初バリだし、メジャーどころも行っておこうと、日本人女性に人気のウブドに3泊、Kutaから近いけど少し治安のよいSeminyakに2泊よりました。
結論から言うと「Amedだけでよかった」、です(笑)。
一応それなりに見てきたのでちょろっとだけ。
■Ubud
<いきなり病院行き>
Amedを去る前日、最後だからと欲張って計5時間ぐらい海にはいってたのがたたり、到着早々に膀胱炎発症。
土曜日夜で、病院も空いてないし日曜も休診の可能性大。月曜まで待ったら重症化は決定的。
困っているところに、Ubudについてすぐ散歩に出たときに知り合ったドライバー兼ホテルセキュリティ兼観光ガイドのHediさんが、たまたま(かセールスか)で宿にやってきたので、ダメもとで聞いてみると、「24時間の病院がそこにあるから、いますぐ連れて行ってあげる。お代は君の気持次第でいいよ。」と。なんだかうますぎる気もするが、背に腹は代えられず、ホテルのフロントに一応これから連れて行ってもらう旨を報告してから、乗せて行ってもらうことにする。
意外やほんとにきちんとした病院に連れて行ってくれて、受付での通訳や、帰りの水やお茶の買出しまで付き合ってくれたHediさん。
病院では運よく英語の話せる女医さんにあたり、やはり膀胱炎の診断で抗生物質を処方してもらう。34万ルピー(3400円)もかかってしまったが、これで一安心。Hedi、疑ってごめん。感謝の気持ちもこめて、タクシー相場の2~3倍と思われる10万ルピーをお支払いしました。
<ザ・観光地>
ちっちゃなアクセサリー屋さんや洋服屋さんがたくさん並んでいるのだが、まさにお土産屋さんの様相。
清水寺の参道の方がまだ面白いってくらい画一的で、しかもモノがいちいち高い。シルバーアクセなんて、日本の方が安いぐらい。
その高い値段も、いちいち交渉しないと聞き出せない。
ここのBargainingは、少しづつ歩み寄る形式。
例えばいいとこ1000円のピアスがあったとする。
まず向こうは3000円とか言ってくるが、ここで1000円と言ったら負けでなんである。
そこで300円といって、向こうが2500円、こっちが500円、向こうが2000円、こっちが700円、といった具合である。
面倒くさいことこの上ない。
ちなみにその日いちばんのお客さんがGoodluckなのはここでも同じらしく、少し強気で行っても負けてくれたりする。
ピアス90,000RPを2点と、サロン3枚120,000RPはまあまぁな買い物だと思ったけど、まだ高いんだろうな。
そして道端にはいたるところにおっさんがたむろして、10mおきに「Taxi、Transport」と声をかけられる。
正直、うっとうしい。必要なときは呼びますから、ほっておいてください。
<フルーツ三昧>
市場の他にスーパーもあって、好きなものを買えるのはAmedにはなかった楽しみ!
ここぞとばかり、フルーツを食べまくりました。
マンゴー、ランブータン、マンゴスチンにパッションフルーツ、スイカにパパイヤ、辛いタレを付けて食べるカットフルーツにも挑戦。(このたれでキュウリを食べたら普通においしかったけど、フルーツにかける必要は全くない。)
<道が最悪>
側溝にふたをしたところが、一応歩道になっているのだけど、まー足場のわるいこと!
30センチぐらいの穴は日常茶飯事、たまにジャンプしないと越えられないようなGapもある。
現地の人は、朝のお祈りセットの残骸を含む種々のゴミを、この穴にじゃんじゃん掃きいれてしまう。
詰まったりしないんだろうか。
バリじゅうどこへいっても、道端に1Lのウォッカの瓶がならべられた棚がある。
なんだろう?と思って観察していたらこれ、ガソリンなんです。危険すぎる。
日本の様にいたるところにガソリンスタントがあるわけでないのと、タンクの小さいバイクが多いからなんでしょうね。
何かあったら、ちょっとした爆発騒ぎですよ。
<伝統芸能>
毎日どこかの寺で演奏やダンスが行われている。
昼間の宮殿では子供たちが練習しています。
なんだか完全に商業化されていて、どうしても見に行く気になれず、今回はパス。
近所でやってた結婚式の方がずっと興味深かった。
<バリの女性>
ここでも女性がはたらく、はたらく。
このがれきの山。当然ユンボが来ると思うじゃないですか?
どっこい、人力で籠にいれて、頭にのせて運ぶんです。
しかも、女性が。
イスラム教と違ってあまり問題として取り上げられることもなく、ワタクシ全く知りませんでしたが。
ヒンドゥ教のバリでも、やはり女性の立場は非常に弱いものだそうです。
学校に行かせてもらえる女の子はほとんどいません。少し裕福な家でも、学校に行かせてもらえるのはせいぜい2人目の男の子まで。学校が無料だとしても、通うためのガソリン代や給食費が払えないんだそうです。
また一夫多妻が認められていて、さらに2人目以上の妻を娶る際の収入制限や祭司の許可制度のようなものもありません。(マレーシアでは厳しく定められており、十分に養えるだけの妻しか娶ることはできません。)
一方離婚をしたら、親権は当然のごとく男性に属し、女性は慰謝料の請求権すらありません。
男性の家に嫁いだ後、女性が実家の両親の面倒を見ることは許されません。
また長男がすべてを継ぐという家長制度も、今なお健在です。
現地で出会った心優しく純粋な男の子たちとはなんだか一致しませんが、それが現実だそうです。
■Seminak
ちょっと静かなところを選んだつもりが、近くのバーで夜ごと大音量で音楽を垂れ流し。最悪な環境でした。
到着してすぐ、恒例の街歩き。Kutaまで往復3時間ほど歩いてみました。
ここもザ・ビーチ観光地。
バカ高い土産物屋や、劣悪な品質の洋服を売る店。
観光客にブレスレットを買ってくれとせがむ子供や、売春まがいの女の子。
なんだかPatayaを彷彿とさせる場所でした。
ブレスレット売りの子供たちの中で1人、際立ってきれいな英語を話す女の子がいました。
ネシア語と英語ができれば、通訳としての仕事を得られるでしょう。
自立できるまで何とか無事に切り抜けて、幸せになってね。
朝のSeminyakのビーチは静か。
ジョギングをする欧米人や、散歩にでてきた地元の方々がそれぞれに朝のビーチを楽しんでいます。
中日にKutaまで遠征して予定通りサーフィンに挑戦。
Oddessayという大手のサーフスクールを予定していたのですが、朝9時に行ったら、「朝は7時がラスト。次の回の1時までクラスはない。」とのこと。
しかもグループレッスン2時間300,000RPだと思っていたところが450,000RP(4500円)と判明。湘南とかわらないじゃん。
あきらめて近くで客引きをしていたビーチボーイのBirman君にお願いすることにする。
90分で150,000RPだというし、もしダメダメだったらその後あらためてOddessayのスクールにいってもいいや、ぐらいの気分で。
他に客もないから個人レッスン、少々英語はつたないが、誠心誠意教えてくれる。あっという間に立てるようになって、ほんと楽しい!
Birmanの友達もなんだか知らんが盛り上げてくれるし、サーフィン後もなんやかんやおしゃべりしたりしてお昼過ぎまで長居してしまう。
物売りもやってはくるものの、Birmanたちのグループにすっかり溶け込んでるのと、Birmanが「この人はいいから。」という調子で断ってくれるおかげで、無理やり売りつけられることもなく、いろんな人と話して楽しく過ごした。
日本語ができるけど英語ができない子と、英語できるけど日本語全然わからない子とがいて、日本語&ネシア語&英語の会話が不思議と成り立ってるのも面白かった。
この時期観光客は少なく、ビジネス的には厳しいようだ。
Herman(写真左)が日本語で「お客さんナイネ~今日なに食べるね~」と歌うのが妙にリアル。
自給自足でも食べるのには困らないAmedと違って、Kutaでは現金収入がなければ食事に事欠く。
しかもJavaから出稼ぎに来ているこの子達にとって、収入がなければ滞在費がかさむだけでマイナスなのだ。
もう突き抜けて明るくするほかないのだろう。
Birmanがホテルまで送ってくれるというお言葉に甘えて、代わりにお昼をご馳走する。
Nasi Pandan屋さんで1人15,000RP(150円)という質素なものだけど、「ありがとうございます。」とかしこまってお礼をいうBirman。
「サーフィン本当に楽しかった!Birmanに教えてもらえてホントよかった。ありがとう!」とお礼を言うと、「私も仕事をもらって、本当にありがとうございます。」とまたかしこまる。
帰ってきてからFriend申請したBirmanのFacebookに、「明日は仕事があるのだろうか。不安で眠れない。」というPostがたくさんあって、せつなくなる。20歳そこそこでたった一人出稼ぎに出て、そんな深刻な状況に置かれるなんて。
日本から飛行機でほんの数時間の国に、こんな現実があるのです。
毎日仕事があって、毎月きちんと暮らしていくに十分すぎるぐらいのお給料がいただける。
日本では当たり前のことだけど、そのありがたみを忘れてはいけないなと。
今の日本に生まれた私たちは、本当に幸運です。
一方、どう考えてもBirman以下の仕事しかしていないAmedの青年たちは、不安になるどころか、一向に気にしていないのか、気にしているけどそれを出さないだけなのか・・・。
そういえば、ひょうきんなお調子者のRomiに、「将来なにになりたいの?」と聞いたら、「ボスになりたい。」と言っていた。
ホテルでもレストランでもいいから、「ボス」になりたいんだと。
「そっか、自分でビジネスをやりたいんだね~。じゃあ投資が必要だからお金貯めなきゃね!」と何の気なしにいったら、黙ってしまった。
そんなまとまったお金を手にするチャンスは、ゼロだということなんだろうか。
ごめんね、Romi。
日本人女性を捕まえようとする男の子が多いのは、将来の生活の糧にできるようなビジネスを始めるためのまとまったお金を手にできる方法が、それ以外にないからなんだろうか。
そんなに仕事をしたいようにも見えないんだけどな(笑)。