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メーガン妃は「見た目ほどチャーミングではない」 王室専門家が王室との亀裂要因を指摘

2021年07月09日 | 国際社会

メーガン妃は「見た目ほどチャーミングではない」 王室専門家が王室との亀裂要因を指摘

著者:森 昌利

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メーガン妃【写真:AP】

 ヘンリー王子とメーガン妃の交際が明らかになったのは2016年。以来、結婚にアーチーくん出産とおめでたが続き、19年10月に2人がドキュメンタリー番組で不満を明かすまで、幸せな王室生活だったと思われていた。

さらに王室時代のメーガン妃は米国人らしく気楽にハグを交わし、フレンドリーな姿勢でも人気に。だが、王室専門家がそんなチャーミングなイメージを真っ向から否定し、話題になっている。

 ◇ ◇ ◇

 

「ロイヤルファミリーは社会のために勤勉に働かなくてはならない公人」

 現地時間4日夜、ヘンリー王子やウイリアム王子の伝記をはじめ多数の王室本著作で知られる作家のペニー・ジュナー氏が、英民放ITVのドキュメンタリー番組「Harry & William:What Went Wrong?(ハリーとウイリアム:何が悪かったのか?)」に出演。

英大衆紙「ザ・サン」は「メーガン(妃)は見た目ほどチャーミングではありません」という同氏の発言に注目している。

 ここで同氏が自説を述べたのは、妃の王室スタッフいじめ疑惑について。まず妃のやり方は単に米国的なだけではなく、もっと過激な「ハリウッドのショービジネスに関わるセレブリティ流だった」と指摘した。

 その上で「ロイヤルファミリーはセレブリティではありません。社会のために勤勉に働かなくてはならない公人です」と続けて、このセレブと公人の違いが、妃と王室の間に生じた亀裂の要因であると主張した。

 その上で、ハリウッドのセレブリティ的に人を酷使する妃とスタッフの関係が悪化。王室内ではメーガン妃が世間に振りまいていたチャーム(愛嬌)は「まったくなかった」と断言している。

 またヘンリー王子とウイリアム王子の確執を描いた「Battle of Brothers(兄弟の戦い)」で知られる王室作家のロバート・レーシー氏も同番組に出演。ウイリアム王子はメーガン妃とヘンリー王子が付き合い始めた当初から妃が「何かを企んでいる」と感じていたことを、ウイリアム王子に近い人物から聞いていたと明かした。

 また、先日発売された「Battle of Brothers」の改訂版には、18年の晩秋に当時ヘンリー王子夫妻とスタッフを共有していたウイリアム王子が妃のスタッフいじめ疑惑を知って激怒し、「この女(メーガン妃)が私のスタッフを情け容赦なくこき使っている」とヘンリー王子を怒鳴り付けたというエピソードも記されている。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)

 

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【画像】メーガン妃が王室時代に見せた気さくな姿 実際の写真 王室専門家は「見た目ほどチャーミングではない」と指摘

2020年3月、最後の公務で子どもたちと会話
2019年11月、「リメンブランス・サンデー」の式典で退役軍人と
2019年10月、「ウェルチャイルド・アワーズ」のプレセレモニーレセプションで
 【写真:Getty Images】

 

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メーガン妃 9月に渡英の可能性 ダイアナ元妃を偲びヘンリー王子に同伴か

著者:森 昌利

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ヘンリー王子とメーガン妃【写真:AP】

 7月1日に執り行われたダイアナ元妃銅像の除幕式に参加するために、祖父フィリップ殿下の葬儀から約2か月半ぶりに英国を訪れたヘンリー王子。式典翌日の午後には帰国の途に就き、すでに米ロサンゼルス空港からラフなファッションで自宅に戻る姿がとらえられている。とんぼ返りをした王子だが、実は9月にも再帰国する予定があるという。さらに次回の帰郷には妻メーガン妃を同伴する可能性があるそうだ。英大衆紙が伝えている。

 ◇ ◇ ◇

 

長女出産から3か月のため不参加の可能性も 関係者が証言

 4年の歳月をかけて準備されたダイアナ元妃銅像の除幕式。本来は6月21日に新型コロナウイルス感染拡大防止に関する規制が解除されるはずだったが、1か月延長されたことに伴い規模を縮小。招待客を削減し、テレビの生中継もなく、世界的な人気を誇った“民衆のプリンセス”を偲ぶものとしては非常に慎ましやかなイベントとなった。

 しかし今年9月に改めて、100人以上の友人や家族、またゆかりのチャリティ関係者を集めた記念式典が行われることになっているという。

 英大衆紙「ザ・サン」は、前述のイベントに出席するためにヘンリー王子が2か月後に再帰国すると報じた。しかも今度は「メーガン妃を伴った帰国となるかもしれない」と伝えている。ヘンリー王子がメーガン妃と一緒に帰国するとなれば、2020年3月の“王室引退”前、最後の一連の公務以来となる英国での夫妻揃い踏みに。

 しかし関係者は王子が妃を同伴する可能性があるとしつつも、イベントが開催される9月は第2子であるリリベット・ダイアナちゃんが生まれてたった3か月しか経っていないため「(メーガン妃が戻るのは)まだ早すぎるかもしれない」と語っているという。残念ながらエリザベス女王とリリベット・ダイアナちゃんとの対面はまだ先ということになりそうだ。

 また今回の除幕式では、不仲が噂されるウイリアム王子との和解に注目が集まったが、「成立せず」というのが大方の見方となっている。そのため招待客でにぎわい、祝賀ムードが漂うこのイベント中に、冷え切った兄弟仲が雪解けし「改善されるかもしれない」と期待する声も上がっている。

 果たしてかつての仲の良さを思い出し、ウイリアム王子一家とヘンリー王子一家が和解することはあるのか。9月に改めて行われることになったダイアナ元妃の銅像祝典に注目したい。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)

 

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【写真】米ロサンゼルス空港で撮影されたヘンリー王子 白のポロシャツやグレーキャップなど米国らしいラフなファッションで帰宅した

 

 

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ヘンリー王子夫妻の“擁護派”は1人だけ 極端なテレビ番組が英国で制作される理由とは

著者:森 昌利

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ウイリアム王子とヘンリー王子【写真:AP】

 これまでも長きにわたって報じられ、現地時間1日に執り行われたダイアナ元妃銅像の除幕式でも大きな注目を集めた兄ウイリアム王子と弟ヘンリー王子の確執。

王室専門家たちがその根深さを指摘する一方、4日夜には兄弟のこれまでを深く掘り下げるドキュメンタリー番組も放送され、専門家たちはそれぞれの感情的な立ち位置を明らかにした。

1993年に渡英して以来、現地の話題や情報の最先端に身を置き、「Hint-Pot」で英王室関連記事を寄稿している英在住ライター・森昌利氏もこの番組を家族で視聴。番組や英国人の立場で視聴した家族の意見から得た気付きなどを綴っていただいた。

 ◇ ◇ ◇

 

ゴールデンタイムに放送された“兄弟の確執”ドキュメンタリー番組

 子どもの頃、自分の好きな時に好きなテレビ番組が観られたらいいのにと思ったものだが、現代はまさにそういう時代。

映像すべてがデジタル化され、いとも簡単に動画配信される。Wi-Fiにつながった携帯さえあれば、どこでもどんな時でも何だって観ることができてしまうのだ。一方、家族がお茶の間でテレビを囲んだ団らんは遠い過去のものになっている。

 しかし、先週の土日は、珍しく家族でテレビを囲んだ。3日の土曜日にはサッカー「ユーロ2020(欧州選手権)」の準々決勝でイングランドがウクライナと対戦。長男と妻の3人でリビングルームのテレビを囲み、母国が4-0で勝利した試合を観た。

何でもこの日、人口約5600万人のイングランドで2090万人がテレビの前に座り、4200万杯のビールが飲み干されたという。

 そして翌4日の夜、今度は妻と初年度のテストが終わって大学の寮から帰ってきた娘の3人で民放ITVのドキュメンタリー「Harry & William:What Went Wrong?(ハリーとウイリアム:何が悪かったのか?)」を映すテレビの前に座った。

 タイトルからも分かるように、この番組は最近――もうずいぶん長い間にわたって報じられているので“近年”と言い直した方がより正確か――英国をはじめ世界のメディアが注目するウイリアム王子とヘンリー王子(愛称ハリー)の確執を、そうそうたる王室専門家たちの解説とともに追ったドキュメンタリーだ。

 ウイリアム王子とヘンリー王子の内情を綴った「Battle of Brothers(兄弟の戦い)」で知られる王室作家のロバート・レーシー氏、王室メンバーの伝記を数多く手がけている王室作家のペニー・ジュナー氏、

雑誌「ヴァニティ・フェア」の王室担当編集者のケイティ・ニコール氏、

ヘンリー王子夫妻の非公式伝記「Finding Freedom(自由を求めて)」の共同著者でジャーナリストのオミッド・スコビー氏、

英高級紙「テレグラフ」の王室編集者カミラ・トミニー氏、テレビコメンテーターのエマ・ジョーンズ氏など、日本の王室ファンなら何度も目にしている名前がずらりと並んだ。

 

「正直ここまで悪いとは思わなかった」と漏らした筆者に英国人の妻は

 筆者も連日、英国で報じられる膨大な王室関連記事に目を通している。兄弟王子の確執は手を替え品を替え伝えられるため毎日のように関連する記事を読んでいるが、この番組を見た感想は「正直ここまで悪いとは思わなかった」というものだった。

 そんな印象は、ニコール氏が番組の最後に「もしもこれが15世紀の中世なら、もうすでにこの兄弟のどちらかが死んでいると思います」と語ったことでより一層強まった。

 ところがその時、筆者が「ここまでひどいとはね」とつぶやいた一言に対し「あら、彼女の発言、的を射ていると思うわよ」と我が愛妻が応じた。

 そしてリチャード1世が父ヘンリー2世や弟王子ジョンと繰り広げた骨肉の争いの話を始めた。リチャード1世は12世紀にその勇猛さで「リチャード・ザ・ライオンハート(獅子心王)」と呼ばれ、イングランドの歴史的英雄となった王様。妻は彼女にとってのヒーローであるエリザベス1世をはじめ、この手の英国英雄伝に詳しいのだ。

 かいつまんで話すと、ヘンリー2世の第3王子として生まれたリチャード1世は、対立した父の死去後、イングランド王に即位。だが、十字軍遠征でイングランドを留守にしていた間にジョンがちゃっかり王位を奪うという事態を招き、兄弟間の争いが絶えなかったという。そういえば、日本でも親兄弟で激しい争いが起こった歴史はある。

 

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出演したヘンリー王子夫妻“擁護派”はスコビー氏のみ

 話を戻すと、ドキュメンタリー番組「ハリーとウイリアム」は、両親の不仲や愛する母ダイアナ元妃の死を一緒に乗り越え、一時は兄弟愛のシンボル的な存在だったウイリアム王子とヘンリー王子がどのように関係を悪化させていったのか、そのプロセスをいくつかのターニングポイントとともに解明するものだ。

 普段から王室報道に触れているだけに、出演した専門家が語るエピソードの中にこれまで明かされていなかった“衝撃的な新事実”は見つからなかった。しかし、専門家たちがコメンテーターとしてそれぞれの立場からかなり踏み込んだ発言をし、感情的な立ち位置をはっきりさせていたことが興味深かった。

 出演した専門家たちの顔ぶれを見て、王室通の読者ならピンと来ると思うが、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻の擁護派はオミッド・スコビー氏だけ。他はいずれも王室取材歴が長い保守的な論客だ。しかも、スコビー氏が多勢に無勢で放つコメントはどれも言い訳じみて聞こえる構成。そういう意味では、明らかにヘンリー王子夫妻の分が悪い人選だった。

 正直なところ、こんな番組を作ったら王子夫妻が「我々を貶める意図が明らかだ」と弁護士を通じて不満を表明しかねないのでは……と思った。BBCがリリベットちゃん誕生時に「エリザベス女王に許可を取っていなかった」とする王室情報筋の談話を報じた際のように。

 

「米国人が英王室のルールに文句を言うのはお門違い」

 しかし、番組に対する妻と娘の反応を見ていると、これが“英国民の心情に沿った人選”なのだろうという気持ちにもなった。まず娘は、番組の冒頭部分でヘンリー王子が「王室にとらわれていた」と発言する3月の暴露インタビューが映ると「このインタビュー、今でも頭に来ちゃう」とつぶやいた。

「どうして?」と尋ねると「だいたい米国と英国じゃ文化が違うんだから。それに歴史の長さも違うでしょ。それなのに、王室のルールに文句を言うのはお門違いだわ」との返答。

 なるほど、メーガン妃とオプラ・ウィンフリーという“米国”が一緒になって「英国の伝統にケチをつけている」と感じているようだ。

 メーガン妃に同調できないという気持ちは妻も同じだ。それは番組が妃の王室スタッフいじめ疑惑に触れた際、彼女が話した感想に強く表れた。

 妃は結婚後も、ハリウッドセレブ的な感覚で王室スタッフをこき使ったという。この時の態度が高圧的ですこぶる評判が悪く、のちにいじめ問題として啓発された。

また、長い歴史と重い格式、伝統から、最大限の慎重が求められる王室スタッフの動きは遅い。何をするにも前例を調べ、決断に時間がかかる。これが妃としては歯がゆくて苛立たしく、挙句には義理の兄嫁であるキャサリン妃との対応に「差がある」と言い出す始末にもなった。

 確かに米国のセレブなら、朝5時に「私の欲しいものを今すぐ持ってきて」と要求しても、即座に対応するサービスが得られるだろう。けれども我が妻は「それを英王室に期待しても無理よ」と苦笑しながら言う。

「まあメーガン(妃)も自分の思い通りにならずに苛立ったかもしれないけど、こんな風に(高圧的に)自分の意見や要求を押し通すと、英国では『無礼な人間』だと思われるわね。

特に王室でしょ。評判が悪くなるばかりだったのかも。あそこは特にマナーとエチケットが大切だから。スタッフも貴族だし。日本人もそういうところは同じじゃない? 米国人は自分たちの方が特殊だということに案外気が付かないものなのよ」

 なるほど、ごもっともかつ分かりやすいご意見である。米国は移民が作った若い国だ。それでも世界の大国になったパワーはあるが、長い時間をかけて築いた伝統や格式というものはなかなか実感できない社会なのかもしれない。

 

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“擁護派1人”のドキュメンタリー番組がなぜ英国で制作されるのか

 メーガン妃の“スタッフいじめ疑惑”を知ったウイリアム王子が「激怒した」という話はこれまで何度か報じられたが、どうやらこれがハリーとの最初の大ゲンカに発展した出来事だったようだ。妃を非難するウイリアム王子と弁護するヘンリー王子の間でそれこそ激しい口論が巻き起こったという。

 また“王室引退”、いわゆる「メグジット」を宣言する際も、出ていくヘンリー王子の方が凄まじい剣幕だった印象だが、実はここでも激怒したのはウイリアム王子だった。エリザベス女王は「メグジット」について議論したサンドリンガム城での4者会談(女王、チャールズ皇太子、ウイリアム王子、ヘンリー王子)の直前、兄弟を家族としてのランチに誘った。

 ところがウイリアム王子は、この招きをきっぱりと拒絶した。“半分王室、半分自由”といったヘンリー王子の提案を「虫が良すぎる」と真っ向から突っぱねたのもウイリアム王子だという。

 こうした話からも、兄の怒りが激しく深いことが見て取れるが、弟も負けはしない。その怒りが暴露インタビュー出演につながった。そして、中世なら殺し合いに発展するほどの暴露と非難をメーガン妃と公の場で行ったわけである。

「母を追い詰めた」とメディアを公然と非難し、嫌悪するヘンリー王子に対し、再び妻の一言を。

「そのメディアを使って兄や家族を攻撃しているわ。そういう自己矛盾を生み出しているから、彼らが自分たちに寄せられるべきだと思っている同情や共感がまったく集まらないのね」

 ヘンリー王子夫妻のダブルスタンダードで最たるものがこの部分だといえるだろう。だから英国での支持率が急降下し、擁護派がスコビー氏1人というドキュメンタリー番組が制作されてしまうのかもしれない。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)

 

 


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