NPO法人BIO de BIO (ビオ・デ・ビオ)  ~生物多様性のある循環の暮らしをめざして~

特定非営利活動法人BIO de BIO (ビオ・デ・ビオ)の活動レポートや情報をタイムリーに発信するためのブログです

岡崎市内旧額田地区の風力発電計画の現状報告

2010年03月29日 | ★自然エネルギー問題
おはようございます。黒田です。

BIO de BIO の活動を共にするみなさん。
BIO de BIO の活動を支援してくださっているみなさん。
BIO de BIO の活動に関心を寄せてくださっているみなさん。


岡崎市内旧額田地区の山間地域の稜線に、林立して建設される計画
の大型風力発電塔について、岡崎市当局は、ほとんど市民に知らせる
こともなく、業者が何の断りもなく風況調査ポールを稜線上に立てるな
どの状況を生んできました。
突然出現したポールを発見したり、作手など他の地域住民からの連絡
と報告などにより、事の重大さを知った市民たちの動きによって、地区
ごとに温度差はあるものの、さまざまな状況を生み出しています。

作手と共同歩調をとり始めた千万町地区は、ほぼ全戸が反対の意思
表示の張り紙を、玄関の扉に張り出しています。

豊川市と境を接する地区では、山の反対側の、隣接の音羽などの地域
住民が、何も知らされていないと豊川市役所に抗議しました。
はじめてそのことを知った豊川市役所は、事情の説明を岡崎市役所を
求めた上で、市民が激昂していると伝えたために、計画は事実上頓挫し
ています。

当初、建設賛成の有力議員がいることで難航が予想されていた地区も、
反対に傾いているとの報告です。

いちばんたくさん建設される計画の夏山地区は、活発に反対署名を何千
人も集めて、市議会や市長に陳情していますが、状況は微妙です。

BIO de BIO では、ECOLE de BIO(ビオの学校)を連続開催したり、資料を
差し上げたりして支援しています。

ちなみに作手では、関係する全ての集落が、反対の意思表示をしています。
しかし今は、ただ計画があるというだけで、建設するとなれば多額の金銭が
動くとなれば、総論反対、各論賛成のひとびとが、水面下で増えていくことに
なるのは、ダム工事でも、高速道路でも、同じです。
自分の山を建設道が通ることになる人や、建設予定地の山の持ち主たちが、
一杯やりながら「いくらくらいになるんだろう」と、みんな愉しそうに話している
と村の人が言っています。
まったく予断を許しません。

みなさん、もうこれ以上電気は要らない、と言ってください。
原発が要らない暮らしを心がけるから、これ以上原発をつくるどころか、今あ
る原発もやめよう、まして、よその国に積極的に輸出する国是を立てようなん
て、恥ずかしいにもほどがある、と言ってください。

よろしくお願いいたします。

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BIO de BIO は、世界が抱えるエネルギー問題を、その根底から捉えようと
しています。
エネルギーの枯渇の危機への対応から、あるいは地球温暖化ガスへの対
応から、世界のエネルギー問題は、次のエネルギー源は何か、つまり代替
エネルギー探しに、「集約」または「矮小化」されようとしています。
「よりましなエネルギーは何か」です。

石油よりは原子力、それよりもっと自然エネルギーと、流れが形成されつつ
ありますが、この潮流が誰によってつくり出され、誰が利益を受けるかに注
目しなければ、現在のエネルギー問題は理解できません。
それによって私たちの日々の暮らしがどうなるのか、私たちの次の世代に
何がもたらされるのかが、見えてきません。

世界を覆いつくしているあまりに巨大な「経済のうごめき」が、瀕死の状態に
あることは、誰の目にも明らかです。
どんなことがあっても戦争をやめようとはしないアメリカ帝国の不思議も、大
災害に群がる諸国、巨大企業も、そこに「思いがけない巨大需要」が発生し、
そこにしかチャンスがないと知れば、納得がいきます。

「世界中のこどもたちの笑顔が見たい。こどもたちの笑顔が、みんなの希望で
あり、未来なんだ。」という私たちBIO de BIO が希求してやまない、「平和な世
界」、「健康な暮らし」、「安全で安心な毎日」、「自然と生きもの達との折り合う
暮らし」さえもが、世界の経済や政治を支配するひとびとには、数少ないビジネ
スチャンスに見えています。

氾濫し始めた「エコロジー商品」がそれです。

私たちは、「巨大企業が、利益追求のためにつくる商品が、エコロジーなわけが
ない」と断言します。
「エコロジー」とは、「利益追求」の正反対に位置する「言語概念」です。
エコロジーとエコノミーとは、同じ語源のギリシャ語から発しています。
エコロジーとは、私たちにとってエコノミーでなければなりません。
企業にとってエコノミーではありえないのです。

私たちの村作手にも、隣の旧額田地区(現岡崎市)にも、高さ120m、ブレードの
長さが1本50メートルの大型風力発電塔が、稜線上に何十基も設置される計画
です。
私たちの暮らしを、いちばん根っこで支える山の、いちばん大事な稜線を切り、
それ自身が電気エネルギーの塊りである大量のコンクリートで、地中深く埋めて
建設される風力発電が、とてもエコロジーとは思えませんが、それでも自然エネル
ギーの利活用と言われて、巨額の助成金とともに、国家と企業主導で全国展開さ
れています。
発電量の多寡は、その後の効果は、風力発電建設会社には何の関係もないのも、
不思議な話です。
彼らにとっては、建設しさえすれば、1基あたり2億8000万円の国庫補助を得ら
れる、プロフィッタブルなビジネスであるにすぎません。
既に世界中で、日本でも各地で、騒音と超低周波による生活障害や健康被害が、
たくさん報告されていて、風力発電大国のドイツやデンマークでは、地上に建設す
ることは、今後一切しないと決定しました。

山の稜線を切ったことの影響、山に沿って上昇する気流をかく乱することが、鳥た
ちにはたいへんな影響が出ていますが、それ以外にも起きるかもしれないいくつか
の大きな影響など、すぐには結果を判定しにくい影響については、まだまだわから
ないことだらけです。

これらのマイナスの影響は、もちろん看過できません。
BIO de BIO は、風力発電塔の建設に反対です。
しかし、私たちの反対理由の根本は、ここにあるのではありません。

私たちは、もうそんなに大量のエネルギーを必要とする世の中そのものが問題だ、
と考えています。
私たちみんなが、エネルギーの大量消費をやめなければならない、と主張していま
す。
新しいエネルギー源を探すのではなく、今あるエネルギー源さえも削減すべきだと、
考えています。
どんなエネルギー源でも、それが大型であればあるほど、大量であればあるほど、
私たちの未来の希望から遠ざかることになると、私たちは考えています。
「大型」「大量」をやめて、「小さな」「少量」の暮らしに転換しようと呼びかけているの
が、BIO de BIO です。

コンクリートの超大型ダムを建設するより、緑のダムをつくろう、これ以上水は要ら
ない、と言おう。
原発なんかもってのほか、大型風力発電は要らない。
全国各地の自動販売機が使う一日の電気量が、大型風力発電1万基に相当するの
であれば、自販機を使わないで済ませよう。
原発を廃棄できる暮らしに転換しよう。
とくに中山間地では、地域ごとの「ごく小型の水力発電」に切り換えよう。

これがBIO de BIO の主張です。

今後ともみなさんの協働、支援、協力を、よろしくお願いします。


夢千年の暮らしPRODUCE & DESIGN
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日本民家研究所
愛知県新城市作手黒瀬字下山37-30
TEL 0536-37-5111/5000/5555
Fax 0536-37-5115
黒田 武儀

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