日本人は本当に桜が好きなんだね。
確かに桜が咲き誇っている風景というものは、鮮やかだし、風景が文字通り華やいで見える。
もちろん私も桜が満開の風景は好きだが、それよりももっと好きなのが、今にも桜が咲こうとしている「わずかな時期」。
桜が咲くと、桜のトンネルみたいになる道に立ちならぶ木々の枝枝にポツポツと先行していくつかの桜が咲いてる姿。
他の枝も、ほどなくして時間差でパ~ッと一斉に桜化粧するはずなのだが、先行して咲いてる枝のそばで、まだ咲いていない枝が今か今かと待ちかまえているような「短い時期」。
なにやら、道を通る人をじらしているかのようでもあり。
でも、「もうすぐ来るぞ」とジワジワした思いを私は持ってしまう。
そんな短い時期が私は好きだ。
で、数日後、「お待たせしました!いきます!」とばかりに、一気咲きするのだ。
なんというか・・ヘンなたとえだが、もうすぐ新年を迎える大みそかのような、あるいはクリスマスイブ直前の時期のような、あるいは日常でいえば連休に入る前の日の夜みたいな・・だんだん近づいているという感覚が私は好きなのだろう。
桜が満開の姿がピークだとするなら、そのピークにどんどん近付いている時期が、ワクワクする。
ピークを迎え、満開になった姿よりも。
なせなら、ピークを迎えたら、後は散っていくしかないのだから。
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