
あの日から1069日過ぎました。あの日と同じ場所で撮影。左側の中学生は14:46を知らせるサイレンを聴いて自転車から降り黙祷を捧げておりました。
私も撮影後、合掌し黙祷。

道路や建物、インフラ関係は序々に復興している様ですが、震災以前人々の生活圏は殆ど回復していません。
沿岸部は今後の津波被害への対応や今回の地震での地盤沈下を受けて数m~数十mの嵩上げ工事を待たなくてはなりません。
土地区画整理は0%、復興住宅建設2%、高台移転5%、この数字で昨日 某国のA首相は復興は確実に進んでいる、と。
未だに仮設住宅に避難している方々が10万人を超え故郷に帰還出来ないでいる。
時間が経過する程、故郷に帰る意欲が失われていく。
集団で仮設住宅に避難させ、復興住宅が完成後は集団で帰還出来たならば以前のコミュニティーも回復出来る可能性は有ったが、時間が掛かり過ぎ就労等も儘ならない状況では新たな土地に新しい生活の場を求めたり、家族や知人・友人を頼って再建の道を求める人々が増える事も仕方が無い事である。
こうやってコミュニティーが崩れて行き過疎化に拍車を掛けて行く。
沿岸部を襲った津波被害は港湾施設を破壊し、漁業関係者の就労の場を奪い、手足であった漁船等の道具を奪い、養殖筏等の漁場をも奪って行った。
風光明媚の三陸海岸は観光でも有名であったが、観光客の減少は地元観光業者にとっても非常に大きな痛手となっている。(「あまちゃん」効果は絶大の様子であるが)
福島県はこれ等に加えて東京電力福島第一原発の問題が.....
何度も汚染水が漏れ出している状況でも「完全にコントロールされている」と。
富岡町等、全町民が避難している地域。いつ故郷に帰れるか?
汚染された土壌や家屋、田畑の除染作業。除染で出た廃棄物の処理場すら決定されていない。
高圧洗浄の排出汚染水はどの様に処理されたのだろうか?
こんな状態で「完全にコントロール」???
福島県いわき市に避難した富岡町の知人(皮肉にも東京電力の発電所の定期点検関連の仕事を請け負っていた会社を経営していた)は、同じ「被災者」でも「現地」の人々から「東電から賠償金貰って良いわね」と。
いわき市は東電の被災者では無く行政や医療等で大きな差があり、人口の流入(被災者の)による行政サービス低下等の不満を彼等に向けてくる場合もあると言う。
国の政策による避難指示でこの様な対応を受ける。彼等に何の責任があるのか?
地震や津波の直接被害ではなく、所謂「震災関連死」でも2.900名を超えている。
これに直接の死亡者を加えると1万8千名を超えている。
そして未だに行方不明者が2.633名。
2万名を超える方々の家族や関係者が深い悲しみと焦燥感をいだいています。
先日、大阪堺市ですずめ踊りの活動を行っている堺すずめ踊り協賛会の事務局長が急逝された。お通夜に訪れた弔問客でご焼香に掛かった時間が2時間以上にも渡ったと参列した仙台すずめ踊り連盟の副会長から伺いました。
今回の震災で犠牲になられた方々お一人お一人にどれだけ多くの関係者がおられたでしょう。
判明している1万8517名の犠牲者だけでなく、数十倍、数百倍、数千倍の悲しみが有った訳で昨日(10日)某国のA首相が言う様な「復興進展」を被災地の当事者は疑念を持って聴いていたに違いない。
とは言え、普通に生活し無線運用を行っている自分が居る。
自分に出来る事はもっと他に無いのか?
あらためて問い直す3月11日でありました。
震災で犠牲になられた皆様のご冥福と、今尚、行方不明となっておられる皆様の消息が早期に判明します事をお祈りすると共に、避難生活を余儀なくされておられる皆様にお見舞いを申し上げます。合掌