アプリコット プリンセス

チューリップ城には
とてもチャーミングなアプリコット姫がおりました

超弦理論 超大統一理論の方向性(26)

2023-05-24 09:13:19 | 理論物理学 素粒子


 👆図は陽子と中性子のクォーク質量の合計を表している。標準モデルでは、陽子のアイソスピンが反転したものが中性子なので、👆図による計算で陽子と中性子の質量差が計算できる。

 超弦理論では、陽子は単体であるから、アイソスピンが違うだけの中性子も単体である必要がある。しかし、陽子には崩壊はなく、中性子は弱い相互作用で崩壊するので、両者はアイソスピン以外の違いがあると考えるのが筋道となる。

 👆図の陽子のクォーク質量を合計したものをと置き、中性子のクォーク質量を合計したものをと置けば、

     ⓝ-Ⓟ=ℳn-ℳp

 これで中性子の質量は陽子と関連付けられるのだが、質量解析を詳細に行えばまだ不十分であることが分かる。

     ⓝ-Ⓟ-ℳe/2+0.039・・・=ℳn-ℳp 

 👆式は中性子がクォーク以外の余分な要素を質量に取り込んでいることを意味している。ただし、この余分な要素がなければ、厳密な中性子の質量解析はできない。

 ⓝとⓅはアイソスピンの違いであり、ℳe/2と0.039・・・はアイソスピンの成分ではない。この余分な要素は、荷電π中間子の質量解析を詳細に行い類推することで、それぞれに関連のある弱電荷に対応していることが分かる。π⁻(荷電パイ中間子)の弱電荷は-1、n(中性子)の弱電荷は-1/2なので、この余分な要素が探していた1/2弱電荷であることが分かる。

 ①-1⃣ を使ってクォークの質量を正確に求めることで中性子の厳密な質量解析が可能となった。更には、①-1⃣ を使った核子の立体基本構造から原子核の立体構造が説明できるので、原子核の安定化と不安定化に関与する立体構造が理解できるようになる。