夫が亡くなって、7か月たちました。今は、夫のことを思うとき、夫の姿は、生きているときのままに見えるのですが、でも、やっぱり肉がないし、心の動きが分かる目の表情はないのです。それはとても寂しいことです。
何か夫のことを思い出して、書いてみたいと思います。夫が、動いていた時、話していた時、面白かったことや、つまらなかったことなど、書いてみようと思います。
夫が倒れるまで、私たちは、夜10時ころに住宅街の中を歩いていました。その日は、寒かったのでしょう、私は、真っ白の綿入れのブルゾンとパンツをはいていました。
夫が後ろから私に追いついて、「あなたは、白い夜の蝶みたいだね」といいました。
なるほど、私は運動が苦手なのでしっかりとした歩き方ではなく、ひらひらと歩いていたのでしょう。白い夜の蝶というのは、とてもよく表した言い方だったと思います。
白い夜の蝶は、ちゃんとした目的も持たず、周りを見ながら、何かを探していたのかもしれません。
夫は、とても面白い言葉を使うことがありました。大学の卒論は、「永井荷風」で、若いころは小説も読んでいました。中年になってから、小説は読まなくなり、哲学書や歴史書、政治や経済の記事などを読んでいましたけれど。
私はその時のことをよく覚えていて、自分が、白い怪しげな蝶になった気分で、面白がっていました。
夫は、人をほめるのが上手で、私はほめられ過ぎかもしれません。
下の写真は、歩いているとき、イルミネーションをしている家があり、とてもきれいだったので、三脚を持っていき写させてもらった写真です。このころは、イルミネーションをしているお宅がたくさんありました。これは、2005年のクリスマスのころの写真です。3件のお宅で連続して、イルミネーションをしてあります。
夫とは、意識が通じ合っていたと思います。夫といると、構えることなく、自然に自分でいられるという気がしていました。言葉が分かりあえるという感じです。
でも、亡くなる頃は、施設にいましたから、会うこともできず、最後のころにちょっと会ったという感じです。寂しい別れだったと思います。
元気だったころに、たくさんのことをして、たくさん話して、私は自分が幸せだったと思っています。
いろいろなことを書いて、自分のことを表せるとよいですね。ブログを楽しんでいきましょう。