80代の人たちと話をすると、皆の関心事は、
「どうすれば健康で他人の世話にならずに自立心をもって生活できるか」と
いうことに集中しています。
高齢期に健康で自立心をもって生活が送れるかどうかは、
社会との関わりや人間関係も含むさまざまな生活要素によって異なり、
その違いが生きている実感(生きがい)にも影響してくる、
と言えるかもしれません。
「高齢期」や「老後」と呼ばれる時期は長いのです。
日本全体の平均寿命はおよそ85歳ですから、
定年退職後を「老後」とするなら、60歳で定年を迎えた人にとっての
「老後」は四半世紀も続くことになります。