はじめてのドイツ...2

タクシーがスピードを上げだした。
深夜なので周囲には他の車がほとんど走っていなく
タクシーはどんどん加速していく
体がシートに押しつけられ沈み込むような感覚になった。
「おいおい、いくら急げといったからって
スピード出し過ぎじゃねーかッ？
120キロ以上出してんだろう！」
後部座席からドライバーの横のメーターを覗いてみた。
「ひぃえッー！170キロかよ（たまげたッ！）」
「冗談じゃねーッ」
ドライバーに声を掛けた
「Be careful！（気を付けてくれ！）」
「ＯＫ 」
スピードが落ちなかった。
ＯＫじゃねーよ。スピード落とせってんだよ
（しかし、車は高速になるほど安定感を持ってきて
ハードシートに体全体が包み込まれるような
とても気持ちのいい感覚にもなっていった。）
＊初乗りしたこのタクシー。ベンツ220だったかディーゼル車。
ドイツへ行くと、乗用車以外のタクシー、バン、バス、トラック、清掃車など ベンツが極めて多い。
日本じゃ高級車のイメージだが、初めてドイツに来て
「ベンツは大衆車か？」
行く先々でベンツばっかで私の中でベンツのイメージがすっかり変わってしまった。しかし、高速になればなるほどドイツ車は乗り心地がいい。
（アウディもＢＭもいいけどね。ＶＷはより大衆車感覚だね）

その道路が、世界に名だたるアウトバーン(Autoburn）であることを後で知った。
＊豆知識「アウトバーン(Autoburn）」...ドイツ国内を縦横無尽に走る速度無制限の高速道路。時速200kmでも300kmでも車の性能が続く限り、パトカーの前でも白バイの横でもかっ飛ばし放題。スピード狂にはたまらない 世界でも希にみる高速道路。トラックやバスなどは100kmの上限速度が設けられている。また近年車の事故多発で、道路によっては制限速度規制が年々厳しくなっているらしい。バスで高速に乗っていると横を色鮮やかな黄色いポルシェや真っ赤なフェラーリ（ランボルギーニ・カウンタック）が疾風のごとく走りぬけていく光景によく出くわす（超～カッこイイゼーッ！）。
ものの１５分ほどで中央駅に着いた。
初めての地で、当然右も左もわからないが、ホテルでもらった市内地図を手に
ドライバーに「この辺へ（歓楽街）行ってくれ」と駅近くの地域を指し伝えた。
ドライバーはすぐに気が付き、
再度「ＯＫ！」の返事。

指定地域に近づいてくると
何やら、赤・ピンク・黄色・紫・オレンジなど
歓楽街独特のネオンの光が見えてきた。
「オオッ！とうとう来たぜ！」
胸がたかなった。

派手で怪しげなネオンの店の前で車を止めた。
料金を精算して降りぎわ、ドライバーが話しかけてきた。
「ミスターッ！ここら辺は治安が悪いから気をつけなよッ！」
「ダンケ！（独語「どうも」の意）」
と応え車を降りた。


（つづく）


＊追記：Goo事務局へ
　未成年者に配慮して性描写・表現は注意して投稿しまぁ～す。
＊女性読者の皆サマへ
　醜悪なモノにならぬよう気を付けまぁ～す。男の生態を見よ！あなたの彼やご主人も出張先では何してるかわからないぞぉ～ッ。