超マイペースな女が一人で木工・家具工房を始めてみる。できるかな?

マイペースに木工・家具工房での日々を綴ります。
研修生時代~就職~リストラ~転職~復活~起業
ときどき趣味も。

就職8:調子に乗りました^^

2020-01-28 22:30:52 | 木工2・就職
工場の環境や機械に慣れた頃、ベテラン職人さんが、海外の木工の本をたくさん貸してくれました。
どれもこれもオシャレでカッコイイ。

勉強を兼ねて、本に載っていた作品を真似して作ってみました。

かわいい

引き出しを引くとフタが開く


この頃は、調子に乗っていろいろ作っていました。


拭き漆も楽しくて、いくつかの作品に漆を塗りました。

手袋をしていたので全くかぶれることがなく、
そのうち、だんだん手袋をする時間が減り、
手洗いも不十分になり、
それでもかぶれないので、
どうやら自分はかぶれない体質のようだと錯覚してしまい、
ついに、完全に素手でやってしまいました。

でも、かぶれない。

手洗いは、有機溶剤でふき取るのはもうやめて、ただの石鹸だけ。
でも、平気。



そう思っていたら、1週間後、とんでもないことになりました。




お見苦しいので閲覧注意ですよ^^。





かゆーーーーーーい

死ぬほどかゆい

両手です。

かゆくて眠れなくて、気が狂いそうでした。


しかも、手洗いが不十分だったせいで、直接手で触ったところはほとんど、かぶれまくりました。
特に柔らかいところ。
脇腹とか。
トイレに行ったとき、ズボンの上げ下げで親指が脇腹に当たるんですよね。

耳もかぶれました。
ピアスを付けたときに触ったんでしょうね。


日に日に酷くなって、しかも、医者でもらった薬が合わなくて、ますます悪化して、かぶれに気づいてから3~4日目くらいがピークでした。
別の薬に変えてようやく改善の兆しが。

顔は、ほっぺたが少しかゆくなりましたが、大事には至らずホッとしました。
面の皮が厚いってことでしょうか。


Y君が漆の講習の翌日にはかぶれていたので、まさか、潜伏期間があるとは思ってもみなかったです。
人それぞれなんでしょうね。
まさか、1週間も経ってから・・・

調子に乗りすぎました。

それからは、漆を触るときには必ず手袋してます。

就職 7:生活保護のほうが・・・

2020-01-24 20:33:24 | 木工2・就職
入社から3か月後に正社員にしてもらえたのですが、正直、給料は少なかったです。

それでも、やりたいことをやって収入を得られるというのは、ドイツで研修費を払っていたことを思えば、ありがたい状況なんだ、と思ってました。

・・・というか、そう思うことにしました。


ある日、テレビで生活保護の特集を見て、愕然としました。
もしや、私のほうが収入少ない?

当時、ワーキングプアという言葉をよく耳にしました。
他人事だと思っていましたが、自分にも当てはまりビックリしました。

もちろん、高い技術を持った職人さんはちゃんと家族を養うだけのお給料はもらえますよ。
お子さん達を進学させたり、仕送りしたり。

将来性のある若手も、それなりに収入は得られます。

でも、私は体力もない技術もない若くもなくて将来性もあやしい新人^^。
給料が上がるのはまだまだ先のこと。


この状況で、果たして、独立に向けた資金は貯まるのか・・・?



一度、旋盤でボールペンを作る教室に参加したのですが、定年退職して自宅横にプレハブを建てて趣味の木工をやっている、という方が参加していました。
その方の元の職業は忘れましたが。

巷では、早期退職した団塊の世代が第二の人生を謳歌していました。

真面目に家具工場で修行を積んでもなかなか独立資金を貯められないのに、給料のいい職業につけば退職金で趣味の工房を始められるんだ。

ちょっと理不尽。
でも、それも有りだな、て思いました。

就職6:ピアスケース

2020-01-23 13:10:00 | 木工2・就職
ある時、デザイン学校の女子生徒さんが1人、学校の課題の相談のため、工場にやってきました。
彼女のデザインのピアスケースを作ってほしい、と。
社長が、
「会社でそういう依頼を受けると、金額はとても高くなるよ。職人に内職でやらせよう。ピアスケースなら女性がいいだろう。」
というわけで、私が内職でピアスケースを作ることになりました。

内職、つまり、勤務時間外に作る、てことです。
内職は出来高制というか、ちょっとしたおこづかい稼ぎになります。
生徒さんも費用が安く済むし、私も勉強になる上おこづかいが入る、会社は人件費を使わず生徒さんを応援できるので、三方よし、ですね。

実は、デザインをみて寸法など詳細を確認して、あまりパッとしないな、なんて失礼なことを思いました。

作り方はおまかせということだったので、いくつかパターンを用意して作っているうち、思いの外、このピアスケースがかわいいことに気づきました。

さすが、デザイン学校の生徒さん。
素人とは違いますね。
冴えないと思ってしまって、申し訳ない^^。
シンプルでかわいくて機能的。
思わず、自分の分も作っちゃいました。

デザイン、大事ですよね。
デザイナーさんの頭の中、見てみたいものです。

勝手に写真を載せるわけにもいかないので、製作後の余ったパーツを撮ってみました。
これだけでも充分お役立ちで、今でも使ってます。
ちいさな穴を開けただけの板なのに^^。


就職5:本棚

2020-01-22 22:48:00 | 木工2・就職
仕事は思った以上に体力を消耗し、毎日クタクタで、とても自分の勉強で何か作ろうという体力も気力もありませんでした。

そのうち社長がしびれを切らし、一体いつになったらやるんだ?何のためにここにいるんだ?と。

祖母に本棚でも作ってみるか、と思い立ち、イメージを膨らませたのですが、考えてみたら、頭の中のイメージを図面におこすのは初めてのこと。

難しい!
なかなか先に進まない。

せっかく図面をかいたのに途中で加工を間違えて、でも材料がもったいないのでデザインを変えることにし、どうにか完成。


時間かかりました。
疲れたけれど、充実感はありました。
会社の製品の雰囲気で作ってみたくて、アンティーク風にしました。
ちょっと失敗しましたが、試行錯誤の結果です。


扉を開けたところ。
(上の写真と色合いが違いますが、同じものです)

扉は上に収納できます。
引き出しの取っ手は、よくある細い金属の取っ手をちりめんで覆ってぷくぷくに膨らませました。
ちょっと野暮ったいですが、やってみたいことはやれたので、まあ、OKです。

現在は、祖母の和室で活躍中です。
14年ほど経つのかな。
台輪をつければよかったなぁ。

就職4:指物と拭き漆講習

2020-01-21 16:02:23 | 木工2・就職
秋になると隣の静岡市で、若手の家具職人を対象とした「指物講習」と「拭き漆講習」が開催されました。

参加者は10名程度。
男女比は6:4くらいでした。
意外と木工女子は多いのですよ。

これは私にとっては有意義な講習で、退職するまで毎年参加しました。

最初の年は、同じ工場の年下だけど3ヵ月先輩のY君と一緒に通っていました。
会場の駐車場に着くと、ドアを開けた瞬間、キンモクセイの香りがするので、それ以降、秋にキンモクセイの香りがすると講習会とY君を思い出します。

指物は、家具とは違った細やかな作業が多く、普段仕事では使わない仕口を勉強でき、刃物の研ぎ方やかんな台の直し方も見てもらえ、本当に貴重な時間でした。

拭き漆は、初めて習うので興味津々。
塗り重ねていくたびに色艶が良くなる漆が好きになりました。
Y君は手袋をしているにも関わらず、なぜか毎週かぶれてました^^。気の毒に。



これは指物講習で作った棚ですが、ほぼ、伝統工芸士である先生の作品です^^。
講習の時間内では作業が終わらないので、毎週先生が持ち帰り、ある程度進めておいてくれたのです。
拭き漆をして、完成後、茶道の先生に贈りました。