エリザベス女王 フィリップ殿下死去を「奇跡」と称した理由 固い絆を感じる一枚も公開
著者:森 昌利
タグ: エリザベス女王, 森昌利, ロイヤルファミリー, フィリップ殿下
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現地時間17日午後に執り行われたフィリップ殿下の葬儀。エリザベス女王の姿は、葬儀前にメディアが報じていた通り「大きな悲しみ」に沈んでいた。その心境が女王の口から直接語られる機会はないが、次男アンドリュー王子は殿下死去発表の2日後、「女王は彼(フィリップ殿下)の死を“ミラクル”(奇跡)と考えています」と発言。その真意を王室専門家が解説し、話題になっている。一方で、ロイヤルファミリー公式SNSは葬儀前日、女王と殿下の貴重なプライベート写真を公開。夫婦の固い絆を感じさせる一枚として、注目を集めた。
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自身の重い病状を知りながらも退院、女王と最後の日々を過ごした殿下
アンドリュー王子は現地時間11日、近親者での礼拝に参加した際、報道陣に対してコメント。父フィリップ殿下への思いや母エリザベス女王が「誰よりもつらい思いをしている」ことを語った。また、女王が殿下の死を“ミラクル”(奇跡)と表現したことも明らかにした。
英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が葬儀前に掲載した記事によると、英大衆紙「デイリー・ミラー」の王室番編集者ラッセル・マイヤーズ氏がこの“ミラクル発言”に言及。ポッドキャスト番組「ポッド・セーブ・ザ・クイーン」に出演した同氏は、「女王が家族に夫の死を『奇跡』と表現した事実に魅了されました」と語り、その真意を解説し始めた。
同氏はまず、殿下が最初に入院した2月の時点から「かなり重症だったと思います」と指摘。99歳という高齢で感染症治療のため入院し、後に転院して心臓手術を受けた事実を挙げ、そんな殿下が「退院して家(ウィンザー城)で過ごすことができたという事実に、誰もが勇気付けられたと思います」と語った。
その上で、「フィリップ(殿下)自身も、自身の病状がかなり悪いと自覚していました。今週、多くの友人も『彼(フィリップ殿下)は分かっていた』と話しています。しかし、それでも彼は自宅のウィンザー城に帰り、女王と最後の時間を過ごしました」と語り、99歳の殿下が最後まで見せたその強靭な意志に敬意を表した。
女王が「奇跡」と表現して称えたのは、そんな状態でも自宅に戻り、長年連れ添った最愛の妻と最後の時間をともにしたことなのだろう。実際、帰宅後の殿下は静かに本を読み、床に落としたものを自分で拾うなど、最後の最後までかくしゃくな様子を見せ、紳士としての威厳に包まれていたという。
さらに、ロイヤルファミリー公式インスタグラム(theroyalfamily)とツイッター(@RoyalFamily)は葬儀前日、2003年にスコットランドで撮影された女王と殿下の貴重なプライベート写真を公開。エドワード王子の妻ソフィー妃が撮影したもので、大自然の中で微笑む素顔の夫妻からは、長年にわたり培われた固い絆を感じることができる。
殿下が生まれた1921年は、日本の年号で大正10年。昭和、平成、そして令和まで、まさに激動の20世紀を生き抜き、21世紀の夜明けを見た殿下のご冥福を心からお祈りしたい。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【写真】エリザベス女王とフィリップ殿下の貴重なプライベート写真 葬儀前日にロイヤルファミリー公式SNSが公開 リラックスした夫妻の笑顔からは固い絆が感じられる
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メーガン妃は「英国民から再び愛されることはない」 当分は渡英しないと王室作家推測
著者:森 昌利
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3月初旬のインタビュー番組で、メーガン妃は長男アーチーくんが生まれる前に肌の色を気にする王室メンバーがいたことや、王室内でサポートを得られず孤立し自殺願望まで芽生えたことを告白。妃の母国である米国では同情が集まった。一方、王室のお膝元である英国では発言の辻褄が合わない箇所に疑惑の目が向けられ、さらに家族内の問題を公にしたことへの不信感も高まる結果に。これを受け、専門家は妃の渡英を「当分ない」と見ているという。
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「先日のインタビュー番組は王室に対して完全に敬意を欠いた」
英大衆紙「デイリー・エクスプレス」が掲載した記事によると、王室作家アンナ・パステルナーク氏はこのほど、米ニュース専門テレビ局「FOXニュース」の番組に出演。メーガン妃の渡英は「当分ないでしょう」と主張した。
同氏が主張する根拠は、インタビュー番組放送を受けて英国内で下落した妃の好感度だ。市場・マーケティング調査・データ分析の英企業「YouGov」が1664人の英国民を対象に3月10日から11日にかけて行った調査によると、58%が妃に否定的な目を向けた他、好感度も-14ポイントから-27ポイントへと急落していた。
こうした好感度低下の根底にあるものとして、同氏はインタビュー番組が英国民に対し「敬意を欠いたもの」だったことを指摘した。
「多くの人は、先日のインタビュー番組が王室に対して完全に敬意を欠いていたと見なしました。そしてそれはある意味で、英国民に対しても敬意を欠くものであったのです」
さらに同氏は、「悲しいことですが、あの数々の発言の後ではメーガン(妃)が英国民から王室メンバーの一員として、敬意を持って再び愛されることは完全になくなったと言わざるを得ません」と主張。この発言を考えると、英国民からの敬意を失ってしまった今、妃の渡英は当分どころか「もう二度とない」のかもしれない。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)
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【写真】メーガン妃 3月11日付の好感度調査結果 夫ヘンリー王子とともに急落したことが明らかに