こういう写真集があったんだね。
「新」という言葉が付いているので、この写真集の前に「日本の百名道」という写真集もあったようだ。
私はかねてから、道の写真集が欲しい・・・と思っていたし、その考えは実際にこのブログで書いてきている。
なので本屋でこの本を見つけた時、思わず飛びついてしまった。
道の写真集・・というコンセプトの写真集、ちゃんとあったんだね。
早速、この写真集を見てみた。なるほど、美しい景色と、そういう場所を走る道の写真が満載。
景色は、観光地ともいうべき場所が多く、その美しさはさすが。
ドライブやツーリングが趣味の人には、もってこいかもしれない。車やバイクで、こんな道を走ってみたいと思う人は多いはず。
日本の観光名所の写真集としても観ていて楽しい。
ただ、その一方で、この写真集をまじまじと見ていて、ふと感じたこともある。
私が望んできた「道の写真集」と、微妙に違うものを感じたのだ。
いやなに、「道の写真集」というコンセプトそのものは素晴らしく、私がこれまでこのブログで書いてきたように、「待ってました」という心境。
実際、この写真集を見ていて、こんな道を歩いてみたいと思わせられる風景はいくつもあった。
だけど、最上級の肉をこれでもかと並べられたような気分にもなってしまった。
ならば、私が望んでいた「道の写真集」とはどんなものだったのか・・・と考えてみた。
それは・・・私がイメージしてたのは、車やバイクで走ってみたい・・というより、「歩いてみたい」と思わせられる「道」である。
そして、道は、必ずしも舗装されてなくてもいい。
もちろん、舗装してある道もあってもいいが、それだけではなく、砂利道であったり、田んぼのあぜ道であったり、細くてくねくねとどこかの里山などに消えてゆく道だったり。
車など走れそうになく、人が歩いて通るのがやっと・・そんな道だ。
むしろ、舗装されている道の写真集はあるのだから、そういうった舗装されていない砂利道、細い道などのほうがメインになった写真集だ。
だからそういう道がある風景は、観光名所じゃなくて、何気ない里山・田園風景などのほうがいい。
名もない田園風景の中をひっそりと続く道。
・・そんな道が、私のイメージしていた「道の写真集」であることが、この写真集を見てて気づかされた。
そうなると、名もない自然風景・田園風景の中に溶け込んだそういう道がある風景を見つけるセンスが大事になってくるのだろう。
きっと、地味な写真集になることだろう。
でも、私がイメージしてた「道の写真集」は、そんな感じだ。
舗装された道は、どこかの町や駐車場や、大きな道と合流したり交差したり、周辺の観光地に続く場合が大半だと思う。
例えば名もないひっそりとした砂利道にもそういう可能性はあるが、それ以外にいきなり山に入って途切れてしまったり、いつのまにかうやむやで終わってしまったり、どこかの古い民家に続いていたり・・・など、舗装された道よりもその行き先の予想が立てづらい場合もある。
もしかしたら、あまり人に気づかれていない場所に通じる場合もある。
そんな点が、私がひかれる点だ。
舗装された道をバイクや車で走る場合、あっと言う間に通りすぎてしまうことが多い。どこかに駐車でもしないかぎり。
だが、歩きでいく道は、その風景を味わう時間が長い。なので、道を歩きながら、色々想像力を膨らませることもできる。
「この道は、一体どこに通じているんだろう」という興味や想像力を刺激してくれる、名もない道。
そんな道の写真集こそ・・・・私の望みだ。
そう、以前にも書いたことだが、どこか「隠れ里」みたいな場所に続いていそうな道。
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