シリア騒乱と修羅の世界情勢

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アメリカ大統領、イギリス首相を批判

2018年07月14日 | シリア
  • アメリカ大統領、イギリス首相を批判

アメリカのトランプ大統領が、イギリスのメイ首相のEU離脱に関する計画案を批判し、それは両国の自由貿易協定の締結の妨げになるとしました。

トランプ大統領は、サンのインタビューで、EUとの緊密な関係の継続に関するイギリス政府の計画について、「そのような合意が成立すれば、アメリカはイギリスとは対話せず、EUと協議することになる」と述べました。

トランプ大統領は、「実際、メイ首相にも何をすべきかを伝えたが、彼女はそれを聞き入れない」と語りました。

トランプ大統領は、イギリスのEU離脱に関する計画案に抗議して辞任したジョンソン元外相について、「ジョンソン外相はよい首相になる」と語りました。

イギリス政府のEU離脱に関する計画案の中で、イギリスはEUの貿易に関するすべての規定の遵守を続ける柔軟路線を提案していますが、この計画は与党・保守党議員をはじめとする多くの反対に直面しています。

トランプ大統領の発言は、イギリス訪問の4日前に行われ、トランプ大統領は13日金曜、イギリスのメイ首相、および、エリザベス女王と会談することになっています。

こうした中、ロンドンでは、人権団体や反戦活動家、トランプ大統領の反対派が、最大規模の抗議デモの準備を行っています。

2018年07月13日18時12分
         

トランプ大統領のイランに関する矛盾した行動

2018年07月14日 | シリア
  • トランプ大統領のイランに関する矛盾した行動

アメリカのトランプ大統領が、イランに対する脅迫を続ける中で、再び、イランとの協議への関心について語りました。

トランプ大統領は、NATO北大西洋条約機構の首脳会議の後に行われた会見で、「いつの日からイラン側から電話がきて、合意を要請され、我々は合意するだろう」と語りました。

トランプ大統領が、イランとの核合意からの離脱を発表した後、イランとの合意への関心について語るのは、これで何度目かになります。こうした中、アメリカの政府高官による矛盾した言動は、イランとアメリカの新たな合意を目指した共通の理解の下地を台無しにしています。

各国の合意は、相互尊重や信頼などの最低限の条件を必要とします。しかしアメリカは、トランプ政権の発足により、このような最低限の条件すら持ち合わせていません。7カ国とEUが10年以上もかけて協議を行った末に得られた合意から、アメリカが一方的に離脱したことで、アメリカの現政権は、イランの国民と政府の信頼を完全に失いました。

アメリカ政府はまた、核合意をはじめとする国際的な条約や協定、国際機関を無視し、トランプ政権との新たな合意の機会を壊してきました。

この数ヶ月、特にアメリカが核合意から離脱した後、アメリカのイランに対する侮辱的な行動や脅迫が高まっています。アメリカのポンペオ国務長官は、イランとの協議に関する12の条件を提示し、合意の可能性をほぼ完全に閉ざしました。この12の条件の中には、戦争の後に占領された国だけが受け入れられるような項目があり、外国の支配や国内の独裁を否定し、革命の勝利、イラクとの戦争の勝利、アメリカの政治的、経済的な圧力への抵抗を経験してきたイラン国民にとっては、受け入れられるものではありません。

こうしたことから、トランプ大統領の今回の発言は、アメリカのイランに対する戦略を説明するものというよりは、数十年に及ぶイランに対するアメリカの敵対や国際体制の現実を無視し、イランに対して何の苦労もなく、簡単に勝利を収めたいという、アメリカ大統領の長年の願望を示したものだと言えるでしょう。このような願望を実現することは、現在の大統領にとって、ほぼ不可能であるように見えますが、中間選挙を控えた共和党にとっては、政治的に好ましい結果を伴う可能性があるでしょう。しかし、それでもなお、イランとアメリカの関係における古くからの問題を解決するわけではありません。

イランのザリーフ外務大臣は、雑誌ニューヨーカーのインタビューで、アメリカの核合意離脱の結果について次のように語っています。

「これは、イランと世界の人々への警告である。あなた方は決して、アメリカと合意すべきではない。アメリカは原則的に、自分のものは自分のものとして確保するが、相手が持つものに関しては協議しようとする」

2018年07月13日19時11分
         
 

サウジアラビア連合軍の攻撃によるイエメン人の死傷者数が数万人に達する

2018年07月14日 | シリア
  • サウジアラビア連合軍の攻撃によるイエメン人の死傷者数が数万人に達する

イエメンの人権団体が、「サウジアラビア主導のアラブ連合軍の攻撃が始まってから、イエメンの民間人の死傷者数がおよそ3万8000人に達した」と発表しました。

イルナー通信によりますと、この人権団体は12日木曜、報告書の中で、「2015年3月にこの攻撃が始まってから、イエメンの民間人1万4700人が死亡し、2万3千人以上が負傷した」としました。

また、この報告書によりますと、負傷者数の4人に1人が女性や子供となっています。

さらに、イエメンの様々な地域への空爆が3年以上続いたことで、数百の住宅や施設、数十の空港や港が、攻撃にさらされ、破壊されたとしています。

数百のモスク、病院、学校、大学、市場、工場、スポーツセンターや農業用地も、サウジアラビア主導のアラブ連合軍により攻撃されました。

サウジアラビアは、アメリカやアラブ首長国連邦など数ヶ国からの支援を受け、2015年3月からイエメンに対する軍事行動を開始し、同国を全面的に封鎖しています。

2018年07月13日19時25分
         
 

米大統領が外交儀礼上の誤りを犯し、閲兵式で英女王の前を歩く(映像あり)

2018年07月14日 | シリア
  • 米大統領が外交儀礼上の誤りを犯し、閲兵式で英女王の前を歩く(映像あり)米大統領が外交儀礼上の誤りを犯し、閲兵式で英女王の前を歩く(映像あり)

イギリスを訪問中のアメリカのトランプ大統領が、閲兵式の際にイギリスのエリザベス女王の前を歩いたことが物議をかもしています

バーチャル空間のあるユーザーは、「アメリカのトランプ大統領は、外交儀礼上の誤りを犯した」としました。

トランプ大統領は12日金曜、ロンドンを出発する際に、エリザベス女王と会談しています。

 

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2018年07月14日17時31分
         

駐日新イラン大使が、日本外務事務次官に信任状を捧呈

2018年07月14日 | シリア
  • 秋葉事務次官とラフマーニーモヴァッヘド新イラン大使秋葉事務次官とラフマーニーモヴァッヘド新イラン大使

日本駐在の新イラン大使に着任したラフマーニーモヴァッヘド氏が、日本外務省の秋葉剛男(あきば たけお)外務事務次官に信任状を捧呈しました。

イスナー通信によりますと、ラフマーニーモヴァッヘド新イラン大使は13日金曜、この信任状を捧呈する儀式において、イラン全権大使として日本に赴任することに喜びの意を表し、イランが全ての分野において日本との関係を拡大する用意があることを強調しました。

一方の秋葉事務次官も、イランと日本の関係には長い歴史があるとし、「日本はイランとの関係拡大を求めている」と語っています。

また、両国の首脳の会談について触れ、「日本とイランの国交樹立から来年で90周年を迎えることに注目し、日本は両国間の協力がこれまで以上に拡大するよう希望する」と述べました。さらに、「日本は核合意を支持する」としています。

ラフマーニーモヴァッヘド新大使は、イラン外務省の指名と同国のローハーニー大統領の正式な承認により、ナザルアーハリー前大使の後任として。駐日イラン大使に決定しています。

ナザルアーハリー氏は、2012年8月に駐日イラン大使に着任しました。

 

2018年07月14日17時40分
         

イラン最高指導者顧問、「ロシア大統領のと会談では、イランとロシアの地域協力が確実なものとなった」

2018年07月14日 | シリア
  • イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問とロシアのプーチン大統領イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問とロシアのプーチン大統領

イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問が、ロシアのプーチン大統領との会談を肯定的に評価し、この会談では、イランとロシアの地域協力が確固としたものになったとしました。

ヴェラーヤティ顧問は、12日木曜、モスクワでプーチン大統領と会談し、イスラム革命最高指導者ハーメネイー師のメッセージを口頭で伝え、イランのローハーニー大統領の書簡を手渡しました。

また、13日金曜夜、テレビのインタビューで、「ロシアがシリアにおけるイランの参与に反対している」という内容や、「イランはシリアから出るべきだ」という内容の敵のうわさにふれ、プーチン大統領はシリアにおけるロシアとイランの防衛協力を続けるよう求めたと強調しました。

さらに、「まもなく、トルコ、ロシアの首脳がテヘランを訪問し、イランのローハーニー大統領とシリア危機について意見交換を行うだろう」としました。

ヴェラーヤティ顧問は、13日金曜、モスクワのヴァルダイ国際討論クラブで、シリアにおけるイランとロシアの駐留は続けられると強調し、「イランはアメリカとシオニスト政権イスラエルの脅威に対して、シリアを見捨てることはしない」と述べました。

また、イランはアメリカと対話するつもりはない、アメリカを信用していないからだとして、「イランはリビアのような形でシリアが分割されるのを防ぎ、アメリカの侵略行為に対抗するため、シリアを支援する」と表明しました。

さらに、対イラン制裁を復活するアメリカのトランプ大統領の大統領令について、イランとロシア、中国との核合意継続に関する話し合いは続いており、イランの経済的利益が核合意によって確保されなければ、イランが核合意にとどまる理由はないと語りました。

ヴェラーヤティ顧問は、ペルシャ湾からイラン産原油を輸出するのを制限するとしたトランプ大統領の脅迫について触れ、「イランが石油をペルシャ湾から輸出できなければ、どの国もこれを行うことはできない」としました。

シリア危機は2011年から、サウジアラビア、アメリカとその同盟国の支援を受けたテロ組織の大規模な攻撃により始まりました。

 

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2018年07月14日18時02分
         

シリア南部のダルア、テロリストから完全に奪還

2018年07月14日 | シリア
  • シリア南部のダルア、テロリストから完全に奪還

シリアの政府軍と義勇軍が進軍を続ける中、重要な戦略都市であるダルアが完全に解放されました。

イルナー通信が12日木曜、伝えたところによりますと、シリア政府軍の軍用車が、数年前からテロリストに占領されていたダルアの町に入り、シリアの反体制派が2011年に抗議行動を開始したモスクに、シリアの国旗を掲げました。

シリア南部での政府軍のテロ組織に対する作戦は、6月末から開始され、この中で、数十の行政区や村が解放されました。

また別の報道によりますと、ダルアに10トン以上の人道支援が移送され、2万人の住民が自宅に帰ったということです。

ロシアの軍事筋によりますと、シリアの反体制派の支配下にある地域の政府への明け渡しに関する協議のため、ロシア軍がダルアに入ったということです。

2018年07月13日18時43分
         

【シリア情勢】アサド政権軍が反政府勢力の拠点制圧 内戦で失った支配地域を着々と回復

2018年07月14日 | シリア
 【カイロ=佐藤貴生】シリア南西部ダルアーなどで反体制派武装勢力との戦闘を展開してきたアサド政権軍は12日、ダルアーの市街に入った。ロイター通信などによると、一部のグループとは撤退交渉が続いているが、実質的に制圧した。
 ダルアーは民主化を求めるデモが広がった「アラブの春」の影響を受け、2011年3月に最も早く反政府デモが起きた地域の一つ。その後まもなく、反体制派武装勢力が占拠した。アサド政権側が、内戦で失った支配地域を着々と回復している形だ。
 政権軍は6月下旬、ロシア軍の空爆の支援を受けてダルアーの奪還作戦を本格化。制圧後はロシア軍のメンバーも市街地に入り、反体制派武装勢力「自由シリア軍」と撤退をめぐり交渉している。多数の住民が自宅から避難し、国連によると現在も23万人以上が自宅に戻れずにいる。
 シリア北西部イドリブには、国内各地で撤退交渉に応じた反政府武装勢力が割拠しており、政権側が今後、大規模な攻勢に出る懸念が強まっている。北部一帯では少数民族クルド人にトルコ軍が越境して攻撃を仕掛け、にらみ合いが続くなど、戦闘が収束する気配はみられないのが実情だ。

米主導の有志連合機、シリア北部の村を攻撃

2018年07月14日 | シリア

 

シリアのデリゾール県

米主導の有志連合機、シリア北部の村を攻撃

2018年07月13日 17:25短縮 URL
2013

米国が主導する国際有志連合の複数の航空機が、シリアのデリゾール県にある2つの村に対して攻撃を行い、中間情報によると市民30人超が死亡、数十人が負傷した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が伝えている。

スプートニク日本

同通信の情報では、空爆にさらされたのはイラクとの国境に近いバグズ・アリ・ファウカニ村とアス・スサ村。

ロシア外務省は再三にわたって、シリアにおける米国と国際有志連合の行動は、シリア政府との合意や調整、国連安全保障理事会の決議なしに行われていると強調している。

 

 

イスラエル、シリア・ゴラン高原で新たな攻撃

イスラエル、シリア・ゴラン高原で新たな攻撃

2018年07月12日 07:59短縮 URL
1019

国営シリア・アラブ通信(SANA)は軍事筋の話として、複数のイスラエル空軍機がシリア南西クネイトラにあるシリア軍の軍事施設を攻撃したと伝えた。

スプートニク日本

報道によると、シリアの防空システムが航空機数機を撃墜した。

 

シリアメディアは8日、イスラエル空軍がシリア中部ホムス東部にあるシリアのT4軍用飛行場を空爆したと報じていた。

 

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シリア内戦の勃発地ダラアを政府軍が奪還

2018年07月14日 | シリア

シリア内戦の勃発地ダラアを政府軍が奪還

ダラアの町の損傷した建物の中心に、軍はシリア国旗を掲げたImage copyrightAFPImage captionダラアの町の損傷した建物の中心に、軍はシリア国旗を掲げた

シリア政府軍が、バッシャール・アル・アサド大統領への抵抗運動が始まった同国南部のダラアで支配地域を広げている。12日には市の中心部にシリア国旗が掲げられた。

シリアの国営メディアによると、シリア政府軍はロシア軍の憲兵とともに同地域に入り、市の中心部にシリア国旗を掲揚したという。

反体制派は、恩赦もしくは同勢力が支配する北部への安全な退路の確保と引き換えに、地域の明け渡しに同意したと報じられている。

シリア政府軍は6月19日に大規模な攻撃を実施して以降、ダラア周辺地域の大きな一帯を奪還していた。

国際連合は、最大23万4000人が戦闘により避難を余儀なくされたままになっていると発表している。避難した人の70%は、近郊のクネイトラ県に逃げ込んだ。クネイトラ県はシリアとイスラエルが占領しているゴラン高原との境界線に近い。

それ以外でヨルダン国境に避難している数万人の人々は、ダラア郊外にいた反体制派の戦闘員が6日に武器を捨てて政府軍の統治に従うことに同意して以降、自分の住居に戻り始めている。

ダラアの反体制派支配終結が重要な理由

ダラアの町は、戦術的にも象徴的にも重要な意味を持っていた。ダラアはダラア県の県都で、ヨルダン国境に繋がる主要道路にも近い。2011年3月にシリア内戦が始まった場所でもある。

近隣諸国で発生した「アラブの春」と呼ばれる革命に感化され、学校の壁に反政府的なスローガンを描いた10代の若者数人が逮捕され拷問されると、民主主義を支持する抗議活動がダラアで起こった。

アサド大統領の統治に反対する初の大規模な抗議活動は、2011年にダラアで始まったImage copyrightAFPImage captionアサド大統領の統治に反対する初の大規模な抗議活動は、2011年にダラアで始まった

政府は抗議活動を鎮圧しようと戦力を投入し、死者も出した。すると、アサド大統領の辞任を求める抗議活動はシリア全土に広がった。

混乱が広がり、取り締まりも強化された。反体制派は、最初は自分たち自身を守るために武器をとったが、後に治安部隊が支配する地域の解放を目的とするようになった。

暴力は急速に激化し、シリアは内戦状態となった。35万人以上が死亡し、さらに1100万人が難民化した。

反乱軍のダラア明け渡しを導いたもの

シリア南西部は過去1年間、比較的平穏だった。反乱軍を支持する米国およびヨルダンと、アサド政権を強力に支援してきたロシアが仲介し、「緊張緩和」合意が結ばれていたためだ。

ロシア軍とダラア県の反体制派を統率する司令官が休戦交渉を行ったImage copyrightAFPImage captionロシア軍とダラア県の反体制派を統率する司令官が休戦交渉を行った

しかし、首都ダマスカス近郊の東グータを支配していた反乱軍を4月に鎮圧すると、アサド大統領は地域の完全な統治奪還を目標に定めた。

3週間前の大規模攻撃以降、政府軍と、協力している民兵らは、ロシア軍戦闘機の支援を受けながら急速に進攻した。

激しい空爆、砲撃、ロケット攻撃は反乱軍を弱体化させた。米国は反乱軍に、軍事的介入は行わないと通知した。

さらにこの攻撃は、市民30万人以上による自宅からの避難とヨルダンやゴラン高原への退避を引き起こした。

ヨルダン政府とイスラエル政府が国境や境界線の開放を拒否すると、国連は人道的危機を警告した。国連は、多くの人々が防護能力の十分な避難施設に逃げ込めず、 きれいな飲み水や医療の定期的な確保もできていないため、避難民向けに作られた簡易宿泊地の生存環境が悲惨なものになっていると発表した。

シリアの支配勢力を示した図。大部分はシリア政府軍が奪還しているが、西部に反体制派の支配地域がある。過激派勢力「イスラム国」の統治地域もある。イスラエルが占領するゴラン高原との境界線には国連の監視団も入っているImage captionシリアの支配勢力を示した図。大部分はシリア政府軍が奪還しているが、西部に反体制派の支配地域がある。過激派勢力「イスラム国」の統治地域もある。イスラエルが占領するゴラン高原との境界線には国連の監視団も入っているPresentational white space

反体制派が支配していた数十の町や村が、その地域における休戦に合意した。この合意は、反体制陣営の主流派がロシアの調停役と広い範囲で交渉を始める前に生まれた。

避難した市民の安全な帰還と、反体制派支配地域のイドリブ県やアレッポ県への希望者の安全な脱出をロシアが保証したことで、ダラア市東部の郊外、およびヨルダン国境地域にいた反体制派は先週、重火器および中高射砲を放棄した。

ダラア市南部に潜伏していた反体制派も12日、ロシアの代表団と支配権の譲渡についての議論を始めたと、情報筋がロイター通信に語った。

シリア南部の紛争は終わったのか

政府軍と反体制派は、過激派「イスラム国(IS)」の関連組織に所属するイスラム聖戦主義者の民兵とも戦闘している。ISの関連組織は、イスラエルが占領するゴラン高原に接するわずかな地域を支配しており、政府と反体制派との休戦協定にもこの組織は参加していない。

反体制派が支配していた町にある自宅に、数万人の人々が戻っているImage copyrightAFPImage caption反体制派が支配していた町にある自宅に、数万人の人々が戻っている

英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」は12日、ハリド・イブン・アル・ワリド軍のメンバーが夜間に、反体制派が支配していたハイト村を奪取したと報告した。ロシア軍と政府軍が11日に実行した空爆はこの組織を標的にしていたが、組織の活動は止まらなかった。

ISの報道組織は、同派の民兵がヤリ村周辺も支配下に置いたと主張している。

一方、イスラエル軍は12日、ゴラン高原の境界線に近いシリア軍駐屯地3カ所を攻撃した。同軍がシリアから飛んできたドローン1機を撃墜した数時間後のことだった。

(英語記事 Deraa, birthplace of Syria uprising, retaken by government forces

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