膚表面は酸性に保たれることにより、皮膚に害を及ぼす細菌などの繁殖を抑えているのです。汗に含まれる乳酸の量も関係しています。
マイナスに働く機能
汗の影響で肌が乾燥しやすくなったり、トラブルが生じやすくなったりする場合があります。汗は弱酸性ですが、汗をかいた後、そのまま放置しているとアルカリ性にかわり、皮膚表面が中和されてしまい、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
また、汗で湿った肌は、空気中のチリやホコリなど、さまざまな浮遊物が付着しやすい状態になります。皮膚表面で細菌を抑える力が弱まって、そこに外部の異物が付着すると、肌荒れというトラブルが発生しやすくなります。
夏場は外を歩いているだけでも汗が出てきますね。汗をかきたくない、という女性も多いと思いますが、汗の性質をよく理解すれば、肌ケアに活用できるのです。
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015が開幕しました。毎回なでしこジャパンが繰り広げる劇的でスリリングな試合展開に、日本のファンもドキドキしますが、必死で頑張る彼女たちの魅力は、なんといっても笑顔ではないでしょうか。勝利にこだわることはもとより、ゲームを楽しむことを大切にしている彼女たち。ぜひW杯を再び手にしてほしいものですね。
ところで、サッカー選手は大量に汗をかいていますよね。玉のような汗が流れるその肌をみると、どの選手もとてもキレイなことがわかります。サッカー選手のみならず、運動選手は肌がきれいな人が多いですよね。大汗をかくことは肌にいいのでしょうか。前半部【その1】では、「汗」の役割など、さまざまなことを述べてきました。後半部【その2】では、汗が肌をきれいにする理由や方法をご紹介します。
うるおい肌には角質層が大事な役割を果たす
角質層は、厚さ0.02mmで、薄い角質細胞が層状に10枚~20枚ほど重なって形成されています。角質細胞と角質細胞の間には、セラミドなどの細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)などの保湿成分が存在し、規則正しい層構成を形成すれば、保湿機能やバリア機能を維持してくれます。
肌のうるおいを保つのは、この角質層です。角質層が水分を保持してくれていれば、バリア機能も正常に働いて肌トラブルも起こりにくくなります。また、見た目にも滑らかでキメの細かい肌状態になるのです。
「体を動かして」出る汗がポイント
サウナや岩盤浴でてっとり早く大量の汗をかけば、老廃物が出て新陳代謝も上がるだろう、と考えがちですが、このような汗の出し方では、老廃物は体の外には出てくれません。かえって、水分やミネラルが出ていき、体力を奪われる結果になります。
またこうして出された大量の汗は、肌の保湿機能やバリア機能を低下させてしまうこともあります。大量の汗が皮膚表面にどんどん出てくると、皮膚表面を潤すとともに、角質層にも大量に汗が吸収され、一時的に角質層が汗による水分で、ふやけた状態になってしまいます。
その結果、水分が蒸散した後、角質層の層構造が乱れ、保湿機能やバリア機能が低下してしまい、乾燥しやすくトラブルも起こりやすい肌の状態になります。
上手な汗の出し方は、運動を行って皮脂腺も活発にして、毛穴に詰まった老廃物も汗と一緒に排出することです。ただ、暑いところでじっとして汗をかいているよりも、身体を動かした方が代謝もあがりますし、皮脂腺が活発になります。
皮脂は水分保持のバリア機能となるので、汗をかいても角質内の水分が一緒に蒸発してしまうこともなく、うるおいをそのまま肌に残してくれます。運動しながら汗をかくことで初めて肌にいい効果が現れるのです。運動選手の肌がきれいな理由はこれですね。
汗をかく機会がない人は要注意
皮脂と汗が混ざって排出されるものには、肌の老化を進めてしまう毒性の強いヒドロキシラジカルという活性酸素が含まれています。
あまり汗をかかずにヒドロキシラジカルが肌に溜まっていると、分解されない状態のまま残ります。これが、肌の老化をスピードアップさせ、乾燥、シミ、しわ、などを増やしてしまうのです。
ヒドロキシラジカルを有効に排出する汗のかき方は、やはり適度な運動をすることなのです。運動をすることで皮脂腺と汗腺が活発になり、活性酸素も排出され、皮脂が肌にバリアを作ってくれます。
暑いからといって少しも体も動かさず、クーラーのきいた部屋にとどまっている人は注意が必要ですね。
自分にあった運動から
さきほども書きましたが、サウナや岩盤浴で一気にどっと汗をかくのではなく、運動をして身体が温まって内側からじんわりにじみでるような感覚の汗が、肌の活性化と乾燥を防ぐポイントです。
ただし、普段運動をしていない人が、激しい運動をしても疲れてしまい長続きしません。ウオーキングやランニングなど、毎日少しずつでも続けられ、じっくり効いてきそうな運動からスタートすることがおすすめです。
汗をかいたらこまめなケアが大切!
じんわりでも汗をかいたら、すぐに吸水性のよいタオルでふき取ることが大切です。肌をこすってしまうとせっかくできた皮脂バリアを壊してしまうことになりますので、こすらずトントンと押さえるように拭きます。
肌の汗を放置していると、ミネラル分や老廃物でかえって細菌が繁殖しやすくなります。
また運動中はこまめに水分補給をしましょう。ミネラル分の入ったスポーツドリングがおすすめです。運動をして汗をかいているときは、体内は常に水分不足状態です。脱水症状を起こすことがあるため、夏場はとくに「のどが渇いたな」と感じる前に、早めの補給が必要です。
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