10月12日に、青年劇場による舞台劇『博士の愛した数式』を観てきました。
80分しか記憶が持たない数学博士と、
シングルマザーとその息子の心あたたまる交流を描く
本を読んだり、映画で観たこの作品が、どんな舞台になっているのか、とても楽しみでした。
登場人物は、5人。博士と、家政婦と、息子と、夫人と、吉田さん。
家政婦と息子と博士は、2時間の舞台にほぼ立ち続け、話し続けます。
原作にはいない吉田さんも頻繁に登場して、物語の進行を助けます。
その役者さんたちのパワーには、ただただ感心してしまいました。
(しかも、この日は、昼と夜の2回公演で、夜の舞台を観たのです)
脚本・演出の福山啓子さんは、原作を読んで劇化したいと思い、熱烈な手紙を原作者の小川さんに書いたこと。
運良く舞台化の許可をもらえたものの、台本を何回買いても、ダメだしされて苦労したこと。
そんな苦境を劇団など周りの人に助けてもらうことで乗り越え、原作より人間関係の濃い作品になったこと、などを事前の交流会で語ったそうです。
そして、生の舞台を観ることは、明日の力にしていくことができると思っている、と。
舞台『博士の愛した数式』では、博士の孤独が、原作よりも、映画よりも、深く伝わってきました。
それは、役者さんの力、舞台の力だと思います。
素晴らしい舞台でした
☆おしらせ☆
10月17日の人形劇の公演の様子は、こちらです→「やあっ!」のあしあと