12/6(火) 11:45配信
ニュージーランドを公式訪問中のハリー王子とメーガン夫人。(ロトルア、2018年10月31日) photography: Getty Images
ハリー王子とメーガン夫人のネットフリックスドキュメンタリーの予告編が公開された。イギリスのネットユーザーからは、反感の声が続々とあがっている。
なかなか刺激的なタイミングだ。ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃がアメリカに到着したとたんにハリー王子とメーガン夫人が話題をさらってしまった。
ネットフリックスのドキュメンタリー「ハリー&メーガン」の予告編が公開されたのは、皇太子夫妻が米国到着した翌日の12月1日。王室ファンには待望のニュースかもしれないが、イギリス王室は戦々恐々としている。
本編公開は12月8日とも噂されているが、予告編だけでもすでに想像を巡らせるには十分な内容だ。ただ、ハリー王子夫妻をよく思わない人も多い。
オプラ・ウィンフリーとのショッキングなテレビインタビューでハリー王子とメーガン夫人はすっかりイギリス国民の支持を失った。
あまつさえ、イギリス王室が今日陥っている苦境の原因のようにみなされている。とりわけ非難されているのは、アンドルー王子に対する性的暴行訴訟などスキャンダル続きのイギリス王室のイメージをさらに悪化させた点だ。
だから、リズ・ガルバス監督によるネットフリックスドキュメンタリー「ハリー&メーガン」の予告編を苦々しく思う人がいるのも当然だ。
SNSでは、なかなか手厳しいコメントが飛びかっている。ネットフリックスのツイッターアカウントには「自分の家族に残酷な振る舞いをする自己中心的なカップル(中略)恩知らず」、あるいは「気色悪い。ネットフリックスは嘘つきであることが明らかなカップルを宣伝しているだけでなく、ウェールズ公爵夫妻のボストン訪問という素晴らしいニュースの妨害をしている。
(メーガン夫人とハリー王子は)宣伝という手段なしに人々の関心を引くことができないことを今回証明した」といったコメントが寄せられた。
「こんな偽善者カップルは前代未聞だ。チャールズ国王はふたりを除名して王族の特権をすべて取りあげるべきだ」と自らツイッター投稿した人もいた。
宣戦布告
王室担当記者たちも似たり寄ったりの論調だ。ハリー王子が毛嫌いしているイギリスのタブロイド紙、「デイリー・メール」は「宣戦布告」の言葉を使ってこの騒動を取りあげた。
ハリー王子とメーガン夫人が他の王室メンバーと和解することはあり得ないだろうと彼らは見ている。たとえひそかに期待する向きがあったとしても。「こうした事態になるのは予想していました」と王室の関係者は同紙に語った。
それにしても、このタイミングだ。エリザベス女王が亡くなって3ヶ月、開かれた新しいイギリス王室のイメージを打ち出すべく、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が8年ぶりにアメリカを訪れたばかりだった。
皇太子夫妻がボストンでの行動を開始したとたんに予告編が公開されてニュースになった。この点もネットユーザーが憤慨する理由の一つだ。「(メーガンとハリー)は、人生をふたりで生きるよりも自分たちの物語を語ることに多くの時間を費やしてきた。ネットフリックスは明らかにふたりの味方だ。
イギリス王室がボストンでニュースになっているまさに本日、この発表をおこなったのだから。これまでH&M(ハリーとメーガン)、W&K(ウィリアムとキャサリン)を楽しんできたけれど、公の場での喧嘩はやめてほしい。内輪で解決して!」という怒りのツイートもあった。
注目を集めようとするハリー王子夫妻
ウィリアム皇太子夫妻の外遊中にハリー王子夫妻が注目を集める行動に出たのは実のところ今回が初めてではない。2019年にウィリアム皇太子夫妻がパキスタン訪問中、イギリスのITVテレビはハリー王子夫妻のドキュメンタリーを放送し、出演したメーガン夫人はつらい時期があったと目を潤ませながら告白した。
一方、米国内では以前ほどではないとはいえ、サセックス公爵夫妻は相変わらず人気がある。「人々が憎しみをぶつけるのにはうんざり。このカップルには自分たちのストーリーを語る権利がある。ふたりが嫌いなら見なければいい! まったく、わざわざコメントするなんて大きなお世話。
ふたりが平和に暮らせるようにそっとしておいてあげて」というツイートがあった。 いずれにせよ、本編が公開されれば、ふたりの人生はありとあらゆる批判や抗議、コメントにさらされることだろう。
text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr)
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最終更新:12/6(火) 13:10フィガロジャポン
12/6(火) 7:03配信
意味深な予告編が公開
『ハリー&メーガン』公式予告編 Harry & Meghan | Official Teaser | Netflix
イギリスのチャールズ国王の次男であり、現在王位継承第5位のヘンリー王子が、妻のメーガン妃とともに制作した話題のドキュメンタリー番組の予告編が公開された。
このドキュメンタリー番組は、「ハリー&メーガン」というタイトルで、全6話。ネットフリックスが配信する。英語メディアでは複数の媒体が、配信開始日を12月8日と報じているが、本原稿執筆時点でネットフリックスはまだ公式に発表していない。
予告編では、幸せそうな2人の写真に続き、ヘンリー王子が「扉の向こうで何が起きているかは誰にも分からない」と発言する。その直後、怒りのような表情を浮かべたウィリアム皇太子とキャサリン妃の姿が画面に映し出される。
こうしたことからイギリス・メディアでは、ウィリアム夫妻を非難するくだりがシリーズ内で描かれるのではないかとの懸念も上がっている。 メーガン妃が涙をぬぐっているようなシーンなどが映し出された後に、メーガン妃本人が、「リスクがこれだけ高いのだから、私たち本人から話を聞くべきじゃない?」と述べて予告編は終わる。
予告編は、ちょうどウィリアム皇太子が「皇太子」になって初めての訪米中に公開された。王室の関係筋はイギリスのタイムズ紙に対し、皇太子の訪米ツアーを妨害するため意図的にこのタイミングで予告を公開したに違いないと述べているという。
ヘンリー王子(イギリスでは愛称ハリーで呼ばれている)とメーガン妃の2人は2020年、イギリス王室主要メンバーとしての立場を退き、メーガン妃の出身国であるアメリカに移住した。
2021年には著名司会者であるオプラ・ウィンフリーのインタビューに応じ、イギリス王室との確執や王室関係者から人種差別的な扱いをされた経験などについて赤裸々に告白。
「暴露インタビュー」と呼ばれて話題になり、当時エリザベス女王が声明を発表するほどだった。今回のネットフリックスでのドキュメンタリー番組は、またもやイギリス王室にとって頭痛の種になりそうだ。
人種差別騒動の女性はメーガン妃のサポート役だった
実はイギリス王室では時をほぼ同じくして、別の大問題も勃発していた。
故エリザベス女王の存命中は女王の侍女を務めていた貴族階級の女性が、バッキンガム宮殿で行われたカミラ王妃主催のレセプションで、出席者の1人である黒人女性に対し人種差別的な発言をしたというのだ。
問題発言をした女性はスーザン・ハッシー夫人とされており、今回の発言を受け、すでに王室の役職を辞任している。
しかし複数のメディアは、メーガン妃の暴露本と呼ばれている『Revenge: Meghan, Harry, and the War Between the Windsors』の著者トム・バウワーの話として、ハッシー夫人が実は、メーガン妃がヘンリー王子と結婚する前そして結婚してから、王室に馴染むためにサポートする役目を担っていた人物だったと報じている。
ヘンリー王子とメーガン妃の王室に対する批判的な言動はイギリスでは好意的にあまり受け取られていないが、人種差別的な発言をしたハッシー夫人がメーガン妃の相談役だったことで、「メーガン妃が王室から離れたがったのも無理はない」という声も上がっている。
文:松丸さとみ
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