今年最後のウイック製作

今年最後のウイック製作になるMさま

埼玉県からいらしてくれました

大手メーカーのウィッグをかぶり気に入らず　自然なウイックを探しもとめピッピッときていらしてくれました

きの　　「埼玉からありがとうございます。他のメーカーのはだめでしたか」


Ｍさま　「ええ、自情がありまして、高齢の母にがんである事を知られたくないんです、だから母が見て
　　　　　絶対わからないウイックが欲しかったんです」


皆様いろいろ事情がある。結構お母様がショックを受けないようにと言われる方は多い

後　職場に言ってないので、わからないようにとか、いろいろである


今回Ｍさまは自分のブログをかなり読んでくれたらしい

タイトルの中に「旦那様には内緒」というタイトルにはかなり救われたとおっしゃっていた

意外と家族に脱毛した姿を見せたくない＝気を使わせたくない

またどうすればいいかわからず、自分の文章を読んで、これでいいんだと自分の身の置き方を感じてくれたり


自分自身はただ患者さまとのお話で興味深い内容を書いているだけだが、少しでも心の支えになっているのだったら

やっぱりありがたかった

そんなＭさまだから、お互いが信頼し合い、いいウイック作りができた


今の時代は価値観、評価の時代だ

インターネットでは価格比較が出来、高い安いと評価される

美容室も同じ、クーポンマガジンが出来、いつも値段で評価される

自分の美容室も５年間クーポンマガジンに掲載し、何百人と言うご新規さまを担当してきた

だからクーポンマガジンのお客様は評価の目線が厳しい

世間の美容室はいつでも評価の対象


だから評価の目と信頼の目は、自分は肌で感じる

これも世間の流れだから仕方ない

それが嫌で割引はやめた


ただウイック作りは、全く違う世界

患者さまとウイックを作る再現美容師は信頼で結ばれる

患者さまは脱毛し、どうしてもウイックが必要そんな思い、藁をもつかむ気持ちでいらした

患者さまの心を感じ、絶対いいウイックを作らせてもらいますという美容師の思い

心意気と言うか、何というか、そこには何かが生まれる


今年１年間を通し、女性の髪に対しての思い、体、そして髪も命の一部である事を強く感じた

だからこそいいものを作りたい

思いのないメーカー、の実情を見て情けないと思うし

やっぱり比較されたくない


１年間蓄積された思いだけど、、独りよがりかもしれないけど

自分の思いをわかって下さり、応援して下さる方が増えてきた

先日も、自分のお店のウイックのパンフレットを持っていき、がんのセミナー等で出会った人に

きのさんと言う人がいて素敵なウイックあるよとすすめてくれ、すぐ制作依頼が入った

もう来年の製作依頼も結構入っている

コメントもたくさん頂くようになった


自分が好きでやってる事だからどうう思われてもかまわないと思っているが

患者さまの応援には、正直泣ける

そして心は熱くなる



久しぶりのショートヘアー　フィットさせるにはテクニックがいる

今年最後のＭさまのウイッグは出来上がった



Ｍさま　　「きのさんは思った通りの人だった、ウイックも・・・ここまできてよかった」


Ｍさまありがとうございます。Ｍさまのウイッグを作れて幸せです