杏の読書日記プラス

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その日のまえに

2006-03-01 22:35:41 | 
今日は、雨の一日でした。
仕事が休みで、何の予定もなかったので、重松清のこの本を読みました~

無限に続く時の流れのなかで訪れる死をテーマにした作品集。
「ひこうき雲」「朝日のあたる家」「潮騒」「ヒア・カムズ・サン」「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」の七編。
「潮騒」で泣いて、「ヒア・カムズ・サン」で泣いて、「「その日のまえに」で泣いて、ずーっと、泣き通し。
40代の俊治や和美が「その日」を受け入れようとしている姿、彼らを見守る友人や家族の姿にぐっときてしまいました。
彼らと同世代の私には、身近な人を見ているようでした。

「その日」は、誰にでも訪れる日。
でも、いまは、まだ先のことだと思ってました。
もし、「その日」が近いことを知らされたら、どうするかな?
そんなことを考えました。

深く、深く、心の奥に何かを残す、そんな作品でした~

★★★★☆


その日のまえに
重松 清著文芸春秋 (2005.8)通常24時間以内に発送します。



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2 コメント

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自動販売機に蹴りいれて。 (しま)
2006-03-06 23:46:58
大好きだった人が去年の7月星になりました。

彼も「その日」が近いことを知りながら、

最高のアルバムを作り上げ、予定通り全国ツアーのコンサートをご自身が楽しみながらやり遂げ、ファンには何も言わず、突然消えちゃいました。



彼は重松清氏の作品のファンでした。

重松氏もまた、若い頃彼らのファンだったそうです。

私たち(ファン同士のサイトで)がちょっと驚いたのは、

彼らのアルバムの中の歌詞と、

「その日の前に」の中の文章が数箇所微妙に重なり合ってたこと。俊治さんが自販機蹴るシーンがあるでしょ?

やりばのない思い自動販売機に蹴りいれて♪

って歌詞があってね。RadioDaysって曲なんだけどもね。ちょっとびっくりしてせつなくなったのでした。



星になったのはNSPの天野滋さん。

ご命日を彼のふるさと岩手県で過ごす予定です。

長々とごめんなさい。









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しまさんへ~ ()
2006-03-08 00:02:03
天野滋さんのこと、何にも知らない私にも、しまさんの悲しさ、せつなさが伝わってきました。

「その日」がくることを知って生きていくことは、とても辛いことかもしれないけれど~突然「その日」を迎えるよりも幸せなのかなとも思います。



いろんなひとの訃報に接して、思うことは、そのひとのことを決して忘れない、ということ。たとえ、面識がないひとでも、忘れないでいようと思います。



想いを残していくひとの、想いを受け継いで生きていきたいです。それが、残された私たちの使命だと思います。
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