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日本にいたときは名前だけで呼ばれるのは皆無だった。ボリビアに来て自分の姓ではなく名前を呼ばれ、一個の人間、独立した自分、を感じる。普段の生活の中で使われるのは名前だけなのだ。
一方、公的登録は名前のあとに、父親の姓、母親の姓が続く。エボ・モラーレス・アイマなら、エボが名前、モラーレスが父親の姓、アイマが母親の姓。名前は最低3つ、書き連ねる。結婚している場合にはマリア・メンデス・デ・バネガスなら、3個目の母親の姓が消えてそこへ「デ」+夫の姓であるバネガスが続く。
つまり、自分の名前+自分の父親の姓+「デ」+夫の姓、と続くことになる。
既婚女性にとって旧姓が残るというのは自分の出自がわかるということで、名前の中に結婚前の人格が尊重されている。
男性にはわかりにくいかもしれないが(わかってほしい!)、日本の既婚女性の名前については自分の生まれたときから持っている姓がなくなることの悩みは結構深い。社会制度、習慣、歴史、女性の地位、男女平等など、多くの問題を含んでいて、簡単ではない。
が、ボリビア式名前のありようは、なかなかいいと思う。
写真は名前とは関係なく、サンタクルスの花。