登山とえとせとら

登山が好き、遊ぶのが好き、飲むのが好き、楽しいことが大好きな勢いとノリで生きてる人の日常。絡まれると喜びます(≧∇≦*)

最近読んだ本 30年4月分

2018年05月08日 | 読書


坂の途中の家
角田光代作品です。
この人の話はどれを読んでもぐっとくるとこがあって、感情移入できるというか、いい作家だなぁと思うことが多い。
この話は裁判員に選ばれた主人公の気持ちの揺れが描かれている。
事件は子どもを浴槽に沈めてしまったというものだが・・・
容疑者の家は、自分がこんな家に住みたいと思っていた坂の上の家に良く似ている。
家族構成もあまり変わらない・・・
事件の真相に触れていくたびに
「自分も同じことをしてしまうのではないか?」
子どもにイラつきを覚えるたびに、自分も同じ事件を起こすという不安に駆られる主人公の心の揺れが緻密に描かれています。

私の知り合いにも
「義母がこんなことを言って来る」などいろんなこと愚痴ってくる人がいます。
義母には意地悪な気持ちは無いのだけど、義母のことをもう嫌ってしまうとなにをしても悪いほうにしかとれない・・・そんな人。
主人公も全く悪意がないと思われる夫や夫の両親のやることなすことがイライラしていきます。

平凡な日常と、もしや自分が陥ってしまうこともあるのではないかという恐怖がたまらなくてあっという間に読了。
この人の話は大好きです。
でも私は自分が悪かったのではないかと、自己を省みることが全くないので多分ならない感情だなと思いました。真面目な人は主人公みたいになっちゃうかも。


因みに対岸の彼女八日目の蝉とかいい作品は沢山ありますが、曽根崎心中が一番好きです。


忘れられた巨人
初のカズオ・イシグロ作品。
話題作は読んでおこうという好奇心旺盛な性格のため借りてみました。
私のような文学のなんたるかを分からない人間からすると、角田光代のほうがはるかにノーベル賞にふさわしいと思いますが・・・
雪国もよく分からんかったし、、大江健三郎も読んだことがないので・・・向いてないのかもしれません。
この話の舞台はイギリス。しかもアーサー王の時代。全く文化的背景もなにも分からないので困るのだけど・・・
自分の息子を探しに出かけていく老父母の話です。
その旅で幾多の人と出会い、別れ、そして更に旅を続けていく物語。
起承転結も特になく、面白くなくて10日ほどに分けて読むのでますます理解に苦しむという展開になりました。
うーん。。。。。感想はそれが全てです。


わたしを離さないで

同じくカズオ・イシグロの作品。
こちらは綾瀬はるか主演でドラマ化もしており、知ってる人は知ってるのでしょう。
私はノーベル賞受賞の歳このドラマの存在を知り、ドラマのあらすじを読んでしまいましたのでなんとなく知った作品として読みました。
だからなのかなんだか既視感を感じる作品でした。
誰かのドナーとして生まれてくる、生きていく作品ていろいろありますがこれは死ぬまで続くドナー生活のようですね。
生まれながらにして人とは違う生活を過ごす主人公たちと、
そんなドナーたちにもそれぞれ人間としての芸術的感覚があると教育してくれた学校の人たち・・
やがて仲間を失っていく辛さ・・・・
この話も暗くて悲しい話です。
但し、時代考証が現代に近いのでまだ想像もできて読みやすかったです。


宝くじで一億円当たった人の末路
宝くじなんてあまり買わないのに、毎回律儀に当たったらなにしようか考える菖蒲です。
宝くじなんて当たっても、親しくも無い親戚が増えるだけ。。。仕事を辞めたり派手な生活をすればすぐに人にばれる・・・など現実的アドバイスが載ってます。
このアドバイスをわが人生に生かせるような出来事がおきますように
ただ、宝くじに当たった人の末路というのは少しだけで、後は世界一種の旅に出た人の末路とか・・・
あとはアドバイスと言うよりは、こんな人生を送ってる人もいます。
いろんな生き方あります的な本だと受けとめる。


悲嘆の門
宮部みゆきということで借りたが私の苦手とするファンタジーであり、なかなかページが進まない挙句
完全に飽きがきて読了ならず。
2巻の前半で諦めました。
なにやらビルの上に現れるガーゴイルがどうのこうのという話です。
はい・・・私ファンタジー全く無理です。
想像力の欠如であります。
人間は判断力の欠如によって結婚し、 忍耐力の欠如によって離婚し、 記憶力の欠如 によって再婚する。 by アルマン・サラクルー

判断力と、忍耐力と、想像力のない人間です。はい。
記憶力の欠如まですることがないように生きて生きたいと思います。


ということで30年4月に読んだ本でした。