この頃は、夫と直に面会することができなくなり、オンライン面会をしています。
一時は、広島県で、急速にコロナ感染者がでて、面会はすべて中止になったことを思えば、オンライン面会で、夫の顔が見られるのは、とても嬉しいことです。
でも、夫は、直の面会の時よりも、しゃべりません。「こんにちは」という挨拶はしますが、そのあとは、首を振ったりして意向を伝えるだけです。
最近夫が言ったことをあげてみますと、私が「スタンドバイミー」を録画したから一緒にみようね、といった時、「みたい」といいました。
チャーリーを見て、「チャーリー」と呼んだこと。でも、職員の「男の子ですか、女の子ですか?」には、「女の子」とこたえていましたっけ。
「テレビを見てるの?」と質問した答えは、「見ていない」、そばについていた職員が、「テレビはつけてあるのですが、あまりみていないかもしれません」といわれました。
私は、「じゃあ、テレビ見ないで、なにしてるの」と聞きました。「何もしていない」と夫。私は、「考えているの」と聞くと、うなづきました。
「昔のこと?」と聞くと、夫はうなづいて、「若いころ、楽しかったよねー」といったら、かすかにうなづいたように思います。
私には、話さないのですが、職員には、自分の子供のころのことを話すそうです。楽しかった子供時代、という感じで。
夫は、元気なころ、歴史が好きで、いろいろな知識を持っていました。読書家でもありました。いろいろなおしゃべりがとても楽しかったことを思い出します。
あまり、自分のプライバシーをしゃべらない方でしたから、若いころのこと、子供時代のこと、そんなに聞いたことはありません。
今、夫の脳は、どこまで回復しているのだろうと思います。そして、夫は、どんなことを考えているのだろうと、思います。
夫が、今、穏やかに自分の日々を受け入れて、自分の幸せだった時のことを思い出してくれていたら、と心から願っています。
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