
[この記事は Doblog に 2005-10-16 07:36:04 付で載せていたものです]
他人のことは言えないので,自分を例に上げます.
名前に「秀」の字がありますが,「秀でている」わけではありません.
名は体(容貌・能力)をあらわすとは限らないのです.
(期待を裏切ってごめんなさい・・・> 両親)
ブログ記事も同様だろうと思います.
タイトルが記事内容を端的にあらわしているとは限りません.
私の場合,気を引くために奇をてらったタイトル,
ひとひねりした(と自分で思っている)タイトルをつけることも少なくありません.
で,最近買った本でも同様だと思いました.
読んだ順に列挙すると次のとおりです.
《写真を追加しました》
● 「日本とドイツ 二つの戦後思想」(仲正 昌樹,光文社新書 213)
戦争責任の取り方・扱い方について両国の思想を比較している内容を
期待して買いました.
期待どおりであったのは全4章のうち1,2章のみでした.
3,4章はいわば思想史の記述(xx主義の列挙)で,
期待した「戦争責任」からは遠いものでした.
かなり以前に読んだ「過去の克服・二つの戦後」
(ヴァイツゼッカー,NHKブックス)のような内容を期待していたのですが.
前半は両国の戦争責任について読みたい人,
後半は戦後の思想史を概観したい人に向いているでしょう.
● 「自分を棚にあげて平気でものを言う人」(齊藤 勇,祥伝社新書 021).
期待していた内容は,自分で実行できないことを人に押し付けたり,
正義を振りかざしていても実行が伴わなかったりする人と,
そういう人と付き合わざるをえない周囲の人の話でした.
期待どおりであったのは全9章のうち最初の1章だけ.
全体をとおして言えば,一般に言われる意味での「心理学」の学説を
援用して生き方・処世術を述べた本.
「上司は思いつきでものをいう」(橋本治,集英社新書)と
同レベルを期待していましたが,新鮮な視点はほぼ皆無と言ってよく,
期待は大きく裏切られました.
# 橋本治さんの本は数冊読んだだけですが,
視点の斬新さと言葉の面白さという点で秀逸でした.
タイトルだけを見て買ったので,裏切られたというのは酷評にすぎるかも
知れませんが,少なくとも深みのある本ではありません.
● 「五○歳からの定年準備」(河村 幹夫,角川oneテーマ21 B-70).
これもタイトルを見ただけで買いました.
定年退職まで残り少なくなった50代の会社員がなにをなすべきかが
書かれていることを期待しました.
まだ60ページ程度(1/3弱)しか読んでいませんが,
期待どおりのようです.
筆者の経験(商社マンで取締役まで昇り,定年前に退職し
大学の教授になっておられる)の記述もあり,
足が地に着いている(と私には思われる)内容です.
学説を援用し一般論を述べてオシマイという本ではありません.
続きを読んでも(私の勘では)期待どおりの読後感が得られるはず.
さて,オシマイは「名は体をあらわすか」で締めくくりたいと思います.
ブログ記事と同じく,書籍においても「名は体をあらわす」とは限りません.
私のようにタイトルに釣られて買う人も少なくないと思われます.
出版社側も心得たもの(?)で二匹目のドジョウを狙ったり,
鬼神を驚かすといえばカッコつけすぎですが,
奇抜なタイトル・思わず買いたくなるようなタイトルをつけているようです.
売れればよいとの思惑が見え透いている本,
タイトルが内容をあらわさない場合も少なくない.
買う前にざっと目を通すのが賢明な読者になる(失敗しない)第一歩かも・・・
他人のことは言えないので,自分を例に上げます.
名前に「秀」の字がありますが,「秀でている」わけではありません.
名は体(容貌・能力)をあらわすとは限らないのです.
(期待を裏切ってごめんなさい・・・> 両親)
ブログ記事も同様だろうと思います.
タイトルが記事内容を端的にあらわしているとは限りません.
私の場合,気を引くために奇をてらったタイトル,
ひとひねりした(と自分で思っている)タイトルをつけることも少なくありません.
で,最近買った本でも同様だと思いました.
読んだ順に列挙すると次のとおりです.
《写真を追加しました》
● 「日本とドイツ 二つの戦後思想」(仲正 昌樹,光文社新書 213)
戦争責任の取り方・扱い方について両国の思想を比較している内容を
期待して買いました.
期待どおりであったのは全4章のうち1,2章のみでした.
3,4章はいわば思想史の記述(xx主義の列挙)で,
期待した「戦争責任」からは遠いものでした.
かなり以前に読んだ「過去の克服・二つの戦後」
(ヴァイツゼッカー,NHKブックス)のような内容を期待していたのですが.
前半は両国の戦争責任について読みたい人,
後半は戦後の思想史を概観したい人に向いているでしょう.
● 「自分を棚にあげて平気でものを言う人」(齊藤 勇,祥伝社新書 021).
期待していた内容は,自分で実行できないことを人に押し付けたり,
正義を振りかざしていても実行が伴わなかったりする人と,
そういう人と付き合わざるをえない周囲の人の話でした.
期待どおりであったのは全9章のうち最初の1章だけ.
全体をとおして言えば,一般に言われる意味での「心理学」の学説を
援用して生き方・処世術を述べた本.
「上司は思いつきでものをいう」(橋本治,集英社新書)と
同レベルを期待していましたが,新鮮な視点はほぼ皆無と言ってよく,
期待は大きく裏切られました.
# 橋本治さんの本は数冊読んだだけですが,
視点の斬新さと言葉の面白さという点で秀逸でした.
タイトルだけを見て買ったので,裏切られたというのは酷評にすぎるかも
知れませんが,少なくとも深みのある本ではありません.
● 「五○歳からの定年準備」(河村 幹夫,角川oneテーマ21 B-70).
これもタイトルを見ただけで買いました.
定年退職まで残り少なくなった50代の会社員がなにをなすべきかが
書かれていることを期待しました.
まだ60ページ程度(1/3弱)しか読んでいませんが,
期待どおりのようです.
筆者の経験(商社マンで取締役まで昇り,定年前に退職し
大学の教授になっておられる)の記述もあり,
足が地に着いている(と私には思われる)内容です.
学説を援用し一般論を述べてオシマイという本ではありません.
続きを読んでも(私の勘では)期待どおりの読後感が得られるはず.
さて,オシマイは「名は体をあらわすか」で締めくくりたいと思います.
ブログ記事と同じく,書籍においても「名は体をあらわす」とは限りません.
私のようにタイトルに釣られて買う人も少なくないと思われます.
出版社側も心得たもの(?)で二匹目のドジョウを狙ったり,
鬼神を驚かすといえばカッコつけすぎですが,
奇抜なタイトル・思わず買いたくなるようなタイトルをつけているようです.
売れればよいとの思惑が見え透いている本,
タイトルが内容をあらわさない場合も少なくない.
買う前にざっと目を通すのが賢明な読者になる(失敗しない)第一歩かも・・・