フレジエ、フレザリア.....オランジェット、そしてHappy Valentine!!

2013-02-10 17:20:04 | Weblog
おいしいフランス伝統菓子フレジエ(Fraisier:フランス版イチゴのショートケーキ)のレシピや
このお菓子をデコレートしたフレザリア(Fraisalia)の思い出をカキコしようと先日来思っていたんだけど

街中で買い物をするとどこへ行ってもチョコ棚がやたらに目に付くようになり、
いつの間にかフレジエやフレザリアより頭の中がチョコに切り替わってしまいました。


ちなみにフレジエ&フレザリアの思い出とは
あべの辻調で料理を学んだとき、製菓授業の第1回目がフレザリアだったのです。

先生はかつて辻調の製菓といえば、まだ辻製菓専門学校ができる前の
(TBSの料理天国にもよく出演されていて、ベルナションやピラミッドなど当時のスイーツ界に影響を与えていた
数々の名店で修行された)若き川北末一先生(辻製菓専門学校主任教授)でした。

“フレザリア”ってなんだ?
「お菓子・デザート」のテキストにある写真を見ると、口当たりのやさしいケーキに
いちごとバタークリームを組み合わせ、マジパンで飾ったケーキと紹介されていました。
簡単レシピはこちら⇒フレジエの作り方に基本的な作り方の手順があります。
アマルが習ったのはもうちょっと伝統的な手法のこちら⇒FRAISIER(イチゴ)でした。

「えッ? バタークリーム?」
今ではほとんど見かけなくなったバタークリーム(ケーキ)。
その昔、冷凍技術が今のように発達する前、昭和の時代の数十年間は
洋菓子(ケーキ)といえば日持ちのするバタークリームが全盛の時代があって、アマルが小さな頃は
よく口にしていました。
当時のデコレーションケーキといえばバタークリームで形作られたピンクの薔薇の花や
仁丹のような小さな銀玉砂糖などが散りばめられていて一時代の花形でした。
(そのうちアイスクリームケーキが登場し、生クリームケーキへと時代が移っていきました)

しかし、当時のバタークリームケーキははっきりいってとても重く
バタークリームでデコレートされたいちごのショートケーキなどは
食べ終わってから胃もたれする代物でした。

それゆえフレザリアがいちごのバタークリームケーキだということを知って
授業にあまり気乗りがしなかったことを覚えています。
「なぁ~んだ、バタークリームケーキかッ。もたれるだろうなぁ...」と。

しかし、授業が始まると川北先生の仕事の手際の良さ(スピード感)に感心しながら
熱いキルシュ風味のシロップ(シロップ50cc+キルシュ50cc)を卵黄を泡立てた中に溶き混ぜ
クリーム状にしたフランス産バターと合わせ練り上げ、そこにソース・アングレーズ(カスタードクリーム)
を加え混ぜ合わせた状態を見たときからアマルの思い込みが変わりました。

このクリームは美味しいかもしれないッ
20cm四方の四角い仏産(高級)バターの包を助手が常温で戻し、クリーム状態にホイップしたところから
日本の業務用のそれとはモノが違うことに気がついていたのだけれど...

川北先生が作り上げたフレザリアを試食したい者は教室に残りなさいという指示があり、
授業のあと十数名が残り、ケーキが人数分に切り分けられ振舞われたのでした。

その時のフレザリア(フレジエ)の味たるやッ。
まさに衝撃的でした。

「なんだこのバタークリームはッ
「この軽さ、美味しさ、こく、香り。最高じゃん、満点じゃん
・キルシュ風味の新鮮で豊かなバターの香りとカスタード風味もあるクレーム・ムスリンヌ
・キルシュ風味のシロップを染み込ませた(アンビベした)スポンジ生地
・その2つにサンドされたフレッシュでジューシーでやや酸味のあるイチゴ

これをパクリとほおばればッ天国が見えました。
「これは完璧だッ
バタークリームの既成概念が180度変わった瞬間でした。

あれから四半世紀が過ぎ、BRUTUSの中に紹介されていたフレジエを見て
あの日のことを思い出したのでした。

そしてチョー久しぶりに辻調のHPへ立ち寄り
さらに辻製菓専門学校HPを見ると、トップページになんとフレジエのカットが大きくあるじゃないですか。
それがこれ⇒辻製菓専門学校HP

ちょっと嬉しくなりました。
シンプルなお菓子だけにごまかしの利かない不動の苺ケーキ、それがフレジエなんです。



そんなことをカキコしようと思っていたのが昨日までで

冒頭のカキコにちょっと戻ろうかなッ。
ここのところ、コンビニやスーパーに行くと、チョコ棚が必ず目に付きますね。
「あッ 、またあの季節かッ」とバレンタイン に気づくありさま。

そういえば新宿の伊勢丹や高島屋さんなど、
世界中の名だたるショコラティエを招集してのバレンタインイベントをメディアを通して見たけど
その意気込み・気合の入れ方は毎年のことだけどすごいねぇ。


でもって、今日は休みにもかかわらず新宿ではなく渋谷でお仕事。
お客さんと昼食に入ったのが西武デパート。

昼食後にお別れし、帰宅しようと思ってエレベーターで下って行ったら
(バレンタイン)チョコレートの関所があって思わずフリーズ。

相変わらずそのフロアーは圧倒的に老若女子ばかり。
若干の気恥ずさを覚える中、スーツ姿のアマルは出店メーカー
すべてのショーケースを巡回。
(新宿の2巨塔DPTよりは少々寂しい催し場だったけど)

・シャンパーニュなんとかで~す。
・最高級カカオを使ってま~す。
・和のチョコレートをお楽しみくださ~い。
・幻のなんとかで~す。 とか
いろいろなお姉さん方のキャッチで足が止まりそうになるなか、ふと思い出したのでした。

「あッ、そうだ。美味いオレジピールチョコあったら買って帰ろう!」と





実はアマルの中のバレンタインマイブームはここ数年(もう5年になるかな)
おいしい“オレンジピールチョコ(OPC)”を探し食べることなんです。

西武のイベントではOPCを扱っているのが3社ありました。
経験から今回は高木康政さん(Le Chocolatier TAKAGI)のオランジェット(Orangeat)を購入。

●Orangeat(80g)¥1,785
・原材料:オレンジ、カカオマス、砂糖、カカオバター、オレンジリキュール、乳化剤、香料


*アマルの評価
さすが高木さん。オレンジピールがやや柔らかめの食感ですが、ビターチョコの香り・ほろ苦さと
ピールの甘味が絶妙で大変おいしいオランジェット(オレンジピールチョコ)でした。

なんか長くなってしまったのでこのへんで終わりにしま~す。


Ciao!

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4 コメント

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Res. (アマル)
2013-03-02 13:54:28
土曜はもっぱら畑仕事・庭仕事に充てる時間が多いですね。日曜はできるだけリフレッシュタイムとして何もしない。
でも掃除したり、近所へ買い物に出かけたり、読書したり、ブログカキコしよういかしまいかボーッとしていたり...ってところでしょうか。

(千葉に越してくる前)神奈川県民でいた頃(20年間)は週末といえば近所の多摩川沿いを歩き、まるで英国(イングランド)を思わせるような田園地帯を通り抜け、梨畑と閑静な住宅のなかにポツンとあるロッジ風の喫茶店で憩いの時間を過ごすといったパターンを15年近くしてましたね。
思い出した この喫茶店のこと次回のカキコで取り上げましょう。こだわりの店長とおいしいコーヒー&紅茶&カップについて )

アマルも人の多いところ、混雑しているところはまず行きませんね。静かなところが好きです。
返信する
Unknown (ヴェニシアン)
2013-03-01 01:01:41
休日。
掃除、洗濯はしません。 それは休日でない日にすませます。
休日は、決まったパターンはないのですが、そのときの気分次第で、あれをやったりこれをやったり。 家族連れや若い人たちで込み合った場所は極力避けたいので、あまり出歩きません。 本を読む人、刺繍をする人、料理をする人、ゲームをする人、音楽を聴く人、おしゃべりする人などになります。 疲れている時は勿論お昼寝も。 平凡な休日の過ごし方です。

アマルさんは、菜園の手入れのほか、何をなさいますか。
返信する
ボナノーテ、紅さん (アマル)
2013-02-24 23:07:54
>Fraisier おいしそうですね。
おいしいと思います。
しかし店によってバタークリームが重いとおいしさは半減するでしょうね。


>その昔、モンブラン(またまた)のショートケーキが大好きでした。 生クリームとイチゴとスポンジの単純な組み合わせですが、美味しかった。 イチゴの季節が待ち遠しかったのを覚えています。 今でもありますよね、きっと。
売ってますね。今でもモンブランの人気ケーキのようです。

>Orangeatがお好きなようですね。 これは
女性より男性に人気があるように思われますが、どうでしょう。 Digestifのリキュールと一緒にいただくのもいいですね。
そのように感じます。銀座・有楽町のチョコレート専門店や三越でチョコを眺めていたとき、店頭でアマルより年配の男性や同年輩の男性が店員にオレンジピールのチョコありませんか?と尋ねる現場に立ち会わせたことがあって、「へ~ッ、結構男達に人気があるんだなぁ」と実感したjことがあります。あのビターチョコとオレンジのほろ苦さ・甘さのコラボが魅力なんですね。
甘いリキュール、強いリキュールにもあってチョコが苦手な男たちでも頬張れる一品だと思います。

ところでヴェニさんは休日の日はどうしてるんですか?
(掃除洗濯以外には何をして過ごすことが多い?)
返信する
Unknown (ヴェニシアン)
2013-02-24 06:19:12
Fraisier おいしそうですね。
作ってみたいけれど、Genoiseがなかなか思うように出来ないので、これが難なく出来るようになるまでは自粛(?)します。
その昔、モンブラン(またまた)のショートケーキが大好きでした。 生クリームとイチゴとスポンジの単純な組み合わせですが、美味しかった。 イチゴの季節が待ち遠しかったのを覚えています。 今でもありますよね、きっと。
Orangeatがお好きなようですね。 これは
女性より男性に人気があるように思われますが、どうでしょう。 Digestifのリキュールと一緒にいただくのもいいですね。


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