パリ郊外のバス停(バニラーネのアパートの近く)
「今日はエッフェル塔に行くからね」
「うん、分かったよ」
「分かったよ、じゃなくて あなたが遊びに来たんでしょ だから連れてってあげるわけね、私が」
どうやら自分は毎日通学途中で見てるし、もう何回も行ってるし。あたしの返事が他人事みたいなので、ムッとしたらしい・・アハハ・・・
「わぁ~い 楽しいなぁ エッフェル塔 行ってみたいなぁ」
「アハハ・・・」
「アハハ・・・」
その時、イスラエル系の女性が声をかけてきた
「ボンジュール ナントカカントカ シェルブール?」
と言ったかどうか分からないけど
「ボンジュール *Y○RB×・・」と普通に話しているバニラーネ
凄いッ うちの子じゃないみたい
どうやら、行き先が分からないようだ
手書きの地図を持っていて、それを覗き込んでは四方をぐるりと見渡し、通りの先の方を指差したかと思うと、又地図を覗き込みバニラーネに見せる そして指で目的地を示して「ナントカ、カントカ」言っている
知的な目が眉毛の下でキラキラしている
バニラーネが地図を受け取り、建物を指さしながら、そして遠くの方を指して説明している
ただ・・お互いに慣れないフランス語でお互いに聞き取りづらいようで話しは長引く
バス停にはフランス女性、推定40代の貫禄あるお方がベンチに座っていた。教えてあげればいいのにと思いながらチラッと見てみるが知らん顔してる。それにしてもどうしてバニラーネに聞くのかなぁと不思議に思ってた・・・あっ あたしには聞かないけど なんでだろ?
そのイスラエル系の女性もあてにしてチラチラ目を向けるけど、知らん顔しているフランス女性。お疲れ気味なのかな。
相変わらす、道尋ねイスラエル系は不安顔で大きなお目々をキョロキョロさせている
あたしにも聞いてくれればいいのに、あたしのトコは見ないゾ
あたしんトコも見て、見て~とニコニコ視線を向けてみるが
その不安な目は、ニコニコしているあたしを素通りしてフランス女性を見に行く
あたしにも話しかけてくれればいいのになぁ ニコニコ
すると、ようやくお義理にでも見るではないか
「地球の歩き方・フランス編」を手に取り、言葉を捜す・・・・が、顔をあげた時は他所を向いている
も~ぉ 教えてあげないゾ なんちゃって。
あたしだって、国際的にお話したかったのになぁ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・無理か。
←あたしを人目見て
聞いても無理と分かちゃった
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