超マイペースな女が一人で木工・家具工房を始めてみる。できるかな?

マイペースに木工・家具工房での日々を綴ります。
研修生時代~就職~リストラ~転職~復活~起業
ときどき趣味も。

恩人

2021-04-30 21:07:34 | 木工4・工房
今、こうして自分のお城とも言える工房に毎日通って、思う存分好きなことができるのは、多くの方々のおかげですが、とりわけアートファニチャーギャラリーの三木黄太さんには、感謝してもしきれないくらいお世話になりました。

振り返ってみると、お会いしたのはたった三回だけだったことに気付き驚きました。
渡独前にドイツ大使館に行った日。
ドイツで研修中、三木さんがドイツの工房を訪問された日。
ドイツの師匠が来日し三木さんの工房でワークショップが行われた日。

メールは数えきれないほど送りました。
そしてその都度、三木さんはすごいスピードでアドバイスや励ましの言葉を送ってくださいました。

三木さんが急逝されて1年が経ちました。
私が最後にメールを送ったのは、工房の準備をしていた一昨年、待ちに待った電気工事が終わった頃で、「今週ようやく機械の試運転ができる予定です」という報告をしました。

三木さんには何も恩返しが出来ませんでした。
それでも、ドイツ木工研修留学に参加したド素人がどうにか工房を始められるようになったとお知らせできたことは良かったと思います。
自己満足に過ぎないですが・・・。

三木さんと師匠と研修仲間とドイツで深夜まで呑んだ夜が、良い思い出です。
三木さんと一緒に撮っている唯一の写真が、酔っぱらって寝ているという残念な姿。


三木さんが、ホームページのリンクを貼ってもいいよ、と仰ってくださったので、今さらですが当時の奮闘ぶりを。
内容は、私のこのブログでも当時を振り返って同じようなことを書いたので重複していますが、三木さんのホームページでは、私のつたないレポートに三木さんが分かりやすくサブタイトルや注釈をつけてくださったので、このブログより読みやすいです。
http://afgtwow.shisyou.com/SakuraiReport.htm
本当にありがたい限りです。



話は変わりますが、
どうやら私のブログは、ポリテクセンター住宅リフォーム科を検索している方がたどり着くことが多いようです。
ただの自己紹介ブログなので、何の役にも立たず申し訳ないです。

私は三木さんのホームページを見つけたことで、やりたいことにたどり着くことができました。

今失業中の方も、良い情報にたどり着けますように。


写真は、音楽家でもある三木さんが好きだったというバッハが眠る、ライプツィヒのトーマス教会です。


最近のちょっとした幸せ:休憩

2021-04-26 15:57:09 | 木工4・工房
工房での作業に疲れたら、誰に気兼ねすることもなく休憩をとります。

休憩のお供はドリップバッグのコーヒーです。
まず、封を開けた瞬間のあの香り。
のんびりお湯を注いで湯気を眺める。
もうそれだけで癒されます。

そして、熱いのでチビチビ飲みながら至福の時を過ごすのです。

初めのうちは1人の休憩を寂しく感じましたが、今は完全にお一人様を満喫しています。
気分転換にYouTubeをみることもあれば、ぼーっとただただ工房を眺めたり、張り切っているときは図面の手直しをしながら、なんてときもあります。
どうすれば売れるんだろう・・・と悩ましいことを考えていても、このときばかりは、こういう悩みを持てることが幸せ、と思います。

たまに、近くに住む友人、知人が顔を出してくれるので、楽しいティータイムになることもあります。


この休憩時間を過ごすことができただけでも、工房を始めた甲斐があったというものです。

ただ、なんとなく、現在が人生の休憩時間になってしまっている気がするので、ちょっと危険。


気を引き締めて、そろそろ仕事に戻ります。


最近の悩み事:塗装

2021-04-24 17:16:06 | 木工4・工房
悩みという程でもないですが、悩みついでにもう1つ。
私は塗装が苦手です。
着色に慣れていないので、手探り状態です。
私の腕が悪いのか、使った木材との相性が悪いのか、なかなか思ったような発色になりません。

できることなら、木材の色をそのまま生かしてナチュラルな仕上がりにしたいと思っていますが、どういうわけか皆さん濃い色を希望されます。
濃い色の木材は高額で予算オーバーなので、たいてい塗料で着色することになります。

木材用の塗料に書いてある色は、ウォールナットとかメープルとかマホガニーとか、木の名前であることが多いです。

でも、本物の木地の色はどんなに美しいことか。

ウォールナット色と称した塗料を塗るからといって、ウォールナット色に塗ります、なんて言えない・・・

なので、塗料の色見本をお見せして、こんな感じの濃い茶色で塗ります、て言ってます。
つまらないこだわりです^^


最近、馬好きなお客様と色の確認をするときに、馬の毛色でやりとりをしました。
栗毛、白毛、黒鹿毛・・・

これはテンションが上がりました。
マホガニーとかウォールナットと言うときに感じる罪悪感が一切ない^^


でも、ひょっとすると・・・
これを馬愛好家が聞いたら、

馬の毛色はどんなに美しいことか。
それを塗料の色で表現できるわけないだろう。

と言われるかも^^


ちなみに、困ったときは拭き漆にします。
漆の美しさは、私の未熟な腕をカバーしてくれます。
例えるなら、G1レース直前の筋骨隆々の鹿毛のサラブレッドかな。



昨年末、かなりご無沙汰していた乗馬クラブに行った時に撮った写真です。
毛色が鹿毛(かげ)の女の子。
私がもっとちゃんとブラッシングすれば、漆の艶に負けないくらいの艶やかな毛並みになったはずですが・・・
 


たてがみボサボサ^^



おばあちゃんと小原庄助さん

2021-04-21 20:56:20 | 日記
祖母は随分と足腰が弱っており、もう半年以上前から、お風呂に入るときには姉や妹の手を借りています。

入浴中にはごきげんになり、歌を歌います。

小原庄助さん
なんで身上つぶした
朝寝〜朝酒〜朝湯が大好きで〜
それで身上つぶした
はぁ〜もっともだ〜もっともだ

と、ここで朝モードのスイッチが入ってしまうようで、夕方なのに祖母の時間は朝になってしまいます。

もう一曲、いい湯だな、を歌い祖母の入浴は終わります。

一応パジャマを着るのですが、部屋にもどってしばらくすると、洋服に着替えて化粧をして食卓に現れます。
完全に朝モードなので。

もう寝るんだから化粧はしちゃダメだよ、
と化粧を阻止しようものなら、とたんに機嫌が悪くなります。

隙あらば化粧をする祖母
マスク生活を言い訳に日々ノーメイクの私

女子力は圧倒的に祖母の方が高いでしょう。


ちなみに私が祖母の入浴を手伝うことはほとんどありません。
介助に慣れていないので、危なっかしいのか、祖母が落ち着いて入っていられないようです。
お得意の歌もでませんでした^^
あげくの果てに、もう一度入浴し直そうとしましたから・・・

姉にお風呂にいれてもらう日、祖母から一緒に入ろうと誘われました。
あんたもお姉ちゃんに背中を流してもらうといいよ、気持ちいいよー。て。
祖母にとって、私は介助する側ではなく、される側のようです。



最近の悩み事:錯覚

2021-04-17 19:41:05 | 木工4・工房
自分でいうのもなんですが、家具工場に勤務していた頃の私は、仕事が速いとは言えないけれど、「よい仕事」をしていたと思います。
誉められたことは、お世辞ではないと思いそのまま受け止めてました。

でもそれは、工場にある高価で便利な機械のおかげ。先輩方の作った素晴らしい治具のおかげ。良い材料のおかげ。親切な先輩方の指導おかげ、で出来ていたことでした。

勿論わかっちゃいましたが、これ程までに影響があったとは・・・

自分の工房で、未だクセを把握しきれていない機械に、手製の治具をセットして、扱い慣れていない材料で、自分が考えた図面に従って商品を作る日々。

何これ・・・と、出来映えの悪さに凹むことが多々あります。

「よい仕事をしてる」なんて錯覚でした。

まぁ、これくらいおめでたい勘違いをしていないと、自分で工房を始めるなんて決断はできなかったと思うので、過去の勘違いは良しとします。
今は現実を受けとめて頑張り中。


ごく稀に、パーフェクトだ!と思うほどうまくいくことがあって、そうすると「やっぱりセンス良いなぁ」「良い腕持ってるなぁ」と自画自賛してしまいます。


こんな私の様子を、姉は「情緒不安定」と言いました。

確かに。

・・・更年期でしょうか?


写真は近くの公園の藤の花です。