忘れた傷

人は心の傷を記憶ごと隔離して

忘れるために沈める

そして傷が癒されたと

勘違いする


傷ついた記憶には

あなたの心の一部が入っている

それは泣いている

忘れてほしくない

助けてほしいと泣いている

だから沈めた記憶は何度も浮かび上がってくる

それでも深く沈め浮かび上がれなくなった記憶は

新たな体験となってあなたの前に現れる


新たな体験として思い出された傷は

新たに付けられた傷と

勘違いされる

記憶と傷

心の傷は記憶と共にある

隔離

心の傷は隔離され

意識の外へ運ばれる

自己肯定

あなたは自己を否定するように教育されてきた

親や兄弟や教師によって

それは彼らがされてきたことだから

あなたにもした

決して自己を手放しで肯定することを

あなたに教えることはなかった

それは彼らがされなかったから

あなたにもしなかった

自己を肯定することでさえ

自己を肯定することで素晴らしい結果を得ている他人をマネすることで

自己を否定する行為になってしまっている

自己を肯定する人は

落ち込んではいけない

とは考えない

ポジティブに生きよう

とも考えない


あなたはこの世の誰よりも

自己を肯定してよい

それを縛ることなど誰にもできない

誰にも縛ることの出来ないものこそ

本当にあなたが持っているものである

自己を肯定することに

何の理屈も必要ない

正当性も必要ない

あなたはテーブルにあるリンゴを取るように

自己を肯定すればよい

あなたは全く何の理由も必要とせずに

自己の全てを赦すことが出来る

それは全く自然なことである

あなたに自己否定を促す者は

誰であれあなたを支配しようとしているのだ

意識的に

無意識に

時に愛情の下に隠れて

傷つく体験

最も傷つく体験は

生命として扱われないこと