皆さまこんばんは、現在は東名高速道路には昼夜を問わず、高速バスが走り、特にWILLER EXPRESSに代表される、高速バス事業者やそれ以外の中小のツァーバスを含め数多くのバスがJRの夜行列車に代えて全国にそれこそ走っています。
私も、夜行バスをよく利用するのですが、夜間の高速のパーキングエリアなどでは高速バスとトラックでSA(サービスエリア)を占領しているのではないかと思わせるものがあります。
Wiiler Express
今は高速バスがこれほど走っているわけですが、そもそも高速バスのスタートは国鉄であったと意外に思われる方も多いのではないでしょうか。
日本最初の高速道路が開通したのは、名神高速道路、栗東インターチェンジ(IC)~尼崎インターチェンジ(IC)間(71.7km)が昭和38年(1963)7月16日に開通したことから日本の高速道路の歴史は始まりました。
国鉄では昭和36年から高速道路専用バスの試作を行ったそうです。
最初の試作車は昭和36年には早くも出来上がっていたそうで全体に丸っこくて、パッと見たときにどちらが前なの?と思わせるスタイルでした。下図参照
国鉄線、昭和38年8月号から引用
こちらのblogに当時の試作車に関連する記事が出ていましたので、リンク貼らせていただきます。
https://ameblo.jp/yamaya-1210/entry-11899738497.html
その後改良が加えられ、高速道路が開業する直前には、高速バス専用車が完成しています。
その車両が下の写真になります。
国鉄線、昭和38年8月号から引用
試作車の頃と比べるとずっと洗練されています。
もちろん、今の感覚で言うと古臭さは禁じ得ませんが・・・・
側窓は、当時のアメリカの客車を彷彿させるような窓ですが、このバスの特徴は高速バスであるということから窓は全て密閉式となっていました。
また、車両最後部には車内トイレが設置されており、バスの中にトイレを設けた日本初のバスになります。
その後、他のバスにも改造で取り付けられることになるのです。
Willerが自社のバスからトイレを廃止するという話が出ているようですが、自動車にトイレを設けたのは、国鉄バスが最初だったのは記憶にとどめておいていただきたいと思います。
バスの車内、右後方に見える個室が車内トイレ
トイレの様子。
狭い車内を効率的に使うため、当時としては珍しい洋式便器が設置されています。
なお、高速バスは高速運転で安定して運転できるとともに快適に乗車できるように鉄道同様、空気ばねを採用しており、昭和38年の生活水準からすれば冷暖房完備、車内トイレ設置はかなりハイグレードだったのではないでしょうか。
バスの定員は40名で、自動車の性能を以下に箇条書きにしてみたいと思います。
エンジン出力 290PS
最高速度 135㎞/h
4段階リクライニングシートが装備
なお、車内トイレは、タンク式となっており最低2日間は使用できるだけの容量を確保しているとのこと。
なお、高速バス事業については、バス事業が13社で競願となったため過当競争を避けるため調整が行われ、最終的に、日本急行バス(名鉄・京阪・阪急・近江鉄道などが出資)と、日本高速自動車(近鉄・阪神・南海の3社が出資)した2社+国鉄バスの運行となったそうです。
その後、自家用車の増加などで業績が低迷して日本急行バスは、名鉄バスに、日本高速自動車は、近鉄単独となり現在は、名鉄近鉄バスになっているそうです。
いずれにしても、高速バスの始祖は、国鉄も加わっていることを知っておいてくださいね。
なお、余談ですが昭和43年には東名高速道開通に伴い、下写真の新たな高速バスが開発されますが、この時初めて東京~大阪・京都までの夜行便(ドリーム号)が運転されており、この時点でも民間では東京~名古屋 名古屋~大阪の運転にとどまっており、現在の夜行バスのルーツも実は国鉄バスであったということを併せて知っておいていただきたいと思います。
画像は、勝手の交通科学博物館(弁天町)で展示されていた高速バス
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取材・記事の執筆等はお気軽にお問い合わせください。
下記、入力フォームからお送りいただけると助かります。
http://jnrera3.webcrow.jp/contact.html
日本国有鉄道研究家・国鉄があった時代
http://jnrera3.webcrow.jp/index.html
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今は高速バスがこれほど走っているわけですが、そもそも高速バスのスタートは国鉄であったと意外に思われる方も多いのではないでしょうか。
日本最初の高速道路が開通したのは、名神高速道路、栗東インターチェンジ(IC)~尼崎インターチェンジ(IC)間(71.7km)が昭和38年(1963)7月16日に開通したことから日本の高速道路の歴史は始まりました。
国鉄では昭和36年から高速道路専用バスの試作を行ったそうです。
最初の試作車は昭和36年には早くも出来上がっていたそうで全体に丸っこくて、パッと見たときにどちらが前なの?と思わせるスタイルでした。下図参照
国鉄線、昭和38年8月号から引用
こちらのblogに当時の試作車に関連する記事が出ていましたので、リンク貼らせていただきます。
https://ameblo.jp/yamaya-1210/entry-11899738497.html
その後改良が加えられ、高速道路が開業する直前には、高速バス専用車が完成しています。
その車両が下の写真になります。
国鉄線、昭和38年8月号から引用
試作車の頃と比べるとずっと洗練されています。
もちろん、今の感覚で言うと古臭さは禁じ得ませんが・・・・
側窓は、当時のアメリカの客車を彷彿させるような窓ですが、このバスの特徴は高速バスであるということから窓は全て密閉式となっていました。
また、車両最後部には車内トイレが設置されており、バスの中にトイレを設けた日本初のバスになります。
その後、他のバスにも改造で取り付けられることになるのです。
Willerが自社のバスからトイレを廃止するという話が出ているようですが、自動車にトイレを設けたのは、国鉄バスが最初だったのは記憶にとどめておいていただきたいと思います。
バスの車内、右後方に見える個室が車内トイレ
トイレの様子。
狭い車内を効率的に使うため、当時としては珍しい洋式便器が設置されています。
なお、高速バスは高速運転で安定して運転できるとともに快適に乗車できるように鉄道同様、空気ばねを採用しており、昭和38年の生活水準からすれば冷暖房完備、車内トイレ設置はかなりハイグレードだったのではないでしょうか。
バスの定員は40名で、自動車の性能を以下に箇条書きにしてみたいと思います。
エンジン出力 290PS
最高速度 135㎞/h
4段階リクライニングシートが装備
なお、車内トイレは、タンク式となっており最低2日間は使用できるだけの容量を確保しているとのこと。
なお、高速バス事業については、バス事業が13社で競願となったため過当競争を避けるため調整が行われ、最終的に、日本急行バス(名鉄・京阪・阪急・近江鉄道などが出資)と、日本高速自動車(近鉄・阪神・南海の3社が出資)した2社+国鉄バスの運行となったそうです。
その後、自家用車の増加などで業績が低迷して日本急行バスは、名鉄バスに、日本高速自動車は、近鉄単独となり現在は、名鉄近鉄バスになっているそうです。
いずれにしても、高速バスの始祖は、国鉄も加わっていることを知っておいてくださいね。
なお、余談ですが昭和43年には東名高速道開通に伴い、下写真の新たな高速バスが開発されますが、この時初めて東京~大阪・京都までの夜行便(ドリーム号)が運転されており、この時点でも民間では東京~名古屋 名古屋~大阪の運転にとどまっており、現在の夜行バスのルーツも実は国鉄バスであったということを併せて知っておいていただきたいと思います。
画像は、勝手の交通科学博物館(弁天町)で展示されていた高速バス
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