2017年、春。
有給休暇を使った旅行も終わり、退職し、すぐに家具工場へ就職しました。
最初の仕事は、バイトのときと同じく研磨でした。
加工の求人に応募したのですが、
まずは研磨から、追々加工へ、ということで。
ところが、3ヶ月経ち、半年経っても研磨からは抜け出せませんでした。
研磨以外では、ときどき組み立て。
加工をやりたいのに・・・。
この会社に就職したのは、自分の工房を構えるのに必要な準備をするためでした。
長年のブランクによって忘れてしまったことや鈍ってしまった勘を取り戻したり、足りない技術を身に着けたり、コネクションを作ったり・・・したいのに。
しなきゃならないのに。
主力商品が乳幼児向けの家具であるせいか、特に研磨に力を入れている会社でした。
そんなに磨きます???て言いたいくらい。
もう・・・、研磨へのこだわりがすごすぎて・・・
カルチャーショックでした。
なにしろ、過去に勤めていた工場では、「100年の時を刻むアンティーク家具」をイメージして作っていただけに、研磨よりむしろ、浮造りに力を入れてましたから。
(浮造りって、木目を浮き上がらせるというか、触ったときに味わいのある凸凹した感触なんです。)
ひたすら研磨機の騒音と振動に耐える日々。
細かいところは手作業ですが、これがまたキツイ。
社長曰く。たかが研磨、されど研磨。
新人の私が研磨したものは、必ずベテランさんにチェックしてもらうのですが、一度で合格したためしがない。
二度、三度・・・何度やり直したことか。
ほとほと、参りました。
これ、いつまで続くんだろう・・・。