さぁ!今日はSavignacな日だよっ!と、朝目覚めたら、すっかり雨が降っていて風も強くて薄暗い。。。
マジ?
昨日はあんなにイイ天気だったのに?
今日が一番メインでしかも、外を歩き回る予定なのに?
ガックリ肩を落とす私である。
やられた、、、ノルマンディーに。
そう、ノルマンディーって、ほんとに晴れの日が少ないらしく、、、
いつも曇りか雨らしい。
そんな中、林檎の礼拝堂を見た時も一応晴れていたし、ガイドのMireiileも
「今日は太陽が出ているからとってもステキだったね!」と言ってくれてたのに。。。
そして、今回雨にそんなにむちゃくちゃやられた感じはしなかったので、心の中でラッキー!と思っていたが、、、
ここにきてこの仕打ち?シクシク。
昨日、最後のお店で「いやー、ノルマンディーよかったよ。」と、
過去形で話していたのがノルマンディーの機嫌を損ねたんじゃ???
まだ終わってないよ!ノルマンディー旅行!
ぶつぶついいながらホテルの朝食を食べて部屋に戻って来たら、、、
とりあえず、雨と風は止んだ!
きたーっ!
普段の心がけがいいから、私。笑
ってことで、出かけます。
Savignacの作品は、この街に12カ所あり、それ用の地図まであります。
とりあえず、ネットで調べてすでに印刷済みなそのMAPを片手に出かけます。
その前に、、、Savignacってみなさん、知ってますか?
たぶん、彼の作品をみたら、「あー、見たこと、あるかも!」と思うはず。
彼は、1950~60年代に一世を風靡したポスターデザイナーです。
生粋のパリジャンで、有名なカッサンドラの助手を経て、
売れないイラストレーターでしたが、
1949年、41歳の時に、モンサヴォン石鹸のポスターで一躍有名になり、遅咲きの業界デビューを果たします。
その後は、超×100ぐらいの売れっ子。
フランス以外の国からも続々とオファーが来て、
アメリカはTIME紙のイラスト、日本でも森永チョコ―レートやとしまえんのポスターを描いています。
しかし、、、70年代半ばより、広告代理店制度がアメリカからヨーロッパへも広がり、
クライアントと直接向き合いたいSavignacは、仕事がどんどん少なくなっていきます。
かつ、広告には写真やCMといった表現が主流になっていき、オファーもどんどん少なくなって。
彼は、「自分はパリには必要とされていないようだ」と、Trouvilleへ移り住むのです。
のんびりした海辺の生活、のびのびと好きな絵を小さな商店のクライアントと文字どおり
「向かい合って」描ける日々。
それは、静かで幸せであったかい日々だったでしょう。
しかし、80年代から、信頼できるエージェントとの仕事も増えて来て、最前線に返り咲き。
その時74歳。
それからも、精力的に仕事をつづけ、2002年の息を引き取るその時まで
震える手でデッサンを続けたといいます。
そんな彼の想いと彼を囲んでいた町の空気を感じながら、作品を見て回りたいと思います。
まずは、海岸沿いの遊歩道へ。
ここは、2001年に「プロムナード・サヴィニャック」と名付けられた散策できる海岸沿いの板張りの道です。
さすがに海沿いは風があって、きりりと寒い。
Savignacの作品が、一つずつ立ててあり、それを追いかけて歩く。
夏はこの砂場でみんな賑やかに遊ぶんだろうな~と、初冬の海を見ながら
冷たい風に吹かれつつ、歩く。
やっぱり夏に来るべきだったかな。と思いつつ。(苦笑)
海岸沿いには、文豪フルーベルの名のついたホテルがあり、そこの壁画もSavignacの絵である。
木組みの建築が美しい。
他にも素敵なホテルがいっぱいあった。
日本の海辺とは全く違う趣だ。
一通り海岸沿いの絵を堪能した後は、街の中に入って行き、壁画を見つけに行く。
まるでガイドマップは、Googleマップほど精巧に書かれていないので(苦笑)
なんとなくこの辺?といいながら、探しに行くのは、オリエンテーリングに似ている。
全部紹介したいけど、読む人も大変そうなので、セーブしておきますw(笑)
・・・といいながも、紹介(笑)
これは、かなり色あせてしまってますね。。残念。
洋品店の絵ですね。
これは、ジュエリー店の。
お店の外観はこんな感じ。
時間的に、開店前のお掃除なのか、せっせとおじさんが窓を拭いていました。
半分ぐらい周った時に、ちょっと離れたところへ行く途中、
日本人らしきおばちゃん二人組とすれ違う。
最初、中国人かな~と思ってしまったがw失礼しました。
その二人が私達を見ているなぁ~とは思ったが、別に声はかけてこないので、
フツーに通り過ぎていると、
その後に一人、地元の人らしき人と話をしていた3人目の女性が走り寄って来て、
「す、すみませぇぇん、サヴィニャックを探しているんですよね?一緒に連れて行ってください」と
言われる。
どうも、彼女たちも片手に同じマップを握りしめている。
推定年齢60歳ぐらいか?
確かに、これから行こうとしたいたところは、メインの海岸沿いからは少し中に入った
丘の上にある学校。
少し急な階段を昇る。
「えぇ~まだ昇るんだ~♭」と彼女たちの悲鳴にもにたため息が後ろから聞こえる。
ど、どーしよ。これでこの場所になかったら、ものすごい冷たい視線を浴びるんじゃ・・・??
意外に小心者の私は、そんなことを気をもんでいたw
ついたっ!
あったーーっ!
うわーっ。これ、昨日やっていたイベントのポスターになっていたヤツだ。
こんなに大きいとすごいインパクトがあるっ!
感動している私のちょっと向こうで「えーっ逆光でうまく写せないぃ~」と言う声が聞こえたかと
思ったらあっさり「じゃぁ、失礼しますぅ~」と3人は去って行った。
ふぅ~と思ったが、、、、たぶん、次のところでも遭遇する気がする。。。笑
次は、丘を降りていくのでこの道を、、、と
一番近いであろう道の方へ行くと、ものすごい剣幕で犬が吠えている!
どうやら、私達は「敵」と認識されていて、「番犬」としての使命に燃えている彼は、
容赦なく吠える。そして、背の高い生垣の隙間から顔だけ出して、ひたすら睨む。。。
「えーっ。つながれてるだろうし、いーんじゃね?」と、
その家の前を歩きだしたが、、、
「うぅぅぅワンワンワンワンッ!」とほんとに今にも襲いかかってくるぐらいに吠える。
あまりの剣幕に怖くなって、その道を歩くのはあきらめました。。。
うぅ。犬にしてやられた。。。
彼は、番犬としての使命をまた一つ果たしてきっと大満足でしょうね。。。
人間様な私は、ちょっと遠回りになってしまった道をぽくぽくと降りていき、
次なる目的地へ。
これは、元心臓リハビリセンターの壁画。
建物がかなり古く、たぶんもう廃屋寸前かも。
付近が新興住宅街的なキレイな建物が多いせいか、けっこう目立つ。
更に探す!
海岸沿いの一本中に入った道を歩いて探す。
おおっ!あった~っ!
これは、今まで見た中でも、色がきれいに残っていて美しい。
やっぱり、外壁の壁画は風雨に晒されて色あせていってしまったモノが多く、
たぶんちゃんとメンテナンスもされていないのか、
少しさびしい印象もあった。
これは、ブルーがきれいに白い壁や青い空に映えていて、そのコントラストが見事だ。
最後は、この観光インフォメーションセンターの横に併設されている
ギャラリーへ。
Trouvilleだけではなく、彼が広告をやっていた時のイラストなども展示されていて、
点数は少ないものの、けっこう面白い。
これは、エールフランスのポスターかな。
素朴な線に共感する。
確かに、「今」という時代から見るとそれは「古い」のかもしれないが、
ココロのどこかに訴えるモノがある。
Savignacの遅咲きのデビューは、前述したとおり、41歳だそうだ。
フランス人だったら誰もが知っているという、モンサヴォン石鹸のポスター。
「私は41歳の時、モンサヴォン石鹸の、牝牛のおっぱいから生まれた。」と自伝で語っているらしい。
広告の時代は、表現の移り変わりが早く、Savignacのイラストだけの広告は
仕事としては人気がなくなっていく。
しかし、彼のイラストは、1枚の2次元という平面上で、すべてを語りつくしている。
パッとみた時のその鮮烈なイメージとイマジネーションを掻き立てられる構成、色使い。
風刺やユーモア・・・というよりも、「エスプリ」が効いている、そんな表現に
いろんなメッセージが込められているのを実感する。
パリでの仕事があまりなくなり、自分の心の平安を求めてこの海辺の町に行きついたSavignac.
Trouvilleで描いた絵は、風刺的な意味合いはほとんどなく、
どれも、心が温まるようなモノばかりである。
彼がこの地をどれだけ愛していたかがわかるようですね。
今のTrouvilleは、私の印象だと、対岸のドーヴィルに追従するかのように、
賑わうことがイイ事だと思っているようなニオイが少ししたが、
でも、この地にずっと住んでいる人達の、なんていうか、あったかく、気のイイ感じが残っていて、
とても気に入りました。
また夏に来たら、イメージもかなり違うのかな。。。と想像しながら。
さて、、、とりあえず、Savignac巡礼はオワリ、、、と思ったが、
忘れていた!
このブラッセリーでcafeを飲んでいなかった!
そう、昨日、海鮮盛合せを楽しんだブラッセリーと同じお店ですが、、、
このお店、cafeを頼むと、その傍らについてくるチョコレートの包装紙がSavignacなんですよね。
これは、ぜひ!飲まないと!
うーん、満喫。
ほんとか蟹をもう一度食べたかったけど、、、さすがに連日の食事でお腹が重い(苦笑)
Savignacにお別れを言いながら、Trouvilleを後にするのでした。
またね!Savignac!
最後に、、、
サヴィニャックが自伝に書いている言葉で、深く感銘を受けたモノを一つご紹介します。
「アイディアというものは、
普通の人が考えているものとは違う。
散歩していて見つかるとか、
酒を飲んでいて思いつくとか、
失恋のどん底で思い浮かぶとか、そんなものではないのだ。
それは探し出して見つけるものだ。
時として時間をかけて、また汗水たらして。
それは「脳味噌を絞る」ことを要求するのだ。」
========
◆Savignacがわかる!
ほぼ日のページで彼の自伝を元にした紹介記事があります。
すごくわかりやすく作品も満載。サヴィニャックが気になった方は、必見!
「ポスター描きのサヴィニャックさん」
◆Savignac作品の場所をめぐる地図
Trouville-sue-MerのOffice des tourismeのサイトからダウンロードできます。
ここから。
◆Savignacのよく通ったというブラッセリー
店内には、ポスターがたくさん貼られていて、
メニューのイラストも、コーヒーに添えられているチョコレートもサヴィニャック。
・Les VAPEURS
マジ?
昨日はあんなにイイ天気だったのに?
今日が一番メインでしかも、外を歩き回る予定なのに?
ガックリ肩を落とす私である。
やられた、、、ノルマンディーに。
そう、ノルマンディーって、ほんとに晴れの日が少ないらしく、、、
いつも曇りか雨らしい。
そんな中、林檎の礼拝堂を見た時も一応晴れていたし、ガイドのMireiileも
「今日は太陽が出ているからとってもステキだったね!」と言ってくれてたのに。。。
そして、今回雨にそんなにむちゃくちゃやられた感じはしなかったので、心の中でラッキー!と思っていたが、、、
ここにきてこの仕打ち?シクシク。
昨日、最後のお店で「いやー、ノルマンディーよかったよ。」と、
過去形で話していたのがノルマンディーの機嫌を損ねたんじゃ???
まだ終わってないよ!ノルマンディー旅行!
ぶつぶついいながらホテルの朝食を食べて部屋に戻って来たら、、、
とりあえず、雨と風は止んだ!
きたーっ!
普段の心がけがいいから、私。笑
ってことで、出かけます。
Savignacの作品は、この街に12カ所あり、それ用の地図まであります。
とりあえず、ネットで調べてすでに印刷済みなそのMAPを片手に出かけます。
その前に、、、Savignacってみなさん、知ってますか?
たぶん、彼の作品をみたら、「あー、見たこと、あるかも!」と思うはず。
彼は、1950~60年代に一世を風靡したポスターデザイナーです。
生粋のパリジャンで、有名なカッサンドラの助手を経て、
売れないイラストレーターでしたが、
1949年、41歳の時に、モンサヴォン石鹸のポスターで一躍有名になり、遅咲きの業界デビューを果たします。
その後は、超×100ぐらいの売れっ子。
フランス以外の国からも続々とオファーが来て、
アメリカはTIME紙のイラスト、日本でも森永チョコ―レートやとしまえんのポスターを描いています。
しかし、、、70年代半ばより、広告代理店制度がアメリカからヨーロッパへも広がり、
クライアントと直接向き合いたいSavignacは、仕事がどんどん少なくなっていきます。
かつ、広告には写真やCMといった表現が主流になっていき、オファーもどんどん少なくなって。
彼は、「自分はパリには必要とされていないようだ」と、Trouvilleへ移り住むのです。
のんびりした海辺の生活、のびのびと好きな絵を小さな商店のクライアントと文字どおり
「向かい合って」描ける日々。
それは、静かで幸せであったかい日々だったでしょう。
しかし、80年代から、信頼できるエージェントとの仕事も増えて来て、最前線に返り咲き。
その時74歳。
それからも、精力的に仕事をつづけ、2002年の息を引き取るその時まで
震える手でデッサンを続けたといいます。
そんな彼の想いと彼を囲んでいた町の空気を感じながら、作品を見て回りたいと思います。
まずは、海岸沿いの遊歩道へ。
ここは、2001年に「プロムナード・サヴィニャック」と名付けられた散策できる海岸沿いの板張りの道です。
さすがに海沿いは風があって、きりりと寒い。
Savignacの作品が、一つずつ立ててあり、それを追いかけて歩く。
夏はこの砂場でみんな賑やかに遊ぶんだろうな~と、初冬の海を見ながら
冷たい風に吹かれつつ、歩く。
やっぱり夏に来るべきだったかな。と思いつつ。(苦笑)
海岸沿いには、文豪フルーベルの名のついたホテルがあり、そこの壁画もSavignacの絵である。
木組みの建築が美しい。
他にも素敵なホテルがいっぱいあった。
日本の海辺とは全く違う趣だ。
一通り海岸沿いの絵を堪能した後は、街の中に入って行き、壁画を見つけに行く。
まるでガイドマップは、Googleマップほど精巧に書かれていないので(苦笑)
なんとなくこの辺?といいながら、探しに行くのは、オリエンテーリングに似ている。
全部紹介したいけど、読む人も大変そうなので、セーブしておきますw(笑)
・・・といいながも、紹介(笑)
これは、かなり色あせてしまってますね。。残念。
洋品店の絵ですね。
これは、ジュエリー店の。
お店の外観はこんな感じ。
時間的に、開店前のお掃除なのか、せっせとおじさんが窓を拭いていました。
半分ぐらい周った時に、ちょっと離れたところへ行く途中、
日本人らしきおばちゃん二人組とすれ違う。
最初、中国人かな~と思ってしまったがw失礼しました。
その二人が私達を見ているなぁ~とは思ったが、別に声はかけてこないので、
フツーに通り過ぎていると、
その後に一人、地元の人らしき人と話をしていた3人目の女性が走り寄って来て、
「す、すみませぇぇん、サヴィニャックを探しているんですよね?一緒に連れて行ってください」と
言われる。
どうも、彼女たちも片手に同じマップを握りしめている。
推定年齢60歳ぐらいか?
確かに、これから行こうとしたいたところは、メインの海岸沿いからは少し中に入った
丘の上にある学校。
少し急な階段を昇る。
「えぇ~まだ昇るんだ~♭」と彼女たちの悲鳴にもにたため息が後ろから聞こえる。
ど、どーしよ。これでこの場所になかったら、ものすごい冷たい視線を浴びるんじゃ・・・??
意外に小心者の私は、そんなことを気をもんでいたw
ついたっ!
あったーーっ!
うわーっ。これ、昨日やっていたイベントのポスターになっていたヤツだ。
こんなに大きいとすごいインパクトがあるっ!
感動している私のちょっと向こうで「えーっ逆光でうまく写せないぃ~」と言う声が聞こえたかと
思ったらあっさり「じゃぁ、失礼しますぅ~」と3人は去って行った。
ふぅ~と思ったが、、、、たぶん、次のところでも遭遇する気がする。。。笑
次は、丘を降りていくのでこの道を、、、と
一番近いであろう道の方へ行くと、ものすごい剣幕で犬が吠えている!
どうやら、私達は「敵」と認識されていて、「番犬」としての使命に燃えている彼は、
容赦なく吠える。そして、背の高い生垣の隙間から顔だけ出して、ひたすら睨む。。。
「えーっ。つながれてるだろうし、いーんじゃね?」と、
その家の前を歩きだしたが、、、
「うぅぅぅワンワンワンワンッ!」とほんとに今にも襲いかかってくるぐらいに吠える。
あまりの剣幕に怖くなって、その道を歩くのはあきらめました。。。
うぅ。犬にしてやられた。。。
彼は、番犬としての使命をまた一つ果たしてきっと大満足でしょうね。。。
人間様な私は、ちょっと遠回りになってしまった道をぽくぽくと降りていき、
次なる目的地へ。
これは、元心臓リハビリセンターの壁画。
建物がかなり古く、たぶんもう廃屋寸前かも。
付近が新興住宅街的なキレイな建物が多いせいか、けっこう目立つ。
更に探す!
海岸沿いの一本中に入った道を歩いて探す。
おおっ!あった~っ!
これは、今まで見た中でも、色がきれいに残っていて美しい。
やっぱり、外壁の壁画は風雨に晒されて色あせていってしまったモノが多く、
たぶんちゃんとメンテナンスもされていないのか、
少しさびしい印象もあった。
これは、ブルーがきれいに白い壁や青い空に映えていて、そのコントラストが見事だ。
最後は、この観光インフォメーションセンターの横に併設されている
ギャラリーへ。
Trouvilleだけではなく、彼が広告をやっていた時のイラストなども展示されていて、
点数は少ないものの、けっこう面白い。
これは、エールフランスのポスターかな。
素朴な線に共感する。
確かに、「今」という時代から見るとそれは「古い」のかもしれないが、
ココロのどこかに訴えるモノがある。
Savignacの遅咲きのデビューは、前述したとおり、41歳だそうだ。
フランス人だったら誰もが知っているという、モンサヴォン石鹸のポスター。
「私は41歳の時、モンサヴォン石鹸の、牝牛のおっぱいから生まれた。」と自伝で語っているらしい。
広告の時代は、表現の移り変わりが早く、Savignacのイラストだけの広告は
仕事としては人気がなくなっていく。
しかし、彼のイラストは、1枚の2次元という平面上で、すべてを語りつくしている。
パッとみた時のその鮮烈なイメージとイマジネーションを掻き立てられる構成、色使い。
風刺やユーモア・・・というよりも、「エスプリ」が効いている、そんな表現に
いろんなメッセージが込められているのを実感する。
パリでの仕事があまりなくなり、自分の心の平安を求めてこの海辺の町に行きついたSavignac.
Trouvilleで描いた絵は、風刺的な意味合いはほとんどなく、
どれも、心が温まるようなモノばかりである。
彼がこの地をどれだけ愛していたかがわかるようですね。
今のTrouvilleは、私の印象だと、対岸のドーヴィルに追従するかのように、
賑わうことがイイ事だと思っているようなニオイが少ししたが、
でも、この地にずっと住んでいる人達の、なんていうか、あったかく、気のイイ感じが残っていて、
とても気に入りました。
また夏に来たら、イメージもかなり違うのかな。。。と想像しながら。
さて、、、とりあえず、Savignac巡礼はオワリ、、、と思ったが、
忘れていた!
このブラッセリーでcafeを飲んでいなかった!
そう、昨日、海鮮盛合せを楽しんだブラッセリーと同じお店ですが、、、
このお店、cafeを頼むと、その傍らについてくるチョコレートの包装紙がSavignacなんですよね。
これは、ぜひ!飲まないと!
うーん、満喫。
ほんとか蟹をもう一度食べたかったけど、、、さすがに連日の食事でお腹が重い(苦笑)
Savignacにお別れを言いながら、Trouvilleを後にするのでした。
またね!Savignac!
最後に、、、
サヴィニャックが自伝に書いている言葉で、深く感銘を受けたモノを一つご紹介します。
「アイディアというものは、
普通の人が考えているものとは違う。
散歩していて見つかるとか、
酒を飲んでいて思いつくとか、
失恋のどん底で思い浮かぶとか、そんなものではないのだ。
それは探し出して見つけるものだ。
時として時間をかけて、また汗水たらして。
それは「脳味噌を絞る」ことを要求するのだ。」
========
◆Savignacがわかる!
ほぼ日のページで彼の自伝を元にした紹介記事があります。
すごくわかりやすく作品も満載。サヴィニャックが気になった方は、必見!
「ポスター描きのサヴィニャックさん」
◆Savignac作品の場所をめぐる地図
Trouville-sue-MerのOffice des tourismeのサイトからダウンロードできます。
ここから。
◆Savignacのよく通ったというブラッセリー
店内には、ポスターがたくさん貼られていて、
メニューのイラストも、コーヒーに添えられているチョコレートもサヴィニャック。
・Les VAPEURS