つづきドスえ(パートツー)

2007-10-06 18:52:31 | Weblog


音羽太夫は、芹澤からの依頼状を受けて、揚屋(現存するお茶屋「角屋」はん)へと出向くが、芹澤がまだ来ていないとわかると、頑として(角屋)中へ入ろうとしなかった。

遅れてきた芹澤に向って、太夫と言う身分の高さ、呼び出しておきながら迎えるべき本人不在という不作法、礼儀しらずにもほどがあると公衆の面前ではばかることなく叱責するのだが、芹澤に無礼打ちにされてしまう。
(画像は遅れて来た芹澤に毅然とした態度で臨む音羽太夫の雄姿)


このTVドラマの冒頭でのやりとりだったが
新撰組(壬生浪士組)のこと、芹澤鴨(気性)のことなどを知っている人であれば
太夫がこんな啖呵を芹澤に吐けば
芹澤の粗暴・豪胆な性格から斬り殺されるのは必定。
(しかし、この命ぎりぎりのやりとりというものは男の血をたぎらせたね。画像からも伺えるだろうか、小田茜さん演じる音羽太夫の佇まい、毅然とした表情、凛とした美しさがあり惚れちゃうね

芹澤鴨を中村獅童がやってたけど、これもなかなかだったよ。これまで多くの役者が芹澤鴨を演じてきたけれど、個人的には獅童の芹澤は3本の指に入れたいね。芹澤のイメージに合っていたよ。
芹澤はこのドラマに描かれていた当時は、新撰組誕生以前、まだ壬生浪士組(みぶろうしぐみ)と名乗っていた頃の浪士たちの首領・組長で、天皇の在所・御所の警備や京都の治安を守る役目を任されていた。浪士というのは、主家(藩主のもと)を離れても、士としてのプライドをもち、仕事に就かない(禄<給金>をもらえない)ものをいうんだけど、壬生浪士たち(農民・百姓上がりの浪士も多く)は身なりの貧しさから「みぼろ」(壬生浪=みぶろ・みぶろう)と一部の京都の人たちに揶揄されていたんだ。
音羽太夫は長州藩(芹澤達が一番警戒していた尊皇攘夷派・倒幕の急先鋒)久坂玄瑞(過激派テロ活動のリーダー格)の女であり、これを知っていた芹澤は、揚屋に敢えて遅れて現れ、太夫を(待たせ)辱めようと画策していたのだろう。

音羽太夫をもて遊んでやろうと考えていた芹澤が、逆に太夫から常識を知らない(太夫との遊びの流儀;呼びつけた客が揚屋に不在で、上がって太夫が客のお出ましを待つなどという作法は有史以来ない行い)食い詰め浪人「壬生浪(みぶろう=みぼろ)」と蔑む言葉まで(公衆・往来の面前で)あびせられてしまった。

「芹澤はキレたッ!

京都守護職より御門(みかど=天皇)の護衛をも任される壬生浪士組局長にはく悪口雑言。断じて許し難く手討ちにした始末。久坂玄瑞へ壬生浪士組侮るべからずのみせしめでもあったような。

しかし、被害甚大なのは輪違屋はんでっしゃろ
輪違屋一番の売れっ子、金看板の太夫を斬り殺されて(無礼討ちなので)
どこにも文句を言えない。

ということで
今回は「輪違屋」さんに関連するTVドラマではありましたが
興味深い一コマをとらえてカキコしてみました。

さあ~て次はなんかおもろいことでも書こうかな

ほなまたネ 





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