ウオーキングで訪ねる地域に一軒だけ庭にチョウセンアサガオが咲く民家がある。1年に何度か開花するようだが、先日は頭上高くに数輪、8分咲き程度を確認した。エンジェルトランペットとも呼ばれる白と薄い橙色の花弁は枝の先から下を向いて上品に花弁を開き、甘い香りが周囲に漂いそうだ。ヒカンザクラはほぼ葉桜となり、山間の木々は新緑に染まってきた。沖縄の夏の始まり、初夏をうりずんと言う。気温はそろそろ25度近くに上ってきた。うりずんと言えば、昔々、20歳代の頃に通ったおでん屋に「うるずん」があった。あったと言うのは店のあった界隈は那覇市の桜坂で長屋みたいに小さなおでん屋が軒を連ねた一角であった。勤め先の先輩に誘われたわけだが、あんまーが一人で立ち居振舞っていた。おでん鍋の中には年中おでんの具になるてびちが収まっていた。店名はあんまーが八重山の生まれで、彼の地ではうりずんをうるずんと称するのであった。そのおでん横丁は地域の再開発で消滅し、立ち寄りどころを一軒、失ったのであった。