石ころ

主にすがりなさい(ヨシュア記23章)

 

モーセの律法の書に記されていることを、ことごとく断固として守り行いなさい。そこから右にも左にも外れず、
これらの国々、あなたがたの中に残っている、これらの異邦の民と交わらないようにするためである。彼らの神々の名を口にしてはならない。それらによって誓ってはならない。それらに仕えてはならない。それらを拝んではならない。(6~7)

 

モーセの律法を断固として守るということは、彼らが主に留まろうとする意志に拠ることであり、そのとき、イスラエルの目は主に釘付けられて、その純潔は異邦人もその神々も知ることはない。律法に集中しているからである。

 

異邦の民との交わりを禁じるのは、主から目を離して異邦人に向くとき、彼らが珍しいものに引き寄せられて、いのちの主を忘れるからである。人は視線の先に向かって生きるのであり、今何を見ているかがすべてである。

 

しかし、主から目を離した彼らは、律法に人の言い伝えを混ぜ込んで真理から道を反れ、プライドを満足させるものに堕として行った。
モーセの律法を真っ直ぐに見つめて離れないとき、主に向かって助けを求めて叫ぶようになるのは、決して完成でないことを悟るのだ。

 

しかし誤魔化しのために混ぜ込んだ言い伝えの熱心は、救い主からどんどん遠く離れて行くものであり、それゆえ、求めてはいない救い主キリストの訪れは邪魔だったのである。

 

ただ今日までしてきたように、あなたがたの神、主にすがりなさい。
主は、大きくて強い異邦の民をあなたがたの前から追い払われた。だから今日まで、あなたがたの前に立ちはだかることのできる者は、一人としていなかった。(8~9)

 

「主にすがりなさい」とある。律法を成し遂げてくださるのは主であり、ご真実な主の助けと備えに在ってこそ、神の命令を守ることができるのである。彼らはそれを経験してきている。

 

彼らの力が、律法を完全に守ったからでは無い事は皆知っていたはずである。ただ主に信頼して生かされて来たのである。すべて良い方である創造主の一方的な祝福であった。彼らに出来ることは主にすがることである。

 

キリスト者も主を離れて何をすることが出来るであろう。一日一日主にすがって生きるときに、聖霊の導きの中で肉に勝利してみこころを求めさせ、キリストの平安、救いの喜び、主をほめたたえる力をたまわる。

 

世からの完全な勝利である永遠のいのちの望みに満たされており、いのちの創造者である主にたまわったいのちを脅かすものは何もない。サタンも、戦争も、病も、飢えも、主のうちに在る者を奪うことはない。

 

あなたがたは一人で千人を追うことができる。あなたがたの神、主ご自身が、あなたがたに約束したとおり、あなたがたのために戦われるからである。
だからあなたがたは自分自身に十分に気をつけて、あなたがたの神、主を愛しなさい。(10~11)

 

神から発する言葉を持たず、目に見える事柄を信じるときに、敵の仕掛けた罠にかかって世でおじ惑うことなる。それは主にすがりついて生きることをせずに、世にすがって生きているからである。人はみな何かにすがって生きるものだ。

 

聖霊がみことばを示して先つ導きは、ひとりが千人を追う積極的な生き方になる。それは生きて働くみことばを経験させて成長させてくださる日々であり、主の計画には一日として無為な年月はない。すべての時を主と共に生きているから。

 

十分に気を付けて主を愛しなさいとある。ただ主にのみ信頼して目を離さず、みことばを抱き締めてすがるときに、神を愛する愛を育んでくださったのは主である。
失敗の中にも弱さの中にも細やかな主の恵みや慰めを経験させ、時にみことばの甘さを味合わせてくださる。

 

明日をご存じなのは主のみであり、聖霊が一人ひとりに相応しくみことばを解き明かし、日々の交わりの中で語りかけ、今日のこと、来年のこと、終わりの日のこともちょうど良い時に明らかにしてくださる。だから無理に先のことを知ろうとする必要はないのだ。

 

主の恵みを語るヨシュアは、通って来た日々の恵みを振り返って、彼らの主がどのようなお方であるかを覚えさせている。
ヨシュアは命の終わりに際して、イスラエルが経験して来た力ある恵みの主を愛して生きるようにと伝えているのである。


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