Sizilianische Sfincione ( ジツィリアニッシュ スフィンチィオーネ )
この絵はhttp://www.chefkoch.de/rs/s0/sfincione/Rezepte.htmlから引用しています。
このサイトには上の絵 ( Albertos Sfincione, アルベルト スフィンチィオーネ )のほかに5種類のシシリアンピッザが紹介されています。シシリアンピッザの特徴はなんといっても,ふっかふっかのピッザ生地です。ナポリピッザのクラストの厚さは1-2mm、ミラノピッザの厚さは5mm以下と薄いのが特徴なのに対して、シシリーのピッザは2cmくらいある。とは言っても、ナポリやミラノと違って、シシリーの町がピザのサイズを決めているわけではないから、薄く作るピッザ職人はいるだろうし、はっきりと決まったわけではないが。それに丸く作ったり、四角く作ったりとてんでバラバラなのだが。
トッピングと生地のバランスがよく、いろんなフィリングをのせることができて、栄養的にもバランスが取れている。ちょっとしたランチには最適だと思っています。
ドイツでも,シシリーのピッザと言えば、ふかふかに作る。Focaccia 同様スフィンチョーネ(Sfincione) は強力粉,油、水、塩、イーストで作りますが、スフィンチィオーネは厚さがもっとある。フォカッチャとは異なりトッピングが華やかだ。ブレッドクラムにオレガノを混ぜて上に振りかけるのが特徴です。
ドイツのかわいらしいシシリアンピッザを紹介しよう。本場のものに比べて、ふかふか度は少し劣るかな?
生地の中に卵を入れているんですよね。それでクラストに少し色が付いているようです。私の解釈では、もともとピッザは丸く、一人に対して一個を(二個、三個でもいいが)サーブしてナイフとフォークで食べるものと思っているのでドイツのこのピッザの方がシシリーよりも本格的?なのではと思ってしまいました。
このレシピはhttp://www.chefkoch.de/rezepte/2146291344873262/Sizilianische-Sfincione.htmlから引用しました。
材料
生地:
小麦粉 500g
生イースト 30g
ミルク 250 ml
卵 1個
塩 1/2 ts
トッピング:
トマト 1 kg
オリーブオイル、良質 100 ml
ニンニク 3片
塩 1 ts
オリーブブラック
ミル 1 TBS
チーズ(Caciocavallo)または他のイタリアンハードチーズ 200g
オリーブオイル、ベーキングシート用 -
十数年前この愛らしくも美味しいピッザに魅せられずっと気になっていたのでここにレシピを載せておくことにしました。
Knob lauchzeheはニンニク、 Oregano, getrockneは生のオレガノのこと。絵からも察せられるように生のトマトを1kgも使って赤い色を演出しています。(オレガノは振りかけるよりもトマトソースの中に入れて使った方が味に深みが出ると思います)
http://www.ciaoitalia.com/seasons/season-2100/episode-2123/palermo-style-pizza-i-sfincione-iから一般的なレシピを引用しよう。
Ingredients ( 9インチピッザ 2個分 )
材料
ピッザのイーストドウ 1
タマネギのみじん切り 大1
水 1c
オリーブオイル 1/2C
トマトソース 1 1/2C
海塩、こしょう 適量
アンチョビ 8匹
カチョカヴァッロ又はモッツァレラ 112g
ブレッドクラム(トーストした) 1C
乾燥オレガノ 2TBS
オリーブオイル 2TBS
カチョカヴァッロは次のようなチーズです。カチョ(チーズ)・カヴァッロ(馬)の意。
熱するとよく伸びて、とろけるチーズです。
Directions
Preheat the oven to 425°F.
Simmer the onions in the 1 cup water until soft. Drain.
Sauté the onion in olive oil until golden. Stir in the tomato sauce and simmer for 10 minutes.
Season with salt and pepper.
Liberally oil two 9-inch cake pans. Divide the dough in half and place each half in a cake pan,
spreading it out with your fingers so it covers the bottom in an even layer. Sprinkle the anchovies
(or eliminate them) over each half, pushing them down into the dough as far as they will go.
Scatter the cheese evenly over the anchovies. Spread the tomato and onion sauce evenly over the cheese.
Mix the bread crumbs and oregano together and sprinkle them in an even layer over the sauce.
Bake for 30 minutes or until the crust is nicely browned. Drizzle with olive oil and cut into pieces.
Serve hot.
イタリア人の書いたレシピも紹介しましょう。http://www.ricettedisicilia.net/piatti-unici/lo-sfincione-la-vera-pizza-dei-palermitani/から
La ricetta è per una teglia grande dalla quale si ricavano circa 12 porzioni
パスタ;
粗挽きセモリナ粉 500g
強力粉 (マニトバ粉) 500g
ぬるま湯 250ml
乾燥ビール酵母 20g
砂糖 1TBS
オイル 1/2C
塩 20g
トッピング;
皮むきカットトマト 500g
マイワシ(塩出しした又はマイワシのオイルづけ) 6匹
カチョカヴァッロ生 300g
カチョカヴァッロすりおろし 300g
塩 適量
オレガノフレッシュ -
タマネギ 2個
ところでスフィンチオーネの生地はフォカッチャのレシピとの違いはあるのだろうか、それともないのか?
http://ricette.giallozafferano.it/Focaccia.html からみてみよう。
フォカチャの材料:
小麦粉 470 g
乾燥ビール酵母 5 g
砂糖 16 g
水 230g
ミルク 115 g
エキストラバージンオリーブオイル 45 g
塩 12 g
このレシピは「ふっくら」とさせるために牛乳を115gを使い、しかも砂糖を16g、加えてオリーブオイルを45gと随分とリッチな内容です。そのために塩を12gを使っています。上に引用したピッザのレシピも同じようです。
ここは小麦粉をよく練り、寝かせることでデンプンの甘さを引き出して生地のコクを利用しようとおもいます。ほんの1-2時間も生地を寝かすと、小麦粉の中の β-アミラーゼが働いてデンプンを麦芽糖に変えてくれます。そのため、小麦粉の中に全粒粉を(10%くらい、入れすぎると生地がバサつく)入れるとおいしいドウができます。その方がトッピングが生きるのではと思うのです。商売では時間をかけて寝かせることはできませんが、家庭ならば可能じゃないでしょうか。面倒ならば前の晩にドウを冷蔵庫に入れておけばしっとりとした生地が出来上がります。
とは言っても、クラストのレシピを紹介しておいた方が、親切かも知れない。私がずーっと使ってきたフォカッチャのレシピを紹介しておこう。
強力粉 400g
塩 1/2ts
イースト 3/4ts
湯 250g
強力粉の10%を全粒粉に代えるといつもとは違った味わいが得られます。単純だけど、なかなかいいレシピです。2回パンチをしてから使うと旨さが引き立ちます。寝かせることで牛乳と砂糖を入れる必要はなくなります。ピッザの生地として使うときにはオリーブオイルを少し入れ、コクとバリッとした歯触りを出すこともあります。
イギリスのフォカッチャのレシピを紹介しよう。
http://www.bbc.co.uk/food/recipes/focaccia_08389から引用しました。
Ingredients
500g/1lb 2oz strong white bread flour
2 tsp salt
2 sachets dried easy blend yeast
2 tbsp olive oil
400ml/14fl oz cold water
olive oil, for drizzling
fine sea salt
いかにもイギリスらしい絵とレシピです。砂糖もなければ、牛乳も入れない。こういうレシピを見るとうれしくなってしまいます。小麦粉の質が問われる、逆に言えば、小麦粉の質が良ければ非常に美味しいフォカッチャができるレシピです。( 蛇足ですが、最後から二つ目にあるオリーブオイルは出来上がったフォカッチャの上に振りかけるためです。海塩はここ数年前から欧米で使われ出した塩です。ひところは岩塩が流行っていたけれど、天然の塩の成分が漏れなく入っている塩は甘みがあって「やっぱり」美味しいので当然の成り行きだと思っています。)
トッピングには次のような食材が使われています。すべてを使うのではなく、いくつかの組み合わせで味の調整を図ります。
まず基本になる物は、トマト、タマネギ、レッドペッパー、オリーブオイルです。これに以下の材料を組み合わせてトッピングを作ります。(タマネギは前もって炒め、ブレッドクラム焼いておきます)
松の実、レーズン、オリーブ、アンチョビ、レッドワイン、挽肉、オレガノ、パルミジャーノ・レッジャーノ、カチョカヴァッロくらいでしょうか。魚介類はアンチョビをのぞいては使わないようです。決まった訳ではないので、使って駄目ではありません。