マルチバンド・バーチカル UHV-9 の結果を見て、これは自作できるかもしれない、との目論見から14/21MHz帯のバーチカルアンテナを作ってみた。
基台となるアンテナは昔購入してしまっておいたモービル用の28MHz帯のヘリカルホイップ、このアンテナの先端には5mmのねじが付いているので、これを利用して各短縮コイルを装着することにした。なお風に対する補強としてプラスチック製のパイプを添わせている。
まず短縮コイルは直径20mmφの疑似竹に0.6mmφのエナメル線を巻きテープで止めて作成、調整は巻終端の4mmねじに2mmのエナメル線をねじ止めしてその長さの増減で行う。従ってコイルの巻き数は、短縮コイル単体での共振周波数が目的の値より高くなるようにしておく。
この14MHz帯と21MHz帯の短縮コイルをヘリカルホイップの先端に取付けるために、アルミ製のキュービック形状品を購入し、これの上下左右にM5のタップを切ったものを作成し、これをヘリカルホイップ先端の5mmねじにねじ込んで、上に14MHz帯、横に21MHz帯の短縮コイルを取り付けた。
この状態でコイル先端のエナメル線の長さを調整して、14MHz帯では14.11MHz、21MHz帯では21.03MHzに共振させることができたが、14MHz帯を調整するとそれが21MHz帯に影響し、良いところに持っていくのはなかなか難しい。なお調整長さと共振周波数の変化割合は約250kHz/1cmであった。
ここでラジアルとしては5m程度のAC線を8本基台に取付けているが、ラジアルの展開の仕方によってはSWR、共振周波数が変化し、非常に不安定で神経質なアンテナだと思う。
ネットワークアナライザ NovaVNA で測定した結果を見ると、SWRが1.5以下の範囲は14MHz帯で約10kHz、21MHz帯では約15kHzとなった。このように短縮率が大きいので使用できる範囲はかなり狭い。
このアンテナを使ってみた感じでは、第一にノイズが半端なく実用的でない。当局のように2階建ての一般家屋が並んでいる住宅地には不向きで、多分高い階層のマンション・アパートのベランダなどに設置する場合は何とか使えるのでは、というアンテナであると思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます